ブラッディ・ラヴリネスの逆襲

黒猫と招き猫

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第1章 〜奴隷編〜

14.隠蔽スキル

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………。


 「お嬢ちゃん迷子かい?大丈夫か?」

……はっ!

 「えぇ、大丈夫です。迷子ではないので。」
 「そうか、そうか。ならよかった。なら、じゃぁな。気をつけろよ。」
 「えぇ、ありがとうございます。」

 去っていく、気の優しいそうなお爺さんを手を振って見送る。
 一人で噴水の前で立ち止まっていた子供を心配して声をかけてくれたんだろう。そろそろ私も移動しようか。さっき、お弁当を食べている間に気が付いたのだがこの場所は私が神さまから転生された場所だ。もともと既視感を感じていたが、少し離れた場所にある雑貨屋を見つけて確信した。転生するときに降り立った場所というだけならいいが、ここに変装もせずにとどまっているのは少々まずい。なぜなら、ここが転生した時の始めの場所だというのは、つまり誘拐された場所でもあるわけだからだ。雑貨屋の路地裏で意識が途切れたのは分かっているから間違っていないだろう。
 あの誘拐犯たちがこの辺りを拠点にしている可能性もある。殺してはいないから、見つかったら危ない。怪我を負わせたりしたから逆上されるかもしれないしな。
 早く、マントとか買うために服屋に行こう。さっき、ここに来る前に良さそうなところがあったからそこでいいや。
 
 出来るだけ俯いて歩く。
 
 ガチャ 
 チリン

 服屋に入って、さっそく服を選ぶ。出来るだけ動きやすい方がいいだろう。
 女性物でもワンピースやスカートばっかりではなく、ズボンや半ズボンなどもある。ご飯もそうだが、町並みは中世ヨーロッパ風なのに文化はこっちの方が発展している感じだ。まぁ、冒険者が多くいるからなのかもしれないけどな。

 どんどん良さそうな服をカゴに入れていく。子供の服だからもともと置いているのは少ないけど結構この店が取り入れている服は好みな物ばっかりだから大丈夫だった。
 途中で、使いやすそうな小さめのショルダーバックや黒いマントがあったからそれも入れておいた。黒いマントなんかは一部に刺繍があり少し他のと比べて高かったけど気にいったから入れといた。
 
 お会計を済ませた後、お店の人から試着室を借りてさっき買ったばかりの服をきる。
 下は短パンをはいて、マントも着てしまう。ショルダーバックも肩にかけた。
 服がほつれているというのもあるが、いつ誘拐犯たちに会うのかわからないし、用心をするに越したことはないからな。

 お店を出たら直ぐに路地裏に行く。そして、空間魔法でさっき買った物を入れていく。ショルダーバックはいわばダミーだ。この世界の一般的な魔法がどれほどのものなのか分からない現時点で迂闊な行動は出来ない。人前ではこのショルダーバックから物を取り出すようにしよう。
 ポケットからだと違和感がある物もあるからな。現にさっきの店で私は結構買ったのに、その全額がポケットから出てきたことに店員が少なからず驚いていた。気をつけないとな。変なことに巻き込まれるのは御免だ。

 マントを深く被り路地裏から出る。一応隠蔽スキルもしておく。この町から出るまでは気を配らないと。

 服も買ったことだし冒険者ギルド行くか。朝、宿の女性に聞いたことを思い出しながら足を進める。
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