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「失恋、したよ・・・」



行き場のなくした手を、またゆっくりとお弁当箱に戻す。



「今日はもう仕事にならないし、その子にも会いたいから、もう早退する。
じゃあ、また明日。」




何も言えない私に気付かないままなのか・・・





そもそも私なんて見ていなかったのか・・・

 



この大きな人は、





わたしの大好きな、この大きな人は、





朝まで一緒にいたわたしに、「失恋した」と告げ・・・






大きな背中を丸くして、トボトボと歩いていった。




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