【完】可愛くて美味しい真理姉

Bu-cha

文字の大きさ
上 下
160 / 280
9

9-8

しおりを挟む
そんな・・・そんなことを・・・そんな、嬉しいとしか思えないことを言ってきて・・・。



「お金返すとか、そんなのはただの都合の良い理由なだけで・・・。
本当はそんなんじゃなくて・・・。
俺はまたキミに会いたいんですけど・・・。」



そう、言ってきたかと思ったら・・・



私の手首を少し引き・・・



和君のすぐ近くまで引き寄せられた・・・。



そして、私を見詰めてくる・・・。



熱い眼差しで、見詰めてくる・・・。



「またキミに会いたいんですけど、ダメかな?」



そんな眼差しで・・・



そんな言葉を言われたら・・・



こんなの、



こんなの・・・



コミュ障の私には太刀打ち出来ない・・・。



太刀打ちなんて出来るはずもない・・・。



だって、私は和君のことが好きで・・・。



ずっと、ずっと、好きで・・・。



大好きで・・・。



和君の為に頑張ってきた・・・。



和君の為に可愛くなる努力をしてきた・・・。



そんな和君からこんなことをされたら・・・



されたら・・・



頷くしか出来ない・・・。



そんなの、頷く以外に選択肢なんてない・・・。



小さく頷いた私を和君はホッとした顔で見て、それから照れたように笑った。



「お互い牛丼を家に置いてきたら、スマホを持ってまたここで集合しよう。
連絡先交換したい、絶対に。」



.
しおりを挟む

処理中です...