400 / 456
9
9-10
しおりを挟む
そんな当たり前のことを、笑いながら、静かに涙を流しながら・・・聞いてくる。
震える手でワイシャツのボタンを外している勝也の手を、ソッと握る。
信じられないくらい、冷たかった・・・。
「お風呂沸いてるから、先に温まって?」
「うん・・・シャワー浴びてくる。」
「勝也、湯船・・・入って?」
「湯船は・・・湯船は、いい・・・。」
「水道料金とガス代が掛かるから?」
勝也は、ここで一緒に住んでいる間・・・湯船に入っていないようだった。
最初はそういうタイプなのかと思ったけど、クーラーも使っていない勝也をしばらく見て・・・やっと、気付いた。
ずっと、そうやって生活していたからだと・・・。
「莉央は凄いな、何でも知ってる・・・。」
「知らなかったよ・・・。
私は、何も・・・何も知らなかったの・・・。
勝也・・・、勝也・・・」
泣きそうになったけど、意地でも泣かなかった。
ワイシャツを脱いだ勝也の、シュッとした身体を見る・・・。
痩せていた・・・。
痩せていた・・・。
それでも筋肉はついているけど・・・
それでも、勝也は・・・
こんなにも、痩せていた・・・。
震える手でワイシャツのボタンを外している勝也の手を、ソッと握る。
信じられないくらい、冷たかった・・・。
「お風呂沸いてるから、先に温まって?」
「うん・・・シャワー浴びてくる。」
「勝也、湯船・・・入って?」
「湯船は・・・湯船は、いい・・・。」
「水道料金とガス代が掛かるから?」
勝也は、ここで一緒に住んでいる間・・・湯船に入っていないようだった。
最初はそういうタイプなのかと思ったけど、クーラーも使っていない勝也をしばらく見て・・・やっと、気付いた。
ずっと、そうやって生活していたからだと・・・。
「莉央は凄いな、何でも知ってる・・・。」
「知らなかったよ・・・。
私は、何も・・・何も知らなかったの・・・。
勝也・・・、勝也・・・」
泣きそうになったけど、意地でも泣かなかった。
ワイシャツを脱いだ勝也の、シュッとした身体を見る・・・。
痩せていた・・・。
痩せていた・・・。
それでも筋肉はついているけど・・・
それでも、勝也は・・・
こんなにも、痩せていた・・・。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
17
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる