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そして、灰色の空の下を歩いていると商店街の中で嫌な姿を見掛けた。
肉屋で肉を買っている女、俺が1番大嫌いな“のっぺらぼうのタマゴ”がいた。
母親も結構昔に死んでいるので、今日も夜ご飯を作る為に肉を買っているのだろう。
そう思いながらもすぐに視線を逸らした。
本当は走り出したかったけど、あいつの前で走りたくなかったからいつも通りポケットに手を入れて歩いた。
走り方は不細工だろうけど、この歩き方は格好良い男の歩き方なはずだから。
強い男の歩き方なはずだから。
そう思いながら自信を持って歩いていると・・・
「須崎!!」
と、いつからか“竜”ではなく“須崎”と呼ぶようになった“のっぺらぼうのタマゴ”からまた声を掛けられた。
その声を無視して俺は歩き続ける。
「今、少し時間ある?」
「ない。」
「そっか、何するの?」
「帰って寝る。」
「それなら少しは時間あるでしょ、1分くらい。」
そう言われ・・・
そんなことを言われ・・・
俺は立ち止まり、この大嫌いな女を睨み付ける。
「お前にやる時間なんて1分もあるわけねーだろ!!!
俺にいちいち話し掛けるなよ!!!
そんな暇があるなら絵でも何でも描いてろ!!!」
肉屋で肉を買っている女、俺が1番大嫌いな“のっぺらぼうのタマゴ”がいた。
母親も結構昔に死んでいるので、今日も夜ご飯を作る為に肉を買っているのだろう。
そう思いながらもすぐに視線を逸らした。
本当は走り出したかったけど、あいつの前で走りたくなかったからいつも通りポケットに手を入れて歩いた。
走り方は不細工だろうけど、この歩き方は格好良い男の歩き方なはずだから。
強い男の歩き方なはずだから。
そう思いながら自信を持って歩いていると・・・
「須崎!!」
と、いつからか“竜”ではなく“須崎”と呼ぶようになった“のっぺらぼうのタマゴ”からまた声を掛けられた。
その声を無視して俺は歩き続ける。
「今、少し時間ある?」
「ない。」
「そっか、何するの?」
「帰って寝る。」
「それなら少しは時間あるでしょ、1分くらい。」
そう言われ・・・
そんなことを言われ・・・
俺は立ち止まり、この大嫌いな女を睨み付ける。
「お前にやる時間なんて1分もあるわけねーだろ!!!
俺にいちいち話し掛けるなよ!!!
そんな暇があるなら絵でも何でも描いてろ!!!」
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