【完】お兄ちゃんは私を甘く戴く

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『変えていければいいですよね・・・。
努力をして結果を出している人が評価をされるような環境に、全員が意識を持って変えていければいいですよね・・・。』



『・・・理想論かな～と俺なんかは思っちゃうけどね。仕事は出来ても裏では性格悪い人とかもいるしね、そっちの方が厄介。』



『でも、数は力でもありますから・・・。
理想論の形に近い従業員が多くいるなら、変えていけるかもしれませんね・・・。
“何か”のキッカケがあれば・・・。』



『・・・まあ、そのキッカケをうちの会社でも設け始めたけどね、どうなるかな。』



『加賀製薬にはシンボルがいるので・・・。』



『シンボル？』



『副社長が・・・。』



『副社長が最近就任したのは知ってるよ。 シンボルなんだ？』



『あんな人に上に立たれたら、戦わないわけにいきませんよね・・・。
あんな人が戦いに行くのなら、自分も持てる武器を全て持って戦いに行きますよ・・・。
副社長が言うには、ここは戦場らしいですから・・・。
この時代でも、加賀製薬は製薬業界のトップに君臨し続ける為に戦う戦場だそうです・・・。』



『戦場か・・・加賀製薬の副社長はそう表現するんだ？』



『そうですね・・・。
強い従業員を・・・戦士達を連れていますから・・・。
利き手ではない左手1本になっても戦えるようになるであろう、強い戦士達を・・・。』



お兄ちゃんは私を見詰めながら、口を開く・・・。



『1人では出来ないことも、2人では出来ることもあるので・・・。
それが100人もいれば・・・1,000人もいれば・・・それ以上も、いれば・・・。
利き手ではない左手1本になっても、最強の戦士達の左手1本が集まれば勝てますよね・・・。
この時代でも、きっと勝てます・・・。』



そう言って・・・。



お兄ちゃんが笑った・・・。



破壊力抜群に格好良い顔で、笑った・・・。



『なので明日もありがたく、戦場に行ってきます・・・。』



そう言って、笑ったお兄ちゃんの笑顔の下にテロップが・・・。



“明日も、戦おう・・・。
加賀製薬の為に・・・。
日本の医療の為に・・・。
世界の医療の為に・・・。
そして、自分自身の為に・・・。”