171 / 233
17
17-4
しおりを挟む
あと少しで帰れそうな時、経理部の扉がノックされ開いた。
見てみると、出張から帰って来た大きな人。
「ただいま~!」
と、営業部ではなく経理部にたまに帰ってくる。
それでも文句を言われないのは、この大きな人が今でも営業部のエースだから。
「お帰りなさ~い」と、わたし以外の皆から言われご機嫌な大きな人。
岸部長に、経理部へのお土産を渡す。
「水沢さん、ただいま!お土産な!!」
と、わたしのデスクの隅に、いつかと同じ紙袋のお土産を置かれる。
チラリと見たら、それはお菓子で・・・
「あ~!それ、和先輩でも食べられるお菓子ですよね!?」
と、指摘される。
「和先輩、食べられるお菓子少ないですからね~!よかったですね!」
この大きな人は、知っている。
それくらい一緒にいたから。
それくらい、わたしは心を開いていたから。
それくらい、大好きだったから。
わたしの小さな身体を通して、他の人を見ていたこの大きな人を・・・。
わたしは、本当に、大好きだった。
見てみると、出張から帰って来た大きな人。
「ただいま~!」
と、営業部ではなく経理部にたまに帰ってくる。
それでも文句を言われないのは、この大きな人が今でも営業部のエースだから。
「お帰りなさ~い」と、わたし以外の皆から言われご機嫌な大きな人。
岸部長に、経理部へのお土産を渡す。
「水沢さん、ただいま!お土産な!!」
と、わたしのデスクの隅に、いつかと同じ紙袋のお土産を置かれる。
チラリと見たら、それはお菓子で・・・
「あ~!それ、和先輩でも食べられるお菓子ですよね!?」
と、指摘される。
「和先輩、食べられるお菓子少ないですからね~!よかったですね!」
この大きな人は、知っている。
それくらい一緒にいたから。
それくらい、わたしは心を開いていたから。
それくらい、大好きだったから。
わたしの小さな身体を通して、他の人を見ていたこの大きな人を・・・。
わたしは、本当に、大好きだった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
20
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる