【完】可愛くて美味しい真理姉

Bu-cha

文字の大きさ
上 下
230 / 280
12

12-33

しおりを挟む
「恋愛って精神乱れるか?
俺そんな風になったことないけどな。」



その日の夜、父さんからのあんな話で“岩渕さん”のことを思い浮かべてしまって、また実家に帰ってしまった。



そしたら、妙子が23時前に帰って来て恋愛相談をしてきた。



そんな会話の中で、俺は妙子にそう答えた。



恋愛で精神を乱したことはなかったから。
“岩渕さん”が虐められている時、精神は揺れ動くことはあったけどそれとは違うはずで。



“まり姉”が出ている動画を見て精神が揺れ動くこともあるけど、精神が乱れるとも違っていた。



小学校4年になり、俺は松居先生の空手道場で1年間空手を習っていた。
そこで鍛えられていたからだと思う。
心は外部からの刺激で揺れ動くことはあるけど、精神が乱れる程揺れ動くことがないよう鍛えて貰っていた。



だから、俺は恋愛でも精神が乱れることはない。



そう思いながら、今日も急に帰ったので妙子の生姜焼を食べてしまい・・・



いつもなら謝って終わりにしているけど、今日は珍しく悩んでいた妙子の為に牛丼を買いに行くことにした。



俺が社長になってもならなくても、大企業の人事部に副社長から直々に誘いがあった凄い妹の為にも、牛丼を買いに行くことにした。
しおりを挟む

処理中です...