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怒りまくってそう叫ぶと、お兄ちゃんは困ったように笑う。
「的場さんは憧れなんだ、本当に・・・。
僕に戦い方を教えてくれた人・・・。」
「戦い方?」
「僕は、なんというか・・・虐められてたっていうか・・・。」
「そんなの知ってるよ!!
小学校でも中学校でも、休み時間はほとんどお兄ちゃんの教室に行ってたもん!!」
「うん、まあ・・・それも1つの・・・うん、だからというか・・・まあ、うん・・・。」
最近はよく喋れているお兄ちゃんが、久しぶりに歯切れの悪い感じで話している。
「妙子ちゃんがお兄ちゃんのことを守ってたのも知ってる・・・!!
妙子ちゃんが家に来てた時に・・・聞いてるもん・・・。」
最後は小さな声になりながらそう言うと、お兄ちゃんは真剣な顔で頷いた。
「的場さんは、僕に戦い方を教えてくれた・・・。
何度負けても、何度倒れても、何度だって起き上がる・・・。
前だけを向いて、起き上がる・・・。
守る為に、戦う為に、起き上がる・・・。」
お兄ちゃんがそう言って・・・
短い赤い鉛筆を嬉しそうな顔で見下ろした。
「僕は2つ、持っているらしい・・・。
1つはりーちゃんから貰ったこの赤い鉛筆・・・。
もう1つは、的場さんの後ろ姿・・・。
いつも僕の前に立って、僕を守ろうと戦ってくれていた後ろ姿・・・。」
「的場さんは憧れなんだ、本当に・・・。
僕に戦い方を教えてくれた人・・・。」
「戦い方?」
「僕は、なんというか・・・虐められてたっていうか・・・。」
「そんなの知ってるよ!!
小学校でも中学校でも、休み時間はほとんどお兄ちゃんの教室に行ってたもん!!」
「うん、まあ・・・それも1つの・・・うん、だからというか・・・まあ、うん・・・。」
最近はよく喋れているお兄ちゃんが、久しぶりに歯切れの悪い感じで話している。
「妙子ちゃんがお兄ちゃんのことを守ってたのも知ってる・・・!!
妙子ちゃんが家に来てた時に・・・聞いてるもん・・・。」
最後は小さな声になりながらそう言うと、お兄ちゃんは真剣な顔で頷いた。
「的場さんは、僕に戦い方を教えてくれた・・・。
何度負けても、何度倒れても、何度だって起き上がる・・・。
前だけを向いて、起き上がる・・・。
守る為に、戦う為に、起き上がる・・・。」
お兄ちゃんがそう言って・・・
短い赤い鉛筆を嬉しそうな顔で見下ろした。
「僕は2つ、持っているらしい・・・。
1つはりーちゃんから貰ったこの赤い鉛筆・・・。
もう1つは、的場さんの後ろ姿・・・。
いつも僕の前に立って、僕を守ろうと戦ってくれていた後ろ姿・・・。」
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