6 / 304
1
1-6
しおりを挟む
私の部屋の中、真っ暗な中、宝田と夜の夫婦生活を繰り広げていく。
結婚しているし、まあ・・・こういうことはしている。
でも、そこにもやっぱり愛はなく・・・。
当たり前だけど、愛はなく・・・。
「今日、凄いね・・・長峰。
飲んだの結子とだしね。
少し酔ってるからか身体はめちゃくちゃ素直・・・。」
「・・・私、いつも素直だし・・・っ!!
生理現象だから仕方ないし・・・っ!!」
「素直は素直だけど、いつも口だけじゃなくて身体まで張り合ってくるから。
感じないように張り合ってくるからさ・・・。」
宝田の舌や手で気持ち良くされてしまう・・・。
今日も、気持ち良くされてしまう・・・。
言われてみれば、いつもよりは身体の力が抜けているかもしれない・・・。
友達と飲むお酒は久しぶりで、良い感じに酔ったのかもしれない・・・。
彼女が1人もいたことがないという宝田が、夜のテクニックがある・・・。
夜のテクニック“も”、ある・・・。
ムカつくことに、宝田は何でも器用にこなせて・・・。
本当に、何でも器用にこなせて・・・。
彼女が1人もいなかったはずの宝田は、結婚してから初めてした夜の夫婦生活のテクニックもめちゃくちゃあった・・・。
何度目かの高みに達し、酸素を求めて空気を吸う。
そんな私の顔を宝田は涼しい顔をして見下ろしている。
それが・・・目が慣れてきたので真っ暗の中でも見える。
嫌でも見えてしまう・・・。
何も反応していない顔で・・・。
私との夜の夫婦生活に、何も反応していない顔で・・・。
私との口喧嘩の時には反応しまくっている顔をしているのに、この時の宝田は涼しい顔をしている・・・。
それには毎回ムカつくので、今回も私は身体を起こした。
「次は私の番。」
そう言って、身体だけは反応出来ている宝田の下半身に触れた。
結婚したからには宝田も私もお互いとしかこういうことは出来ない。
なので、たまにこういうことはしていた。
たまにだけど、避妊はしっかりとして・・・。
その最中も口喧嘩を繰り広げながら、夜の夫婦生活も繰り広げていた・・・。
愛の言葉もなく・・・。
お互いの唇に触れることもなく・・・。
1度も、触れることもなく・・・。
結婚式の誓いのキスでさえ、ギリギリの所で止まった宝田・・・。
なのに、写真を見返したらしっかりと唇が触れ合っているように見えて・・・。
私達夫婦の唇は重なることはない・・・。
きっと、これから先も、重なることはない・・・。
宝田と私はキスもしないまま夫婦になった・・・。
愛の言葉を囁かれることも、私が愛の言葉を囁くこともない・・・。
そんな、夫婦になった・・・。
結婚しているし、まあ・・・こういうことはしている。
でも、そこにもやっぱり愛はなく・・・。
当たり前だけど、愛はなく・・・。
「今日、凄いね・・・長峰。
飲んだの結子とだしね。
少し酔ってるからか身体はめちゃくちゃ素直・・・。」
「・・・私、いつも素直だし・・・っ!!
生理現象だから仕方ないし・・・っ!!」
「素直は素直だけど、いつも口だけじゃなくて身体まで張り合ってくるから。
感じないように張り合ってくるからさ・・・。」
宝田の舌や手で気持ち良くされてしまう・・・。
今日も、気持ち良くされてしまう・・・。
言われてみれば、いつもよりは身体の力が抜けているかもしれない・・・。
友達と飲むお酒は久しぶりで、良い感じに酔ったのかもしれない・・・。
彼女が1人もいたことがないという宝田が、夜のテクニックがある・・・。
夜のテクニック“も”、ある・・・。
ムカつくことに、宝田は何でも器用にこなせて・・・。
本当に、何でも器用にこなせて・・・。
彼女が1人もいなかったはずの宝田は、結婚してから初めてした夜の夫婦生活のテクニックもめちゃくちゃあった・・・。
何度目かの高みに達し、酸素を求めて空気を吸う。
そんな私の顔を宝田は涼しい顔をして見下ろしている。
それが・・・目が慣れてきたので真っ暗の中でも見える。
嫌でも見えてしまう・・・。
何も反応していない顔で・・・。
私との夜の夫婦生活に、何も反応していない顔で・・・。
私との口喧嘩の時には反応しまくっている顔をしているのに、この時の宝田は涼しい顔をしている・・・。
それには毎回ムカつくので、今回も私は身体を起こした。
「次は私の番。」
そう言って、身体だけは反応出来ている宝田の下半身に触れた。
結婚したからには宝田も私もお互いとしかこういうことは出来ない。
なので、たまにこういうことはしていた。
たまにだけど、避妊はしっかりとして・・・。
その最中も口喧嘩を繰り広げながら、夜の夫婦生活も繰り広げていた・・・。
愛の言葉もなく・・・。
お互いの唇に触れることもなく・・・。
1度も、触れることもなく・・・。
結婚式の誓いのキスでさえ、ギリギリの所で止まった宝田・・・。
なのに、写真を見返したらしっかりと唇が触れ合っているように見えて・・・。
私達夫婦の唇は重なることはない・・・。
きっと、これから先も、重なることはない・・・。
宝田と私はキスもしないまま夫婦になった・・・。
愛の言葉を囁かれることも、私が愛の言葉を囁くこともない・・・。
そんな、夫婦になった・・・。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
15
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる