ブラッディ・ラヴリネスの逆襲

黒猫と招き猫

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第1章 〜奴隷編〜

10.女優となる

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 「ワォーーーン」
 狼の遠吠えが遠くから聞こえてきた。沈んでいた意識が浮上するのを感じる。
 辺りを見渡すと、やはり周りは木で囲まれている。
 これからどうしようか?さすがに野宿するのは…
 行き詰まってしまったことに落胆していると、僅かだが遠くに、明かりが灯っているのが見えた。
 よしっ、あそこに行けばなんとかなるかもしれない。確証は無いけど、あてもないしね。
 そうひとりでに結論付け、足を明かりが灯る方へと早足で進める。

 もうすでに日は暮れ辺りは闇に包まれている。獣達が活発に動き出す時間帯だろう。異世界らしく魔獣なんてものもいるかもしれない。
 そいつらが私にいつ襲いかかってきても全くおかしくないんだ。隠密スキルを使っているがどこまで効くものかわからないしね。

 そう思うと、駆け足になっていた。

 それは恐怖心からくるものなのか、生きることに対する依存心がそうさせているのか…






ーーーーーーーーー
ーーーーー

 「ハァハァ……」
 走り続けていると、森の終わりが見えた。開けた森の先には、外壁がそびえ立っている。

 ここは、…

 外壁は高い木でさえ追い抜くほどの高さで、一眼見ただけで頑丈なのがよく分かる。
 まるで、何かから守っているみたいな…
 ただ、関所の役割を果たしているだけではないように見える。

 外壁を眺めていると、端の方に人が立っているのが見えた。
 あれは、格好から見て衛兵のようなものかな?役人かもしれないけど…
 取り合えず、こんな頑丈な外壁ならば中に街があるのは確実だろう。中に入れればお金もあるしなんとかなるしな。

 ………中に入れればな、

 あ"ー、どうしよう…

 一番厄介なことが残っていた。私まずこの世界出身じゃないから戸籍この世界にないんだよな。どうやって入ろう?

 でも、もしかしたら私7歳だしあれを使えばなんとかなるんじゃ…

 くっ、恥ずかしいがここは覚悟を決めねば、

 いざ参るっ!キリッ

 衛兵のとこにできるだけ子供らしくとことこと歩いて行く。
 近づいてみると、衛兵は二人いた。彼らは、こんな時間に小さな子供が外にいることに驚いているようだ。
 「おにぃさんっ!」
 「なんだ?」
 目を丸くしながらも、衛兵の一人は子供の扱いを知っているようで、ひざをおって目をあわせて優しい声で聞いてくれた。
 おぉ、これなら問題ないかも…
 「私この街に入りたいんだけどどうすればいい?」目をできるだけウルウルさせて下から目線をする。
「それよりも、なんでこんな夜にここにいるんだ?両親は?」
 うっ、やっぱり無理か。何も聞かれずに入るのは、…

 これは、やっぱり一か八か…

 「それが、いつのまにか森にいて。」モジモジしながら子供っぽく言う。
「そうなのか?それまでのこと思い出せないのか?」
「ぅん。名前ぐらいしか。知識とかはあるはずだけど…」
(この子親に捨てられたショックとかで記憶がないのかな?うーん?)
「それなら、僕らで保護しようか?」
 えっ、いやいや保護されたら困るんだけど…
「大丈夫だよっ!」
「えっでも、子供なんだ「冒険者になるからっ!」……ぇっ?」
 えっ、冒険者ってもしかしてない?異世界って言ったらいかにもありそうなのに…
 どうしよう?そう悩んでいると、
「あっ、そうだったんだ。ならいいか。でもお金持ってる?」
「えっ、うん?持ってるよ。いくら?」
「100ルリだ。」
「どうぞ。」
 素早く、お金を空間魔法で取り出し衛兵に渡す。
「どうも。じゃあ、いいよ。」
そういうと、門が開けられ、中に入れさせてもらった。

…………!?
えっ!?ラッキーだけど簡単すぎない?なんで!?






 
 
 

 
 
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