お酒の暗闇の中で～元気side～『約束したでしょ？忘れちゃった？』本編の5話と6話の間の物語

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大きく脱力し、天井を見上げながら長い時間肩で息をした。
やっと呼吸が少し整ってから美鼓ちゃんを見ると、俺の目の前で正座をしてめちゃくちゃ嬉しそうな顔で笑っている。



その可愛すぎる笑顔に苦笑いをするしかなかった。



付き合うことが出来なかった好きな女の子とこんなことをして、そして好きな女の子が次に進む為にこんなことをしている。



「待って、ティッシュ・・・。」



「あ、大丈夫です。」



ティッシュを取ろうとした俺に美鼓ちゃんはそう言って・・・



「飲んじゃいました。」



「え！！！？大丈夫！？」



「飲みやすくて美味しかったですよ？」



めちゃくちゃ嬉しそうな笑顔でそう言われ、それには爆笑するしかなかった。



爆笑しながらも思うことは1つだけで。



“約束を守りたかった”



その1つだけだった。



その1つだけだったから・・・



俺は・・・



俺は・・・



「ごめん、やっぱり出来ない。」



泣きそうになってきて、慌てて伝えた。



「次に進んで欲しくない。
進まないで・・・。
俺のことを捨てて次に進まないで・・・。
約束・・・約束、守れなくて本当にごめん・・・。
付き合いたい・・・俺、美鼓ちゃんと付き合いたい。」