268 / 374
説教タイム、最中。
しおりを挟む
なし崩し的に始まった、vs. 目が節穴の連中。
とりあえず、1人使い物にならなくなったところでギルド長に質問。
まあ、今更だけどな。
「ギルド長、対戦方法と勝利条件、どーします? 1人終了~、でいーですかね?」
このまま俺が全員〆てもいいんだが。
銀竜にも1人くらいは……な。
「そうね……。あなたがぬるぬると逃げまくったおっさんは、疲れ果てて戦闘不能、ってことでいいのかしら?」
ギルド長、わざとらしくガキに聞く。
冷静な判断を下せる大人じゃなくて、頭に血がのぼってるガキに聞くあたり、ギルド長も良い性格してるよな。
と、思った瞬間、ギルド長から強い視線が飛んできた。
ホメてるんですよ?
「冗談じゃないぞ! まだ戦ってもいないじゃないか! ランス! お前、休めば行けるよな!」
「そうですね。ランスならば休憩を取って……そして侮ったりしなければ、少女の1人や2人、簡単にやっつけられるハズでございます」
「……お、う?」
冷静な大人は居なかった。
おっさんは、微妙にやる気が失せているっぽいけど、ガキとジーさんが滾っていた。
あー……。
じゃ、ガキかジーさん、どっちかが時間稼ぎに出てくるってコトでいーのか?
この場を仕切ってるギルド長に視線を向けると。
「ん~……。じゃ、仕切り直しで。お坊ちゃん達は3人。こちらも3人。お坊ちゃん達が勝てば、すべてお望み通りにしましょ。負けたら……それなりのコトはしてもらうわよ。それで、1対1で、相手が降参するまで……え? 足りないの? 仕方ないわねぇ。じゃ、戦闘不能になるまで、ね。殺すのは無しで。後始末が面倒だものね。……それでいいかしら?」
「ちょっと待ったーっ!」
ガキが大声で叫んだ。
「何でボクまで戦わなきゃならないんだ! そんなことは……」
……まあ、なんかごちゃごちゃ言ってたが、よーするに。
戦闘なんて危ないことは、使用人がやるべき事であって、主人たるモノがやる事ではない、とかナンとか……。
まあ、お貴族サマ的には、そーゆーのが正しい姿、なんだろーが。
俺、貴族じゃねーし。
お前はムカつくから〆る。
年下だって関係無いねっ!
しばしの休憩タイムの後。
始めにミヤさんvs. おっさん。
次に銀竜vs. ジーさん。
で、最後に俺とガキが対戦することになった。
ガキとジーさんが、なんかごちゃごちゃ言ってたけど、知らん。
ってゆーか、さっきまで息も絶え絶えだったおっさんをトップに持ってくるあたり、ナニげにヒデーな、おい。
勝ち抜き戦でもいいぞ、って言ったんだが。
それはイヤだったよーだ。
おっさんは、治癒やら回復やら付与魔法やら何やら、山のよーにジーさんにかけてもらって──ジーさん、魔法使いか──よし、とばかりに前に出てきた。
それに対してミヤさんは。
本っ当に面倒くさそーに。
「……死なない程度に瞬殺、で、いいかなぁ……」
そんなことを言いながら、前に出た。
ミヤさんを見たおっさんは、妙にイラっとしたよーだ。
「こんな色男が居ていいのかよ……」
けっ……と、やさぐれていた。
第1戦は。
ミヤさんの言った通り、一瞬で終わった。
突っ込んでいって逃げまくられるのを警戒したのか、おっさんはミヤさんの様子を伺いながら、ジリジリと右周りで近づいていった。
ミヤさんは、ため息ひとつ。
「僕はコウじゃないんだけどね……?」
そう言うと、ゆらり、とミヤさんの姿が揺らぎ。
瞬間、おっさんの目の前から姿を消したミヤさんは。
「……がっ」
おっさんの背後に立ち、その延髄のあたりに一撃。
いいカンジに脳を揺らされ、おっさんは失神した。
終~了~。
実にあっさりだった。
意識の無いおっさんは、速やかにその場からどかされて、ガキはワメき散らしている。
ジーさんは何か言いたそーだったが。
……次は自分の出番だからな。
ぶっちゃけそれどころじゃないんだろ。
ガキはワメき続けている。
よくもまあ、そこまでキャンキャン吠え続けられるモンだ。
そんなガキはスルーして。
第2戦。
銀竜vs. ジーさん、が始まった。
元影働きvs. 魔法使い(多分)。
開始早々、ジーさんは短い棒状のモノを銀竜に向けると、長々と詠唱を始めた。
銀竜は軽く首を傾げ、片刃剣を構えた。
「銀竜『殺すなよ』」
「……分かっております『はい』」
服音声が物騒だが気にするな。
その間も、ジーさんの詠唱は続く。
……長ぇな。
なぁ、もういいんじゃね?
銀竜は、ジーさんの詠唱が終わるまで待っていた。
ジーさんが誇らしげに、声高らかに最後の呪文を唱え終えると、自信満々に杖(多分)を銀竜に向けた。
杖(多分)の先端が、ポッと光り。
その光が大きくなっていって……。
杖の先からビーム出た。
が、銀竜はそのビームをするり、と避けると。
一気にジーさんとの距離を詰めて。
「そこまで、です」
片刃剣を、ジーさんの喉に突きつけていた。
ご丁寧に、刃の部分を。
……殺意満載じゃね?
とりあえず、1人使い物にならなくなったところでギルド長に質問。
まあ、今更だけどな。
「ギルド長、対戦方法と勝利条件、どーします? 1人終了~、でいーですかね?」
このまま俺が全員〆てもいいんだが。
銀竜にも1人くらいは……な。
「そうね……。あなたがぬるぬると逃げまくったおっさんは、疲れ果てて戦闘不能、ってことでいいのかしら?」
ギルド長、わざとらしくガキに聞く。
冷静な判断を下せる大人じゃなくて、頭に血がのぼってるガキに聞くあたり、ギルド長も良い性格してるよな。
と、思った瞬間、ギルド長から強い視線が飛んできた。
ホメてるんですよ?
「冗談じゃないぞ! まだ戦ってもいないじゃないか! ランス! お前、休めば行けるよな!」
「そうですね。ランスならば休憩を取って……そして侮ったりしなければ、少女の1人や2人、簡単にやっつけられるハズでございます」
「……お、う?」
冷静な大人は居なかった。
おっさんは、微妙にやる気が失せているっぽいけど、ガキとジーさんが滾っていた。
あー……。
じゃ、ガキかジーさん、どっちかが時間稼ぎに出てくるってコトでいーのか?
この場を仕切ってるギルド長に視線を向けると。
「ん~……。じゃ、仕切り直しで。お坊ちゃん達は3人。こちらも3人。お坊ちゃん達が勝てば、すべてお望み通りにしましょ。負けたら……それなりのコトはしてもらうわよ。それで、1対1で、相手が降参するまで……え? 足りないの? 仕方ないわねぇ。じゃ、戦闘不能になるまで、ね。殺すのは無しで。後始末が面倒だものね。……それでいいかしら?」
「ちょっと待ったーっ!」
ガキが大声で叫んだ。
「何でボクまで戦わなきゃならないんだ! そんなことは……」
……まあ、なんかごちゃごちゃ言ってたが、よーするに。
戦闘なんて危ないことは、使用人がやるべき事であって、主人たるモノがやる事ではない、とかナンとか……。
まあ、お貴族サマ的には、そーゆーのが正しい姿、なんだろーが。
俺、貴族じゃねーし。
お前はムカつくから〆る。
年下だって関係無いねっ!
しばしの休憩タイムの後。
始めにミヤさんvs. おっさん。
次に銀竜vs. ジーさん。
で、最後に俺とガキが対戦することになった。
ガキとジーさんが、なんかごちゃごちゃ言ってたけど、知らん。
ってゆーか、さっきまで息も絶え絶えだったおっさんをトップに持ってくるあたり、ナニげにヒデーな、おい。
勝ち抜き戦でもいいぞ、って言ったんだが。
それはイヤだったよーだ。
おっさんは、治癒やら回復やら付与魔法やら何やら、山のよーにジーさんにかけてもらって──ジーさん、魔法使いか──よし、とばかりに前に出てきた。
それに対してミヤさんは。
本っ当に面倒くさそーに。
「……死なない程度に瞬殺、で、いいかなぁ……」
そんなことを言いながら、前に出た。
ミヤさんを見たおっさんは、妙にイラっとしたよーだ。
「こんな色男が居ていいのかよ……」
けっ……と、やさぐれていた。
第1戦は。
ミヤさんの言った通り、一瞬で終わった。
突っ込んでいって逃げまくられるのを警戒したのか、おっさんはミヤさんの様子を伺いながら、ジリジリと右周りで近づいていった。
ミヤさんは、ため息ひとつ。
「僕はコウじゃないんだけどね……?」
そう言うと、ゆらり、とミヤさんの姿が揺らぎ。
瞬間、おっさんの目の前から姿を消したミヤさんは。
「……がっ」
おっさんの背後に立ち、その延髄のあたりに一撃。
いいカンジに脳を揺らされ、おっさんは失神した。
終~了~。
実にあっさりだった。
意識の無いおっさんは、速やかにその場からどかされて、ガキはワメき散らしている。
ジーさんは何か言いたそーだったが。
……次は自分の出番だからな。
ぶっちゃけそれどころじゃないんだろ。
ガキはワメき続けている。
よくもまあ、そこまでキャンキャン吠え続けられるモンだ。
そんなガキはスルーして。
第2戦。
銀竜vs. ジーさん、が始まった。
元影働きvs. 魔法使い(多分)。
開始早々、ジーさんは短い棒状のモノを銀竜に向けると、長々と詠唱を始めた。
銀竜は軽く首を傾げ、片刃剣を構えた。
「銀竜『殺すなよ』」
「……分かっております『はい』」
服音声が物騒だが気にするな。
その間も、ジーさんの詠唱は続く。
……長ぇな。
なぁ、もういいんじゃね?
銀竜は、ジーさんの詠唱が終わるまで待っていた。
ジーさんが誇らしげに、声高らかに最後の呪文を唱え終えると、自信満々に杖(多分)を銀竜に向けた。
杖(多分)の先端が、ポッと光り。
その光が大きくなっていって……。
杖の先からビーム出た。
が、銀竜はそのビームをするり、と避けると。
一気にジーさんとの距離を詰めて。
「そこまで、です」
片刃剣を、ジーさんの喉に突きつけていた。
ご丁寧に、刃の部分を。
……殺意満載じゃね?
32
あなたにおすすめの小説
神は激怒した
まる
ファンタジー
おのれえええぇえぇぇぇ……人間どもめぇ。
めっちゃ面倒な事ばっかりして余計な仕事を増やしてくる人間に神様がキレました。
ふわっとした設定ですのでご了承下さいm(_ _)m
世界の設定やら背景はふわふわですので、ん?と思う部分が出てくるかもしれませんがいい感じに個人で補完していただけると幸いです。
貴方のために
豆狸
ファンタジー
悔やんでいても仕方がありません。新米商人に失敗はつきものです。
後はどれだけ損をせずに、不良債権を切り捨てられるかなのです。
※子どもに関するセンシティブな内容があります。
断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます
山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。
でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。
それを証明すれば断罪回避できるはず。
幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。
チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。
処刑5秒前だから、今すぐに!
悪役令嬢の慟哭
浜柔
ファンタジー
前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。
だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。
※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。
※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。
「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。
「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
魅了の対価
しがついつか
ファンタジー
家庭事情により給金の高い職場を求めて転職したリンリーは、縁あってブラウンロード伯爵家の使用人になった。
彼女は伯爵家の第二子アッシュ・ブラウンロードの侍女を任された。
ブラウンロード伯爵家では、なぜか一家のみならず屋敷で働く使用人達のすべてがアッシュのことを嫌悪していた。
アッシュと顔を合わせてすぐにリンリーも「あ、私コイツ嫌いだわ」と感じたのだが、上級使用人を目指す彼女は私情を挟まずに職務に専念することにした。
淡々と世話をしてくれるリンリーに、アッシュは次第に心を開いていった。
義妹がピンク色の髪をしています
ゆーぞー
ファンタジー
彼女を見て思い出した。私には前世の記憶がある。そしてピンク色の髪の少女が妹としてやって来た。ヤバい、うちは男爵。でも貧乏だから王族も通うような学校には行けないよね。
【完結】ゲーム開始は自由の時! 乙女ゲーム? いいえ。ここは農業系ゲームの世界ですよ?
キーノ
ファンタジー
私はゲームの世界に転生したようです。主人公なのですが、前世の記憶が戻ったら、なんという不遇な状況。これもゲームで語られなかった裏設定でしょうか。
ある日、我が家に勝手に住み着いた平民の少女が私に罵声を浴びせて来ました。乙女ゲーム? ヒロイン? 訳が解りません。ここはファーミングゲームの世界ですよ?
自称妹の事は無視していたら、今度は食事に毒を盛られる始末。これもゲームで語られなかった裏設定でしょうか?
私はどんな辛いことも頑張って乗り越えて、ゲーム開始を楽しみにいたしますわ!
※紹介文と本編は微妙に違います。
完結いたしました。
感想うけつけています。
4月4日、誤字修正しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる