楽園異能力者

那月いくら

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1章 憧れと現実

2話

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「私にもステラが欲しい!」思いのあまりつい、街中で叫んでしまった。私は、変な目で見られていることに気づき、慌てて鞄で顔を隠したのだ。
    (うわぁぁぁ~めちゃくちゃ恥ずかしかった~)琉乃愛は、顔をあからませながら、さっきの出来事を忘れようとしていた。

    「琉乃愛~!!」琉乃愛は、呼ばれて振り向こうとした矢先、その空気を切り裂くような女性の悲鳴が突如上がった。
     何事かと女性の方を見ると、そこには、銀行強盗らしき人が手に火を浮かべて、女性を脅していたのだ。

      私の思考はそこで止まって、頭の中は真っ白になっていた。

     私の目に映ったのは、今まで憧れていたステラで犯罪を犯しているということ。

  「…あ!」「…のあ!」「琉乃愛!!」
     彼女は、友人に呼ばれて我に返ったが彼女の目に浮かぶのは、涙ばかりだった。
  
    彼女がないている間にも犯人は、さらに罪をおかし続けている。

 ーーー!彼女の涙を止めたのは女の子の悲鳴だった。
    女の子は、犯人に人質として連れていかれそうになっていた。
                 
                 ーー  プツン ーー

    彼女の中で何かが切れた音がしたのだ。(…!? なんで…でもこの子を救わなきゃ)いつの間にか彼女は、考えるより先に体が動いていたのだ。

    琉乃愛は、犯人の前に現れ、女の子を引き離そうと、犯人の腕を掴んだのだ。

                     グキッ!!

    何かが折れる音が、自分の握ってる犯人の腕から聞こえたのだ。それと同時に、犯人が手にうかべていた火も消えていたのだ。
 ーー!!「う、うあぁぁぁ!! お、俺の…俺の腕がぁぁぁ!」犯人は、叫び声を上げながらその場で気を失ってしまっていた。
    私…今…なにした…の?!私の力で骨を折ることなんて…できないのに…!!
    琉乃愛は、顔を真っ青にして周りにいた人達を見たのだ。周りの人達は、彼女達を見ないように目を背けていた。助けた女の子でさえも、泣き叫ぶばかりだった。
    
    
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