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第4話 陽キャメイドパイセン
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「おっかえり!坊ちゃん!」
学校から帰宅し玄関を開けると、オレンジ色の髪がふわふわと揺れる、元気いっぱいのメイドが待ち構えていた。
「莉々花!久しぶりだな」
「久しぶり!いやー、感動の再会だねー」
黄色い瞳がぱっと輝く。
彼女の名前は辻莉々花。僕より1つ年上の17歳。
犬養家でアルバイトとしてメイドをしている。
本来、アルバイトのメイドなんて雇わないのだけれど……。
そのあたりの事情は長くなるので、ここでは省略する。
僕達は喋りながら、自室へ向かう。
「入院は一ヶ月くらいだったか。怪我の具合は大丈夫なのか?」
一ヶ月前、莉々花は実家の犬の散歩中にテンションが上がりすぎて川に落ち、骨折して入院していた。
そして今日、無事に退院して戻ってきたというわけだ。
「もう平気!それにしても、あんときはガチでビビったわ~。盛大に転がって川ポチャだよ?ウケるよね」
けらけらと笑う莉々花。……今のどこにウケる要素があったんだ。
とにかく、彼女は底抜けに明るい人だ。
ワンサイドアップの髪にはリボンやヘアピンが散りばめられ、胸元のリボンや膝丈のスカートは、メイド服を改造したものだ。
沙霧のシンプルでクラシックなメイド服とは 対照的だけれど彼女には不思議とよく似合っていた。
以前は「制服を勝手に改造するなんて」と僕も思ったことがあった。
けれど、雇い主である僕の両親は「みんな好きにしていいんだよ」と、驚くほど寛大だ。
正直、そんなにゆるくていいのかと常々疑問に思うけれど、莉々花の改造メイド服は、彼女らしくてすっかり馴染んでいる。
……まぁ、こういうのもいいのかもしれない。
久しぶりの再会に浸っていると、莉々花が声を上げた。
「あ!坊ちゃん坊ちゃん、後でマリカやろマリカ!無性にやりたくなったんだよね~」
「分かった分かった。後でな」
莉々花はアニメやゲームが好きで、時々一緒にアニメを見ようとかゲームをしようなどと誘ってくる。
僕はアニメやゲームに詳しくないけど、やってみると結構面白い。
「莉々花パイセンのドライブテクに酔いしれる準備でもしときな」
ふふんとドヤ顔で僕を指差す。
話しているうちに自室へ。莉々花も続いて入ってくる。
「そういえば、莉々花が休んでる間に新しいメイドがきたんだよ」
「そうなん?」
沙霧のことを話そうとした瞬間、コンコン、と扉がノックされる。
「どうぞ」
「失礼いたします」
トレイに紅茶を乗せた沙霧がやってきた。
「沙霧、ちょうどよかった。お前のことを紹介しようと思っていたんだ」
紹介しようときた矢先、莉々花が声を上げる。
「お、沙霧ちゃんじゃ~ん」
「莉々花さん、こちらにいらっしゃったのですね」
「紅茶だ!いい匂~い!あたしも飲みたーい!」
そう言って、莉々花は紅茶に顔を近づけ、目をきらきらと輝かせる。
「ふふ……構いませんよ。後ほど莉々花さんカップもお持ちしますね」
「やった!沙霧ちゃん神~!」
友達と話すような雰囲気で二人とも楽しそうに喋っていた。
「なんだ、2人とも、いつの間に知り合っていたんだ?随分仲がいいじゃないか」
僕が知らないだけで、すで挨拶を済ませて親睦を深めていたのだろうか。
全然気が付かなかった。
「ん?さっき知り合ったところだよ?」
きょとんとした顔の莉々花。
「……え?」
「そうですね、約5分ほど前に軽くご挨拶したところです」
淡々と述べる沙霧。
嘘だろ?出会ってたった5分であの和気藹々とした会話を?
二人のコミュニケーション能力の高さに言葉を失う。
……口下手な僕にはとても信じられない光景だった。
「そう、だったのか……」
「あはは~坊ちゃん、コミュ障だもんね~。あたしらのコミュ力に付いてけないよね~」
悪気なく、あははと笑う莉々花。
「う、うるさいな……」
確かに僕は人と仲良くなるのに時間がかかるタイプだけど……。
いや、これはじっくりゆっくりお互い不快にならないように、少しずつ距離感を測りながらだな……。
誰に言うでもなく心の中で言い訳をする。
「坊ちゃんの少しずつ歩み寄る姿勢も、とても素敵ですよ」
沙霧が困った様子でフォローする。情けなくなるからやめてくれ……。
「ね、せっかくだから3人でマリカしよ!親睦会!」
僕と沙霧の手を取り、ぶんぶんと振り回す莉々花。
「いいですね。では、お茶菓子をご用意しますね」
沙霧は口元に手を当て、嬉しそうに笑った。
2人とも乗り気だった。
「仕方ないな……やるなら容赦しないからな」
「よっしゃ!坊ちゃんもやる気だし、早速ゲーム持ってくんね!」
光の速さでゲームを取りに行く莉々花。元気だな……。
莉々花がいると、やっぱり賑やかだ。
たまになら賑やかなのも悪くないな……。
◇
その後、3人でゲームをしたのだが……。
「お手柔らかにお願いします」なんて言っていた沙霧が、意外とゲームが上手く、自信満々だった莉々花を負かす場面が多々あった。
「もっかい!ほんとに次がラスト!このままじゃ死んでも死に切れないよ!!」
子供のように叫びながら、沙霧に抱きついて離れない莉々花。
急に生死が絡んできたな……。
「お相手したい気持ちは山々なのですが、そろそろ夕食の準備をしないといけませんので……」
困ったように微笑む沙霧。助け舟を出してやることにした。
「莉々花、お前も仕事があるだろ。また今度、2人で好きなだけ相手してやるから」
「沙霧もいいか?」と問いかけると「ええ、もちろんです」と微笑み、即答。
莉々花の表情がぱっと明るくなる。
「ほんと?絶対だからね!言質とったからね!?」
やれやれと呑気に首をすくめる。
……僕はこのとき知らなかった。
まさか、あんな夜明けを迎えることになるとは──
◇
夕食後、なんと僕たちは朝方までゲームに付き合わされることに。
「り、莉々花……もう寝ないか……?外も明るくなってきてるし……」
まぶたが重い……。少しでも気を抜くと目を閉じそうになる。
「好きなだけ付き合うって言ったでしょー?夜はまだまだこれからなんだから!」
「いや、もう朝だぞ……?」
「あはは!細かいことは気にしない!」
僕の背中をバシバシ叩いて笑う莉々花。
……どうしてそんなに元気なんだ?
誰だ?好きなだけ付き合うなんて言ったやつは。
あ、僕か。
ダメだ、頭が回らない。
「坊ちゃん、お疲れですか?よければ私の膝をお使いください」
そう言って、隣に座る沙霧がぽんぽんと膝を叩く。
……だめだ、ねむすぎて、なにもかんがえられない。
吸い込まれるように沙霧の膝へ倒れ込む。
あ……ちょっと固い。でも、不思議と落ち着く。
沙霧の匂いと温もりに包まれて、頭がだんだんぼんやりしてくる。
……力が抜けていき、ゆっくりとまぶたが落ちる。
「……寝ちゃった?」
「そのようですね」
すぅすぅと寝息を立てる僕を眺め、沙霧と莉々花はくすくすと静かに笑い合う。
「……良かった。坊ちゃんさー、堅物だし他のメイドさんともあんまり仲良くしてないっぽかったから」
いつもより落ち着いた、優しい口調で話す莉々花。
つんつん、と指で僕の頬をつつく。
「沙霧ちゃんのこと気に入ってんだねぇ」
「そう、でしょうか……?」
沙霧の目はわすがに丸くなり、きょとんと莉々花を見つめる。
「気に入ってなきゃ、いくら眠くても膝枕されないでしょー」
「……そうだと嬉しいです」
目線を僕に戻し、頬を赤く染めて優しく微笑む。
窓から朝日が差し込みはじめる。
沙霧がそっと僕を抱えてベッドへ寝かせる。
「おやすみなさい」とささやき、莉々花と一緒にそっと部屋を後にする。
去り際、莉々花が「次の勝負は負けないからね~!」と小声で宣言して、二人で笑い合った。
学校から帰宅し玄関を開けると、オレンジ色の髪がふわふわと揺れる、元気いっぱいのメイドが待ち構えていた。
「莉々花!久しぶりだな」
「久しぶり!いやー、感動の再会だねー」
黄色い瞳がぱっと輝く。
彼女の名前は辻莉々花。僕より1つ年上の17歳。
犬養家でアルバイトとしてメイドをしている。
本来、アルバイトのメイドなんて雇わないのだけれど……。
そのあたりの事情は長くなるので、ここでは省略する。
僕達は喋りながら、自室へ向かう。
「入院は一ヶ月くらいだったか。怪我の具合は大丈夫なのか?」
一ヶ月前、莉々花は実家の犬の散歩中にテンションが上がりすぎて川に落ち、骨折して入院していた。
そして今日、無事に退院して戻ってきたというわけだ。
「もう平気!それにしても、あんときはガチでビビったわ~。盛大に転がって川ポチャだよ?ウケるよね」
けらけらと笑う莉々花。……今のどこにウケる要素があったんだ。
とにかく、彼女は底抜けに明るい人だ。
ワンサイドアップの髪にはリボンやヘアピンが散りばめられ、胸元のリボンや膝丈のスカートは、メイド服を改造したものだ。
沙霧のシンプルでクラシックなメイド服とは 対照的だけれど彼女には不思議とよく似合っていた。
以前は「制服を勝手に改造するなんて」と僕も思ったことがあった。
けれど、雇い主である僕の両親は「みんな好きにしていいんだよ」と、驚くほど寛大だ。
正直、そんなにゆるくていいのかと常々疑問に思うけれど、莉々花の改造メイド服は、彼女らしくてすっかり馴染んでいる。
……まぁ、こういうのもいいのかもしれない。
久しぶりの再会に浸っていると、莉々花が声を上げた。
「あ!坊ちゃん坊ちゃん、後でマリカやろマリカ!無性にやりたくなったんだよね~」
「分かった分かった。後でな」
莉々花はアニメやゲームが好きで、時々一緒にアニメを見ようとかゲームをしようなどと誘ってくる。
僕はアニメやゲームに詳しくないけど、やってみると結構面白い。
「莉々花パイセンのドライブテクに酔いしれる準備でもしときな」
ふふんとドヤ顔で僕を指差す。
話しているうちに自室へ。莉々花も続いて入ってくる。
「そういえば、莉々花が休んでる間に新しいメイドがきたんだよ」
「そうなん?」
沙霧のことを話そうとした瞬間、コンコン、と扉がノックされる。
「どうぞ」
「失礼いたします」
トレイに紅茶を乗せた沙霧がやってきた。
「沙霧、ちょうどよかった。お前のことを紹介しようと思っていたんだ」
紹介しようときた矢先、莉々花が声を上げる。
「お、沙霧ちゃんじゃ~ん」
「莉々花さん、こちらにいらっしゃったのですね」
「紅茶だ!いい匂~い!あたしも飲みたーい!」
そう言って、莉々花は紅茶に顔を近づけ、目をきらきらと輝かせる。
「ふふ……構いませんよ。後ほど莉々花さんカップもお持ちしますね」
「やった!沙霧ちゃん神~!」
友達と話すような雰囲気で二人とも楽しそうに喋っていた。
「なんだ、2人とも、いつの間に知り合っていたんだ?随分仲がいいじゃないか」
僕が知らないだけで、すで挨拶を済ませて親睦を深めていたのだろうか。
全然気が付かなかった。
「ん?さっき知り合ったところだよ?」
きょとんとした顔の莉々花。
「……え?」
「そうですね、約5分ほど前に軽くご挨拶したところです」
淡々と述べる沙霧。
嘘だろ?出会ってたった5分であの和気藹々とした会話を?
二人のコミュニケーション能力の高さに言葉を失う。
……口下手な僕にはとても信じられない光景だった。
「そう、だったのか……」
「あはは~坊ちゃん、コミュ障だもんね~。あたしらのコミュ力に付いてけないよね~」
悪気なく、あははと笑う莉々花。
「う、うるさいな……」
確かに僕は人と仲良くなるのに時間がかかるタイプだけど……。
いや、これはじっくりゆっくりお互い不快にならないように、少しずつ距離感を測りながらだな……。
誰に言うでもなく心の中で言い訳をする。
「坊ちゃんの少しずつ歩み寄る姿勢も、とても素敵ですよ」
沙霧が困った様子でフォローする。情けなくなるからやめてくれ……。
「ね、せっかくだから3人でマリカしよ!親睦会!」
僕と沙霧の手を取り、ぶんぶんと振り回す莉々花。
「いいですね。では、お茶菓子をご用意しますね」
沙霧は口元に手を当て、嬉しそうに笑った。
2人とも乗り気だった。
「仕方ないな……やるなら容赦しないからな」
「よっしゃ!坊ちゃんもやる気だし、早速ゲーム持ってくんね!」
光の速さでゲームを取りに行く莉々花。元気だな……。
莉々花がいると、やっぱり賑やかだ。
たまになら賑やかなのも悪くないな……。
◇
その後、3人でゲームをしたのだが……。
「お手柔らかにお願いします」なんて言っていた沙霧が、意外とゲームが上手く、自信満々だった莉々花を負かす場面が多々あった。
「もっかい!ほんとに次がラスト!このままじゃ死んでも死に切れないよ!!」
子供のように叫びながら、沙霧に抱きついて離れない莉々花。
急に生死が絡んできたな……。
「お相手したい気持ちは山々なのですが、そろそろ夕食の準備をしないといけませんので……」
困ったように微笑む沙霧。助け舟を出してやることにした。
「莉々花、お前も仕事があるだろ。また今度、2人で好きなだけ相手してやるから」
「沙霧もいいか?」と問いかけると「ええ、もちろんです」と微笑み、即答。
莉々花の表情がぱっと明るくなる。
「ほんと?絶対だからね!言質とったからね!?」
やれやれと呑気に首をすくめる。
……僕はこのとき知らなかった。
まさか、あんな夜明けを迎えることになるとは──
◇
夕食後、なんと僕たちは朝方までゲームに付き合わされることに。
「り、莉々花……もう寝ないか……?外も明るくなってきてるし……」
まぶたが重い……。少しでも気を抜くと目を閉じそうになる。
「好きなだけ付き合うって言ったでしょー?夜はまだまだこれからなんだから!」
「いや、もう朝だぞ……?」
「あはは!細かいことは気にしない!」
僕の背中をバシバシ叩いて笑う莉々花。
……どうしてそんなに元気なんだ?
誰だ?好きなだけ付き合うなんて言ったやつは。
あ、僕か。
ダメだ、頭が回らない。
「坊ちゃん、お疲れですか?よければ私の膝をお使いください」
そう言って、隣に座る沙霧がぽんぽんと膝を叩く。
……だめだ、ねむすぎて、なにもかんがえられない。
吸い込まれるように沙霧の膝へ倒れ込む。
あ……ちょっと固い。でも、不思議と落ち着く。
沙霧の匂いと温もりに包まれて、頭がだんだんぼんやりしてくる。
……力が抜けていき、ゆっくりとまぶたが落ちる。
「……寝ちゃった?」
「そのようですね」
すぅすぅと寝息を立てる僕を眺め、沙霧と莉々花はくすくすと静かに笑い合う。
「……良かった。坊ちゃんさー、堅物だし他のメイドさんともあんまり仲良くしてないっぽかったから」
いつもより落ち着いた、優しい口調で話す莉々花。
つんつん、と指で僕の頬をつつく。
「沙霧ちゃんのこと気に入ってんだねぇ」
「そう、でしょうか……?」
沙霧の目はわすがに丸くなり、きょとんと莉々花を見つめる。
「気に入ってなきゃ、いくら眠くても膝枕されないでしょー」
「……そうだと嬉しいです」
目線を僕に戻し、頬を赤く染めて優しく微笑む。
窓から朝日が差し込みはじめる。
沙霧がそっと僕を抱えてベッドへ寝かせる。
「おやすみなさい」とささやき、莉々花と一緒にそっと部屋を後にする。
去り際、莉々花が「次の勝負は負けないからね~!」と小声で宣言して、二人で笑い合った。
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