【完】可愛くて美味しい真理姉

Bu-cha

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翌日、月曜日・・・



「和君!!
お父さんの会社のお菓子、岩渕さんにあげたの!?」



登校すると、真理に過剰な“優しく”をしている女の子達が俺を囲ってきた。
そして、その中の1人・・・いつも1番声の大きい女の子、幼稚園も同じだった子が詰め寄ってくる。



それには少し驚きながら・・・



「何で?」



と、聞いたら・・・



「昨日の夜、家族で外食しにいったら途中で岩渕さんに会って!!
大切そうに大きな紙袋を抱えてたから中を見てみたら、的場製菓のお菓子だった!!
岩渕さんはモゴモゴ言ってて何言いたいのか分かんなかったけど、うちのお母さんが和君があげたんじゃないかって言ってる!!」



“うちのお母さん”がそんなことまで言っていたらしい・・・。



それには苦笑いをしながら答えた。



「そうだけど。」



「何で岩渕さんなんかにあげたのー!?
小学校に入ってから欲しいってお願いしても私にはくれなかったのに~!!
岩渕さんにあげるくらいなら私にくれればよかったのに~!!」



昨日の夕方、俺の家までお菓子を取りに来た真理。
送っていたら、駅前の牛丼屋の所まででいいと言われそこで別れた。
その後にこの女の子ともばったり会っていたらしい・・・。



真理なりに俺との約束を守ろうとした姿を想像し・・・心が何故か痛くなったように感じながら言った。



言った・・・。



言った・・・。



「じゃあ聞くけど、何でお前にあげなきゃいけねーの?」



そんな・・・



父さんみたいな口調で、言ってしまった・・・。
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