探検隊ルイーザと不思議な物語

旅立 マス

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第6章 戦える者達

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翌朝、ジュンとルイーザは騎士団の宿舎にやってきた。
そこで、今回の作戦の説明をセトから受ける。
「さて、君たちにはこれから鶴小島の街に向かってもらう。無理に戦わなくていい。我々が突撃できる体勢にしてくれれば、後はこちらで何とかする」
「大丈夫。無理はしないさ。なっ、ルイーザ」
「ええ、大丈夫、無理はしないわ」
「そうは言うけど、あなた達の大丈夫は信じてないからね」
ウェンディが現れた。ジュンとルイーザの医者として同行する。というよりは、彼らが無茶しないように見張っておく役目でついて行くことになった。
そういえば、クルールから回復術を教わったと言っていたが、どうなったのだろう。
「いざとなれば、私の回復術で何とかするけど、あまり無茶はして欲しくないものね」
「ってことは、回復術覚えたんだ」
「私にかかればこんなものね」
「ウソつけ。すごい苦戦してたじゃねえか」
クルールが現れた。明らかに眠そうな感じがする。
「もしかして、一晩中?」
「まあ、そこまでは行かないが、苦労はしたな」
「だ、大丈夫よ。クルールさんに教わったこと以上に使いこなしてみるわ!」
「まあ、お前さんなら大丈夫だろう。心配はしてねえよ」
ジュン達は思った。きっとすごい努力をしたのだろうと。短期間とはいえ、マスターしてくれたのはありがたいし、なによりも短期間で教えたクルールにも感謝したい。
「クルール、色々とありがとう」
クルールは明らかに照れている様子だ。
「本当ならオレも行きたいが相手は俺のことを知っとるだろうから、作戦には役に立てないな」
「うん、けど、私たちの作戦が上手くやれれば攻められるんだ。きっと成功させてみせるわ」
ジュン達の作戦が成功すれば、鶴小島の街に他の人たちを入れる。そうなれば攻めるチャンスだ。
肝心の作戦はこうだ。まずは、普通に捕まる。恐らく、レベルバッジで武器持ちではないと判断されるから、一般人或いは低レベル者として扱わられるだろう。そうなれば、後は適当な隙を作って脱走方法と外で待機している人を突入させる方法を考える。そんな感じだ。ほぼ、賭けに近いやり方だが、今考える限りだと1番有効な作戦だ。
「大雑把だが、うまく行くのかな?」
「私が部下から得た情報をヒントに考えた作戦だ。上手くいくはずだ」
不安はあるが、どの道時間は無い。いつ、このリフィリア王国が攻撃されてもおかしくない状況。やるという選択肢しか無いのだ。
「まあ、いつも通り頑張ろう、ジュン、ウェンディ」
「私、あなた達のを知らないんだけど!?」
要するに、ネガティブにならずにポジティブに頑張ろうということだ。失敗したことを考えるのではなく、成功する為に何ができるのかを考える。それが大事ということだ。
「さて、いよいよ作戦開始だ、3人とも頼んだぞ」
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