187 / 271
4
4-105
しおりを挟む
「・・・あ!」
お店に入ると、お会計の所にいた店員さんが俺の顔を見て、“shu-”だと分かったようで。
店内をグルッと見渡しても、テーブル席には夏生の姿がなかった。
「ごめんね、人迎えに来たんだ。
男女のグループでさ、個室使ってるグループある?」
「この・・・時間ですと、3組は男女のグループのお客様ですね。」
「そっか・・・」
俺は少し考えてから、店員さんを見る。
「モデルみたいな女の子、いない?
背が高くて、髪の毛は短い、モデルみたいな女の子。」
店員さんをジッと見ていると、店員さんはすぐに「ああ!」と声を上げた。
「いますいます!モデルみたいな子!
他のお客さんからも、スタッフからもすごい話題になってて!
やっぱりモデルさんなんですね!!」
俺は、思わず笑ってしまう。
「どこの個室?」
「あそこです、ここから真っ直ぐ行って・・・」
店員さんに教えてもらい、俺はその個室へと向かう。
その途中で・・・
「・・・あれ、“shu-”じゃない?」
「ほんどだ・・・!!」
「やっぱり、あの子も一般人じゃなかったのか~」
そんな他のお客さんからの声が聞こえ、俺はチラリと自分の格好を見る。
急いで着替えて来たから、長めの白いシャツに、動きやすいようにデニムで来てしまった。
女の子の格好としては弱いその格好・・・。
まだ上がっている息を少しだけ整え、個室の扉を開く。
扉のすぐ近くの席に、夏生が俯いて座っていた。
「あ!・・・・・・え!?」
夏生を守るように座り、心配してくれている見覚えのある女の子が、俺を見て驚いた声を上げる。
その声に気付き、夏生が、ゆっくりと顔を上げ・・・
俺を、見た。
やっぱり、誰にも渡したくない・・・
まだ整わない呼吸の中、強く、強く、そう思った・・・。
お店に入ると、お会計の所にいた店員さんが俺の顔を見て、“shu-”だと分かったようで。
店内をグルッと見渡しても、テーブル席には夏生の姿がなかった。
「ごめんね、人迎えに来たんだ。
男女のグループでさ、個室使ってるグループある?」
「この・・・時間ですと、3組は男女のグループのお客様ですね。」
「そっか・・・」
俺は少し考えてから、店員さんを見る。
「モデルみたいな女の子、いない?
背が高くて、髪の毛は短い、モデルみたいな女の子。」
店員さんをジッと見ていると、店員さんはすぐに「ああ!」と声を上げた。
「いますいます!モデルみたいな子!
他のお客さんからも、スタッフからもすごい話題になってて!
やっぱりモデルさんなんですね!!」
俺は、思わず笑ってしまう。
「どこの個室?」
「あそこです、ここから真っ直ぐ行って・・・」
店員さんに教えてもらい、俺はその個室へと向かう。
その途中で・・・
「・・・あれ、“shu-”じゃない?」
「ほんどだ・・・!!」
「やっぱり、あの子も一般人じゃなかったのか~」
そんな他のお客さんからの声が聞こえ、俺はチラリと自分の格好を見る。
急いで着替えて来たから、長めの白いシャツに、動きやすいようにデニムで来てしまった。
女の子の格好としては弱いその格好・・・。
まだ上がっている息を少しだけ整え、個室の扉を開く。
扉のすぐ近くの席に、夏生が俯いて座っていた。
「あ!・・・・・・え!?」
夏生を守るように座り、心配してくれている見覚えのある女の子が、俺を見て驚いた声を上げる。
その声に気付き、夏生が、ゆっくりと顔を上げ・・・
俺を、見た。
やっぱり、誰にも渡したくない・・・
まだ整わない呼吸の中、強く、強く、そう思った・・・。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
14
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる