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「珠緒!!駄菓子かっぱらってきたぞ!!」
出来たばかりの綺麗な家の前に座り絵を描いている珠緒の隣に座り、家の駄菓子屋からかっぱらってきた駄菓子を珠緒に見せる。
それを珠緒はチラッと見てきて、怒った顔でまた絵を描き始めた。
「家の物でもお店から取る時はちゃんとお金払いなよ。」
「だから最初から言ってるだろ、かっぱらってきたって!!」
「もぉ~、またみんなに怒られるよ?」
「何しても良い顔されねーから別に良いんだよ。」
「良いことなんて何もしてないからでしょ。」
「そんなことねーだろ!!!」
「良いこと何したの?」
「お前のことを珠緒って呼んでる。」
俺がそう言うと、珠緒は驚いた顔で俺のことを見てきた。
真っ白でツルンッとした珠緒の顔。
輪郭は卵のようで、そこに薄く眉毛と目と鼻と口がある。
「私が“タマゴ”って呼ばれるのが嫌だって、気付いてたの?」
「なんだ、嫌だったのかよ!?」
「え・・・気付いてなかったのに珠緒って呼んでくれてたの?」
「そんなこと気付くかよ!!」
「じゃあ何で珠緒って呼んでたの?」
「珠緒って呼ぶと嬉しそうな顔してたから、珠緒って呼んでた。」
そう答えた俺に、珠緒はタダ兄とは比べ物にならないくらい満面の笑顔で笑った。
出来たばかりの綺麗な家の前に座り絵を描いている珠緒の隣に座り、家の駄菓子屋からかっぱらってきた駄菓子を珠緒に見せる。
それを珠緒はチラッと見てきて、怒った顔でまた絵を描き始めた。
「家の物でもお店から取る時はちゃんとお金払いなよ。」
「だから最初から言ってるだろ、かっぱらってきたって!!」
「もぉ~、またみんなに怒られるよ?」
「何しても良い顔されねーから別に良いんだよ。」
「良いことなんて何もしてないからでしょ。」
「そんなことねーだろ!!!」
「良いこと何したの?」
「お前のことを珠緒って呼んでる。」
俺がそう言うと、珠緒は驚いた顔で俺のことを見てきた。
真っ白でツルンッとした珠緒の顔。
輪郭は卵のようで、そこに薄く眉毛と目と鼻と口がある。
「私が“タマゴ”って呼ばれるのが嫌だって、気付いてたの?」
「なんだ、嫌だったのかよ!?」
「え・・・気付いてなかったのに珠緒って呼んでくれてたの?」
「そんなこと気付くかよ!!」
「じゃあ何で珠緒って呼んでたの?」
「珠緒って呼ぶと嬉しそうな顔してたから、珠緒って呼んでた。」
そう答えた俺に、珠緒はタダ兄とは比べ物にならないくらい満面の笑顔で笑った。
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