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高校2年、夏休み
美術室から出て夕方の校舎を歩いていく。
相変わらず校庭から野球部の校歌が聞こえていて、カヤと出会った日のことを毎日のように思い出させる。
あの日、俺の声が野球部の校歌で聞こえないのかと思って悪態を付いたけれど、今となっては良い思い出になっているくらいだった。
自然と笑いながら両手を制服のズボンに入れながら歩いていると、廊下の向こうからカヤが歩いてきた。
俺に向かって真っ直ぐと・・・。
夏の夕方の光りを浴びてその姿はキラキラと輝いている。
俺の目がおかしくなっているのか、それともカヤが輝いていると俺が思っているから輝いて見えるのか・・・。
嘘ではなくてカヤは本当に輝いている。
いつもいつも輝いている。
夕方の光りだけではなく朝の光りでも昼の光りでも、雨だろうが風だろうが雪だろうが。
夜だろうが・・・。
カヤは輝いている。
「あ、ガムシロップ忘れた。」
今日も一緒に校舎を出てファミレスに寄った俺の夜ご飯に付き合ってくれているカヤは、ドリンクバーでアイスティーを飲む時たまにガムシロップを忘れる。
それを今日も無視していると・・・
飯を食べている俺のことをめちゃくちゃ見ている視線を感じる。
「自分で取りに行けよ!?」
そう言ってジュースが入ったコップを持ち上げると・・・
コップの中は空っぽだった。
カヤの方を見ると、ファミレスに入ってからアイテープを取っためちゃくちゃ綺麗な顔でニコニコと可愛い顔で俺に笑い掛けてくる。
「ついでに取ってくる・・・。」
「ありがとう、ニャン。」
ニコニコと返事をされ、その三日月の目を見て悪い気がしないどころか「やっぱり可愛いな」ということしか浮かんでこなかった。
美術室から出て夕方の校舎を歩いていく。
相変わらず校庭から野球部の校歌が聞こえていて、カヤと出会った日のことを毎日のように思い出させる。
あの日、俺の声が野球部の校歌で聞こえないのかと思って悪態を付いたけれど、今となっては良い思い出になっているくらいだった。
自然と笑いながら両手を制服のズボンに入れながら歩いていると、廊下の向こうからカヤが歩いてきた。
俺に向かって真っ直ぐと・・・。
夏の夕方の光りを浴びてその姿はキラキラと輝いている。
俺の目がおかしくなっているのか、それともカヤが輝いていると俺が思っているから輝いて見えるのか・・・。
嘘ではなくてカヤは本当に輝いている。
いつもいつも輝いている。
夕方の光りだけではなく朝の光りでも昼の光りでも、雨だろうが風だろうが雪だろうが。
夜だろうが・・・。
カヤは輝いている。
「あ、ガムシロップ忘れた。」
今日も一緒に校舎を出てファミレスに寄った俺の夜ご飯に付き合ってくれているカヤは、ドリンクバーでアイスティーを飲む時たまにガムシロップを忘れる。
それを今日も無視していると・・・
飯を食べている俺のことをめちゃくちゃ見ている視線を感じる。
「自分で取りに行けよ!?」
そう言ってジュースが入ったコップを持ち上げると・・・
コップの中は空っぽだった。
カヤの方を見ると、ファミレスに入ってからアイテープを取っためちゃくちゃ綺麗な顔でニコニコと可愛い顔で俺に笑い掛けてくる。
「ついでに取ってくる・・・。」
「ありがとう、ニャン。」
ニコニコと返事をされ、その三日月の目を見て悪い気がしないどころか「やっぱり可愛いな」ということしか浮かんでこなかった。
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