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4月1日・・・
わたしのお城の中にある全身鏡を見ながら、苦笑いをする。
もう、自分にだって、よく分かる。
嫌になるくらい、よく分かる。
プリンセスのドレスより、ずっとずっと似合う、この姿・・・。
その姿を見ながら、高級な腕時計を付ける。
そして、騎士のあの人が口付けしてくれた場所に、わたしもソッと口付ける。
鏡の中の、“私”を見る。
この姿に似合わない本当の“わたし”は、この首輪を付けて飼っておく。
大丈夫、鍵はついてるから、逃げ出さない。
高級な鞄を持ち、玄関に向かう。
そこで、ピンヒールを、履いていく・・・。
ゆっくり、ゆっくり、時間を掛けて・・・。
両足にピンヒールを履き、お城の扉を開けた・・・。
歩き始めると、ピンヒールの音が響いていく・・・。
その音の感覚は、喫茶店の右隣から聞こえるあの人のキーボードの音にも似ている・・・。
この音を聞くと、落ち着いてくる・・・。
緊張し、取り乱してしまいそうな心が、冷静になってくる・・・。
わたしは今日から、“女王様”になる・・・。
わたしのお城の中にある全身鏡を見ながら、苦笑いをする。
もう、自分にだって、よく分かる。
嫌になるくらい、よく分かる。
プリンセスのドレスより、ずっとずっと似合う、この姿・・・。
その姿を見ながら、高級な腕時計を付ける。
そして、騎士のあの人が口付けしてくれた場所に、わたしもソッと口付ける。
鏡の中の、“私”を見る。
この姿に似合わない本当の“わたし”は、この首輪を付けて飼っておく。
大丈夫、鍵はついてるから、逃げ出さない。
高級な鞄を持ち、玄関に向かう。
そこで、ピンヒールを、履いていく・・・。
ゆっくり、ゆっくり、時間を掛けて・・・。
両足にピンヒールを履き、お城の扉を開けた・・・。
歩き始めると、ピンヒールの音が響いていく・・・。
その音の感覚は、喫茶店の右隣から聞こえるあの人のキーボードの音にも似ている・・・。
この音を聞くと、落ち着いてくる・・・。
緊張し、取り乱してしまいそうな心が、冷静になってくる・・・。
わたしは今日から、“女王様”になる・・・。
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