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3話 右ストレート、決まる
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確かにこちらはまだ聖女として歴も浅いし、強さで言うなら圧倒的に師匠側が上だろう。
けど、それにしたって無傷な挙句、石でできた壁を粉微塵にしてシュリごと吹っ飛ばすとか、ちょっと規格が違うのではなくて?
思っていた以上にやばいやつだよ、これ?
「死にましたか」
見下ろす彼の瞳はいたく冷たかった。冬の湖のように深く、そして淀んで底が見えない。
瘴気は間違いなく彼から出ていた。
「……それ」
ふと彼が手にしている物に目が寄せられた。
金色の長い得物。その金色の剣の持ち主を知っている。
「?」
「それ……パラの、」
「ああ、そうですね」
なんてことないといった具合にちらりと剣に視線を寄越した。師匠は何かに斬られた故の出血のようだった。
まさか。
「それで、師匠を斬ったの?」
息が浅い。
じわじわと競り上がってくる吐き気と熱、彼の瘴気も相まって気持ち悪さが増してくる。
彼に問うたはいいけど、その先は聞きたくなかった。
「ええ、この剣で。彼女も本望でしょう」
「!」
聖女と精霊の関係は、主従に近い。
だから一部の精霊は聖女の事を主とか主人と呼ぶことも多い。対等に向き合う場合もあるけれど、どちらにしたって聖女を殺そうなどと精霊は考えない。そう思っていたのに。
「本望?」
「はい」
「エクラ、下がって」
瓦礫の中から這い出て私を庇おうと前に出たシュリの腕を引いた。
戸惑いにこちらを向く。私が腕を引けば、彼はすっと半身を引いて道を開けた。
「エクラ? 待って」
「師匠が望んだの?」
「言葉にしていませんが」
「つまりサリュークレの自己判断?」
「そうなりますかな」
手を顎に寄せてはてと小首を傾げる。わざとだ。
「じゃあ勝手に師匠を斬ったんだ」
「どのような解釈でも構いませんよ。私が彼女を斬ったという事実は変わりません」
「師匠は、大事な主人じゃなかったの?」
昔そう呼んでいた。彼は師匠の事を主人と。彼は聖女である師匠を敬い、そういう言い方をしていると思っていたけど。
「我々の力に敵う事のない人間について、慮るところ等ないでしょう」
私にとってここは理想の場所だった。
聖女と精霊が互いを尊敬しあい、気遣い合い大きな家族のように暮らしていた。そこに今のような見下すといった所作も言動もなかったのに。
「……ずっとそう思ってたの?」
「応える義理はありませんな」
「他の精霊も斬ったの?」
「不可抗力、でしょうか」
なんだそれ。
止むを得ず斬らなければならない状況だったと?
ここの精霊達は師匠を慕っていた。いきなり師匠が斬られれば、その犯人を許すわけがない。
この場合、不可抗力で止むを得ない状況だったのは、倒れている精霊達の方で、サリュークレが主張できる言葉ではない。
「所詮はこの程度。大した事もなかったですね。レベルが知れます」
「へえ」
「分かりますか? 貴方はお呼びじゃないのですよ」
「お呼びじゃ、ね……」
「そもそも何故私がここまでせねばならんのです。一番の面倒事を押し付けられました」
「面倒事?」
「ええ、後始末ほど面倒なものはありません」
「へえ」
「困ったものです」
「はあ」
「加えて言うなら、私は聖女制度がいかがなものかと。力のある者に使命を下すのであれば、私のような強さを持つ精霊にのみ課せばいいだけの話です」
「そうですか」
師匠は最期まで自分の事ではなくて、目の前の精霊の事を気にしていたのに、なんなの。わざと言ってる?
「感謝とか、ないの?」
「はい?」
「長い間、お世話になった師匠に、他の精霊達に、感謝することは」
「ありません」
「……少しも?」
「くどい。微塵も、ありはしませんよ」
静かに金の剣を向けられた。
喉元、触れるか触れないかギリギリのところで。
「さて、どうしてここに来られたのか分かりませんが、いかがしますか? この場で私に斬られますか。それとも私を殺しますか」
「うっさい」
「え?」
我慢ならない。
御先祖様の言葉を借りるなら、今すぐ、目の前の調子こいてる奴をボコボコにしたい。
向けられた剣の先端を持って私から外すと、思っていた以上に素直に剣を下ろした。
見上げて睨み付ければ、私の表情が意外だったのか驚いた様子で目を丸くする。
「歯食いしばれ」
「え?」
トントンと右足左足の順でリズムをとって、しっかり大理石に両足を付けた後、ぐっと踏み込んで後ろに重心を移しながら、ほぼ垂直に飛んだ。そうすれば彼と同じ目線まで飛べる。こちらとて簡単な身体強化ぐらいはお手の物だ。
強化したまま、空中で左腕を少し右にスライド、右腕を大きく左後ろに反り返す。
左腕を引いて、腰から回転、重心を前に移動しながら、右腕を後方から前方へ勢いよく繰り出した。
「っ!」
綺麗に右ストレートが決まってくれたわ。
アッパーでもフックでもない、ここはストレートが正解だ。
けどサリュークレは倒れることはなかった。まあいくら強化しても力の上では精霊が上か。
「これはあんたが調子に乗った分!」
「は? いつ、」
「世話になったとこに、ありがとうの一言も言えない奴の言い分は聞かない!」
すっと目の前の精霊の温度が下がった。
けど気にするもんか。私は次に左腕を構えた。
「次はシュリの分」
「エクラ、駄目だ!」
キンという金属音が響く。
サリュークレの金の剣が振り下ろされ、それをシュリが自身の持つ刀で受け止めた。
精霊は武器を持つものもいる。たまた偶然なのか、今は相手が剣、こちらが刀。
異文化面白状況なのは不謹慎だから言葉にするのはやめておこう。なかなか熱い戦いなんだよね、武器的に。
「くっそ」
けど力の差は歴然だった。
ほぼ全力のシュリに対して、サリュークレには余裕がある。いつでも押し通されるな。
「無駄な足掻きを」
「……無駄?」
さっきからやったら私の癪に障ること言うのね。いい度胸だわ。
「さっきからなんなの?」
「え?」
「場に合わせてシリアスしてたけど、もう我慢ならない!」
「はい?」
「ふざけるのもいい加減にして!」
目の前の瘴気まみれの精霊を指さす。
俺が一番的な態度が嫌。わざとだとしても腹が立つし。
「根性叩き直す!」
「ちょ、落ち着いて」
けど、それにしたって無傷な挙句、石でできた壁を粉微塵にしてシュリごと吹っ飛ばすとか、ちょっと規格が違うのではなくて?
思っていた以上にやばいやつだよ、これ?
「死にましたか」
見下ろす彼の瞳はいたく冷たかった。冬の湖のように深く、そして淀んで底が見えない。
瘴気は間違いなく彼から出ていた。
「……それ」
ふと彼が手にしている物に目が寄せられた。
金色の長い得物。その金色の剣の持ち主を知っている。
「?」
「それ……パラの、」
「ああ、そうですね」
なんてことないといった具合にちらりと剣に視線を寄越した。師匠は何かに斬られた故の出血のようだった。
まさか。
「それで、師匠を斬ったの?」
息が浅い。
じわじわと競り上がってくる吐き気と熱、彼の瘴気も相まって気持ち悪さが増してくる。
彼に問うたはいいけど、その先は聞きたくなかった。
「ええ、この剣で。彼女も本望でしょう」
「!」
聖女と精霊の関係は、主従に近い。
だから一部の精霊は聖女の事を主とか主人と呼ぶことも多い。対等に向き合う場合もあるけれど、どちらにしたって聖女を殺そうなどと精霊は考えない。そう思っていたのに。
「本望?」
「はい」
「エクラ、下がって」
瓦礫の中から這い出て私を庇おうと前に出たシュリの腕を引いた。
戸惑いにこちらを向く。私が腕を引けば、彼はすっと半身を引いて道を開けた。
「エクラ? 待って」
「師匠が望んだの?」
「言葉にしていませんが」
「つまりサリュークレの自己判断?」
「そうなりますかな」
手を顎に寄せてはてと小首を傾げる。わざとだ。
「じゃあ勝手に師匠を斬ったんだ」
「どのような解釈でも構いませんよ。私が彼女を斬ったという事実は変わりません」
「師匠は、大事な主人じゃなかったの?」
昔そう呼んでいた。彼は師匠の事を主人と。彼は聖女である師匠を敬い、そういう言い方をしていると思っていたけど。
「我々の力に敵う事のない人間について、慮るところ等ないでしょう」
私にとってここは理想の場所だった。
聖女と精霊が互いを尊敬しあい、気遣い合い大きな家族のように暮らしていた。そこに今のような見下すといった所作も言動もなかったのに。
「……ずっとそう思ってたの?」
「応える義理はありませんな」
「他の精霊も斬ったの?」
「不可抗力、でしょうか」
なんだそれ。
止むを得ず斬らなければならない状況だったと?
ここの精霊達は師匠を慕っていた。いきなり師匠が斬られれば、その犯人を許すわけがない。
この場合、不可抗力で止むを得ない状況だったのは、倒れている精霊達の方で、サリュークレが主張できる言葉ではない。
「所詮はこの程度。大した事もなかったですね。レベルが知れます」
「へえ」
「分かりますか? 貴方はお呼びじゃないのですよ」
「お呼びじゃ、ね……」
「そもそも何故私がここまでせねばならんのです。一番の面倒事を押し付けられました」
「面倒事?」
「ええ、後始末ほど面倒なものはありません」
「へえ」
「困ったものです」
「はあ」
「加えて言うなら、私は聖女制度がいかがなものかと。力のある者に使命を下すのであれば、私のような強さを持つ精霊にのみ課せばいいだけの話です」
「そうですか」
師匠は最期まで自分の事ではなくて、目の前の精霊の事を気にしていたのに、なんなの。わざと言ってる?
「感謝とか、ないの?」
「はい?」
「長い間、お世話になった師匠に、他の精霊達に、感謝することは」
「ありません」
「……少しも?」
「くどい。微塵も、ありはしませんよ」
静かに金の剣を向けられた。
喉元、触れるか触れないかギリギリのところで。
「さて、どうしてここに来られたのか分かりませんが、いかがしますか? この場で私に斬られますか。それとも私を殺しますか」
「うっさい」
「え?」
我慢ならない。
御先祖様の言葉を借りるなら、今すぐ、目の前の調子こいてる奴をボコボコにしたい。
向けられた剣の先端を持って私から外すと、思っていた以上に素直に剣を下ろした。
見上げて睨み付ければ、私の表情が意外だったのか驚いた様子で目を丸くする。
「歯食いしばれ」
「え?」
トントンと右足左足の順でリズムをとって、しっかり大理石に両足を付けた後、ぐっと踏み込んで後ろに重心を移しながら、ほぼ垂直に飛んだ。そうすれば彼と同じ目線まで飛べる。こちらとて簡単な身体強化ぐらいはお手の物だ。
強化したまま、空中で左腕を少し右にスライド、右腕を大きく左後ろに反り返す。
左腕を引いて、腰から回転、重心を前に移動しながら、右腕を後方から前方へ勢いよく繰り出した。
「っ!」
綺麗に右ストレートが決まってくれたわ。
アッパーでもフックでもない、ここはストレートが正解だ。
けどサリュークレは倒れることはなかった。まあいくら強化しても力の上では精霊が上か。
「これはあんたが調子に乗った分!」
「は? いつ、」
「世話になったとこに、ありがとうの一言も言えない奴の言い分は聞かない!」
すっと目の前の精霊の温度が下がった。
けど気にするもんか。私は次に左腕を構えた。
「次はシュリの分」
「エクラ、駄目だ!」
キンという金属音が響く。
サリュークレの金の剣が振り下ろされ、それをシュリが自身の持つ刀で受け止めた。
精霊は武器を持つものもいる。たまた偶然なのか、今は相手が剣、こちらが刀。
異文化面白状況なのは不謹慎だから言葉にするのはやめておこう。なかなか熱い戦いなんだよね、武器的に。
「くっそ」
けど力の差は歴然だった。
ほぼ全力のシュリに対して、サリュークレには余裕がある。いつでも押し通されるな。
「無駄な足掻きを」
「……無駄?」
さっきからやったら私の癪に障ること言うのね。いい度胸だわ。
「さっきからなんなの?」
「え?」
「場に合わせてシリアスしてたけど、もう我慢ならない!」
「はい?」
「ふざけるのもいい加減にして!」
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