【完】可愛くて美味しい真理姉

Bu-cha

文字の大きさ
上 下
88 / 280
6

6-15

しおりを挟む
「まり姉・・・ハァッ、まり姉・・・。
言って・・・もう1回、言って・・・。
好きだって、聞きたい・・・。」



和君がそう言いながら・・・



また、このまま・・・動き始める。



それには私は首を横に振る・・・。



「酷い・・・酷い、どうするの・・・?
こんなの・・・酷い・・・。」



「・・・酷いのはどっちだよ!!
なんで・・・!!!」



和君が急に大きな声で叫び・・・



凄い怒った顔をしている・・・。



「あのまま・・・どうするつもりだったんだよ・・・。
ばったり会えなかったら・・・あのまま・・・どうするつもりだったんだよ・・・。」



「どうもしないよ・・・どうするつもりも、なかったよ・・・っ」



だって、“ありがとう”と言われただけだった・・・。



他の女の子達と同じく、私は“ありがとう”と言われただけだった・・・。



そのまま中学では別々となって・・・。



私にはどうするつもりもなかった・・・。



なかったのに・・・。



家事代行として“別の私”でばったり会っても・・・



私にはどうするつもりもなかったのに・・・。



答えた私に、和君の動きが止まった・・・。



「俺は・・・待ってた・・・。
ずっと・・・待ってた・・・。
来ないことは知ってたけど・・・ずっと、待ってた・・・。」



そんな話には驚く・・・。



驚くし・・・。



もう、訳が分からない・・・。



“彼女”はどうしたのか・・・。



あんなに好きと言ってその日のうちに付き合った“彼女”・・・“可愛い私”はどうしたのか・・・。
しおりを挟む

処理中です...