上 下
132 / 304
9

9-10

しおりを挟む
結子の部屋の大きな大きなベッド、そこに結子と翔子に挟まれて寝転がる。
深夜もとっくに過ぎて明け方の時間になろうとしている。



「めっちゃ楽しかった~!!
私立の子達とやっぱり違う!!
お嬢様もお坊っちゃま君も、私全然好きじゃないからさ~!!」



「翔子も結子みたいに公立に来れば良かったのに。」



「結子が公立に行ってくれたからそれでいいの。
うちらはさ、こんな家に生まれ落ちちゃったから。」



翔子が静かな声でそう言った。
こんなに大きな家に生まれると、私や幼馴染み達とは違う苦労もあるのだと何となく分かった。



「私だけ学校か~!!
結子、代わりに行ってきて~!!」



「私は雪枝とデートだもん。」



「ずる~い!!私もそっちが良かった~!!」



「あのさ、色々落ち着くまでこの家にいさせて貰えますか?」



「「わ~い!!!」」



結子からも翔子からも抱き付かれ、こんなに可愛い女の子2人から抱き付かれてニヤニヤしながら眠りについた。
しおりを挟む

処理中です...