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アウトドアのリスク

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 私の趣味は登山や釣りです。
 自然の中で遊ぶのは楽しいですが、アウトドアライフには危険がつきものです。
 今回はそのリスクについて、実体験を交えて書いてみたいと思います。幸いにも遭難したことはありませんが、ヒヤリとしたことは何度かあります。
 登山で多いのは道迷いです。登山地図のとおり進んでいたつもりなのに、いつのまにか迷っていることがあります。あれ、私はいまどこにいるんだ?
 Y字路などで正しい道を見落として、誤ったルートに入り込んでしまったりするのです。迷ったと思ったら、どこにいるかわかる地点まで戻るのが賢明です。戻るのは面倒だ、このまま進んでもなんとかなるだろう、などと考えてはいけません。本当に遭難してしまいます。
 山には危険な生き物もいます。熊やイノシシは恐ろしいですが、めったに出会うことはありません。私が一番怖いと思うのは、スズメバチです。ありふれた昆虫で、刺されるとアナフィラキシーショックで死亡する怖れがあります。スズメバチと出会ってしまったら、ハチを刺激しないようにして、できるだけ早く離れるようにしています。
 雷も恐ろしいです。山の頂上付近で、横から襲ってくる雷に遭遇し、慌てて下山したことがあります。遠雷に気づいたら、急いで逃げましょう。
 山では転倒も怖いです。捻挫でもしてしまったら、下山がものすごく困難になります。転んで、大きな怪我がなく、ほっとしたことが何度かあります。危険箇所で転倒し、滑落したら、死んでしまうかもしれません。
 釣りも危険の多い遊びです。
 海や池に落ちて死亡したという話をたまに聞きます。
 私は落水したことはありませんが、フローターでブラックバスを釣っているときに怖い目にあったことがあります。
 フローターというのは大きな浮き輪にイスがついている乗り物で、シュノーケルなどで使う足ヒレで水上を推進します。水の上に浮かびながら行う釣りは解放感があって、とても楽しいものです。
 しかし、フローターは足ヒレを片方失うと、真っ直ぐに進めなくなるのです。私は片足のフィンが取れてしまって、岸へ戻るのが困難になったことがあります。時間をかけ、かなり苦労して生還しました。あのときは大変でした。
 荒天下のボート釣りも危険です。急に天候が悪化し、転覆しそうな荒波の湖を進んで、命からがら帰還したことがあります。悪天候の中で釣りをするのは本当に危ないです。
 何度も怖い思いをしながらも、私はアウトドアライフをやめることができません。
 登山をしているときの心地よい疲れ。山頂からの美しい眺望。
 魚が釣れたときの快感。
 すごく楽しい。
 魂が浄化されると感じることも少なくありません。
 リスクを意識して、なるべく安全に遊ぼうと思っています。
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