4 / 43
第3話 冒険者になるよ
しおりを挟む
「わあ、いっぱい人がいる!」
城門をくぐったアイシスは大通りを目にして、瞳を輝かせて声を上げた。
「こんなにいっぱいの人、初めて! すごいすごい!」
田舎育ちのアイシスにとって、視界いっぱいに人がいるなんて状況は生まれて初めてである。
故郷の村で年に一度開かれている祭りの日でさえ、ここまで多くの人は集まることはなかった。
「あ、アッチの屋台でお肉が売ってる! こっちにはフルーツジュースも! すごいすごい、お店がいっぱいだあ!」
アイシスが初めての王都に浮かれて、スキップをしながら大通りを進んでいく。
フレイムリザードの死骸を担いだ状態で飛び跳ねるアイシスを見て、王都の住民は唖然としている。
そんな周囲の視線を一切気にすることなく大通りを進んでいき、アイシスはとある建物の前で立ち止まった。
「あ、ここが冒険者ギルドかな?」
あちこち目移りしながらたどり着いたのは『剣』の紋章を掲げた大きな建物。
それこそが冒険者ギルド・セイレスト王国王都支部。
荒くれ者にして、モンスターと戦う勇敢な戦士でもある冒険者を統括している組織である。
「よいしょっと……」
アイシスは大きな扉を開け放って最初に自分が中に入り、後から尻尾を引きずってフレイムリザードの死骸を中に入れようとする。
途中で後脚の部分がつかえてしまったので、仕方が無しに手で千切って小さくした。
ギルドの内部は広々としており、あちこちに丸テーブルが置かれていた。
まるで酒場かレストランのようで、昼間から酒を飲んでいる冒険者の姿もちらほらとある。
また、奥にあるカウンターにはスーツ姿の受付嬢が忙しそうに働いており、壁に掛けられたボードに依頼書が貼られていた。
「すみませーん。これの買い取り、おねがいしまーす」
「ヒエ……」
アイシスがどさりとフレイムリザードの死骸をカウンターに乗せると、奥にいた受付嬢が引きつった悲鳴を上げた。
「か、買い取り……? 冒険者の方でよろしかったですか……?」
「ううん、違うよ」
「違うんですか!?」
「まだ登録してないから冒険者じゃないよ。今日は冒険者になるために来たんだ!」
ニコニコと笑顔で言うアイシスであったが、その頬には返り血がついていた。
白い肌、無垢な笑顔を染める真紅の鮮血が不思議とアイシスの魅力を引き立てており、まるで歪で妖艶な化粧のようである。
そんなアイシスの笑顔にしばし見蕩れていた受付嬢であったが、やがて自分の仕事を思い出したのかハッと目を見開いた。
「コホン……失礼いたしました。新規登録の方でよろしかったですね?」
「うん、よろしくね」
「もちろん、登録は構わないのですが……こちらのモンスターは何でしょう?」
「王都に来る途中で襲われちゃったんだ。だからやっつけたの」
「…………」
受付嬢はその発言に疑いを抱くが、外見だけで人の強さを測れないことはよくわかっている。
実際、見た目が優男の新人冒険者に絡んで、返り討ちに遭う自称ベテラン冒険者は珍しくない。
(……おそらく、身体強化系統の魔法が使えるのね。それ自体は珍しくもないわ)
などと考えて、すぐに営業スマイルを張りつけて対応をする。
「畏まりました。それでは、こちらの書類に記入をお願いします」
「うん、わかった」
アイシスがカウンターに置かれた書類にテキパキと必要事項を記載する。
アイシス・ハーミット。年齢は十五歳。出身は王国東部辺境の村。
「これでいい?」
「はい、問題ありません。ちなみに、どこかのパーティーに所属する希望はありますか?」
「うーん……今のところはないかな? 気が合う人がいたら組んでも良いけど」
「では、募集はかけないでおきますね。続きまして、ギルドの規約について説明させていただきます」
受付嬢が事務的な口調で説明していく。
冒険者同士の私闘など禁止事項について。依頼を受ける際に注意することについて。報酬の支払いについて。
一通りの説明を終えると、アイシスは「わかったー」と緊張感のない返事をした。
「……それでは、こちらのモンスターを換金させていただきます。あちこち欠損しているので査定額は通常よりも落ちてしまうので、ご了承ください」
「うん、よろしくね! お金がもう無かったから助かるよ!」
アイシスがニコニコ顔で言う。
十分な路銀は家から持ってきていたが、途中の村や町で散財していて、今夜の宿にも困っていたのだ。
生まれてからずっと辺境にある田舎の村で過ごしていたので、外の世界にすっかり舞い上がっているようである。
しばらくすると査定が終わり、アイシスは金貨の入った布袋を渡された。
「あ、すごい! 金貨が十枚も入ってる!」
「アイシスさん、ダメですよ!」
袋から金貨を取り出しているアイシスを受付嬢が叱りつける。
「こんなところでお金を出したりしたら、他の冒険者に目を付けられてしまいます! あまり声を大にして言えませんが……冒険者の中には、他の冒険者から金銭を奪う悪質な方もいるんですからね!」
「あ、ごめんなさい。ちなみに、そういう悪い人に襲われたらどうすればいいの?」
「え? そうですね……とりあえずは人通りの多い場所に逃げてもらって、後でギルドに報告してもらえたら対処しますが……」
「やっつけちゃっていいのかな? グーってやってパーンって」
アイシスが「えいっ、えいっ」と拳を振るマネをする。
迫力も何もない可愛らしい仕草だった。受付嬢が首を傾げる。
「ええっと……王都の法律では強盗などの犯罪者を撃退したところで罪にはなりません。仮に殺してしまったとしても同様です。だけど、あまり危ないことは……」
「うん、わかったよ! ありがとね!」
アイシスが「ニコッ」と笑って受付嬢に手を振った。
「宿を探さなくちゃいけないから依頼を受けられないけど、また今度お仕事するからね! あ……そういえば、お姉さんの名前は何て言うのかな?」
「え、マリアベルですけど……」
「マリアベルさんね。わかった、覚えた!」
「あ……」
「それじゃあ、またねー」
アイシスが愛らしい仕草で手を振って、冒険者ギルドから出ていった。
受付嬢のマリアベルは天真爛漫な後ろ姿にしばし目を白黒とさせていたが……やがて、微笑ましい少女の姿に吹き出すように失笑したのである。
城門をくぐったアイシスは大通りを目にして、瞳を輝かせて声を上げた。
「こんなにいっぱいの人、初めて! すごいすごい!」
田舎育ちのアイシスにとって、視界いっぱいに人がいるなんて状況は生まれて初めてである。
故郷の村で年に一度開かれている祭りの日でさえ、ここまで多くの人は集まることはなかった。
「あ、アッチの屋台でお肉が売ってる! こっちにはフルーツジュースも! すごいすごい、お店がいっぱいだあ!」
アイシスが初めての王都に浮かれて、スキップをしながら大通りを進んでいく。
フレイムリザードの死骸を担いだ状態で飛び跳ねるアイシスを見て、王都の住民は唖然としている。
そんな周囲の視線を一切気にすることなく大通りを進んでいき、アイシスはとある建物の前で立ち止まった。
「あ、ここが冒険者ギルドかな?」
あちこち目移りしながらたどり着いたのは『剣』の紋章を掲げた大きな建物。
それこそが冒険者ギルド・セイレスト王国王都支部。
荒くれ者にして、モンスターと戦う勇敢な戦士でもある冒険者を統括している組織である。
「よいしょっと……」
アイシスは大きな扉を開け放って最初に自分が中に入り、後から尻尾を引きずってフレイムリザードの死骸を中に入れようとする。
途中で後脚の部分がつかえてしまったので、仕方が無しに手で千切って小さくした。
ギルドの内部は広々としており、あちこちに丸テーブルが置かれていた。
まるで酒場かレストランのようで、昼間から酒を飲んでいる冒険者の姿もちらほらとある。
また、奥にあるカウンターにはスーツ姿の受付嬢が忙しそうに働いており、壁に掛けられたボードに依頼書が貼られていた。
「すみませーん。これの買い取り、おねがいしまーす」
「ヒエ……」
アイシスがどさりとフレイムリザードの死骸をカウンターに乗せると、奥にいた受付嬢が引きつった悲鳴を上げた。
「か、買い取り……? 冒険者の方でよろしかったですか……?」
「ううん、違うよ」
「違うんですか!?」
「まだ登録してないから冒険者じゃないよ。今日は冒険者になるために来たんだ!」
ニコニコと笑顔で言うアイシスであったが、その頬には返り血がついていた。
白い肌、無垢な笑顔を染める真紅の鮮血が不思議とアイシスの魅力を引き立てており、まるで歪で妖艶な化粧のようである。
そんなアイシスの笑顔にしばし見蕩れていた受付嬢であったが、やがて自分の仕事を思い出したのかハッと目を見開いた。
「コホン……失礼いたしました。新規登録の方でよろしかったですね?」
「うん、よろしくね」
「もちろん、登録は構わないのですが……こちらのモンスターは何でしょう?」
「王都に来る途中で襲われちゃったんだ。だからやっつけたの」
「…………」
受付嬢はその発言に疑いを抱くが、外見だけで人の強さを測れないことはよくわかっている。
実際、見た目が優男の新人冒険者に絡んで、返り討ちに遭う自称ベテラン冒険者は珍しくない。
(……おそらく、身体強化系統の魔法が使えるのね。それ自体は珍しくもないわ)
などと考えて、すぐに営業スマイルを張りつけて対応をする。
「畏まりました。それでは、こちらの書類に記入をお願いします」
「うん、わかった」
アイシスがカウンターに置かれた書類にテキパキと必要事項を記載する。
アイシス・ハーミット。年齢は十五歳。出身は王国東部辺境の村。
「これでいい?」
「はい、問題ありません。ちなみに、どこかのパーティーに所属する希望はありますか?」
「うーん……今のところはないかな? 気が合う人がいたら組んでも良いけど」
「では、募集はかけないでおきますね。続きまして、ギルドの規約について説明させていただきます」
受付嬢が事務的な口調で説明していく。
冒険者同士の私闘など禁止事項について。依頼を受ける際に注意することについて。報酬の支払いについて。
一通りの説明を終えると、アイシスは「わかったー」と緊張感のない返事をした。
「……それでは、こちらのモンスターを換金させていただきます。あちこち欠損しているので査定額は通常よりも落ちてしまうので、ご了承ください」
「うん、よろしくね! お金がもう無かったから助かるよ!」
アイシスがニコニコ顔で言う。
十分な路銀は家から持ってきていたが、途中の村や町で散財していて、今夜の宿にも困っていたのだ。
生まれてからずっと辺境にある田舎の村で過ごしていたので、外の世界にすっかり舞い上がっているようである。
しばらくすると査定が終わり、アイシスは金貨の入った布袋を渡された。
「あ、すごい! 金貨が十枚も入ってる!」
「アイシスさん、ダメですよ!」
袋から金貨を取り出しているアイシスを受付嬢が叱りつける。
「こんなところでお金を出したりしたら、他の冒険者に目を付けられてしまいます! あまり声を大にして言えませんが……冒険者の中には、他の冒険者から金銭を奪う悪質な方もいるんですからね!」
「あ、ごめんなさい。ちなみに、そういう悪い人に襲われたらどうすればいいの?」
「え? そうですね……とりあえずは人通りの多い場所に逃げてもらって、後でギルドに報告してもらえたら対処しますが……」
「やっつけちゃっていいのかな? グーってやってパーンって」
アイシスが「えいっ、えいっ」と拳を振るマネをする。
迫力も何もない可愛らしい仕草だった。受付嬢が首を傾げる。
「ええっと……王都の法律では強盗などの犯罪者を撃退したところで罪にはなりません。仮に殺してしまったとしても同様です。だけど、あまり危ないことは……」
「うん、わかったよ! ありがとね!」
アイシスが「ニコッ」と笑って受付嬢に手を振った。
「宿を探さなくちゃいけないから依頼を受けられないけど、また今度お仕事するからね! あ……そういえば、お姉さんの名前は何て言うのかな?」
「え、マリアベルですけど……」
「マリアベルさんね。わかった、覚えた!」
「あ……」
「それじゃあ、またねー」
アイシスが愛らしい仕草で手を振って、冒険者ギルドから出ていった。
受付嬢のマリアベルは天真爛漫な後ろ姿にしばし目を白黒とさせていたが……やがて、微笑ましい少女の姿に吹き出すように失笑したのである。
71
あなたにおすすめの小説
私ですか?
庭にハニワ
ファンタジー
うわ。
本当にやらかしたよ、あのボンクラ公子。
長年積み上げた婚約者の絆、なんてモノはひとっかけらもなかったようだ。
良く知らんけど。
この婚約、破棄するってコトは……貴族階級は騒ぎになるな。
それによって迷惑被るのは私なんだが。
あ、申し遅れました。
私、今婚約破棄された令嬢の影武者です。
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです
青の雀
ファンタジー
公爵令嬢ステファニー・エストロゲンは、学園の卒業パーティで第2王子のマリオットから突然、婚約破棄を告げられる
それも事実ではない男爵令嬢のリリアーヌ嬢を苛めたという冤罪を掛けられ、問答無用でマリオットから殴り飛ばされ意識を失ってしまう
そのショックで、ステファニーは前世社畜OL だった記憶を思い出し、日本料理を提供するファミリーレストランを開業することを思いつく
公爵令嬢として、持ち出せる宝石をなぜか物心ついたときには、すでに貯めていて、それを原資として開業するつもりでいる
この国では婚約破棄された令嬢は、キズモノとして扱われることから、なんとか自立しようと修道院回避のために幼いときから貯金していたみたいだった
足取り重く公爵邸に帰ったステファニーに待ち構えていたのが、父からの勘当宣告で……
エストロゲン家では、昔から異能をもって生まれてくるということを当然としている家柄で、異能を持たないステファニーは、前から肩身の狭い思いをしていた
修道院へ行くか、勘当を甘んじて受け入れるか、二者択一を迫られたステファニーは翌早朝にこっそり、家を出た
ステファニー自身は忘れているが、実は女神の化身で何代前の過去に人間との恋でいさかいがあり、無念が残っていたので、神界に帰らず、人間界の中で転生を繰り返すうちに、自分自身が女神であるということを忘れている
エストロゲン家の人々は、ステファニーの恩恵を受け異能を覚醒したということを知らない
ステファニーを追い出したことにより、次々に異能が消えていく……
4/20ようやく誤字チェックが完了しました
もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m
いったん終了します
思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑)
平民女性に転生して、下剋上をするという話も面白いかなぁと
気が向いたら書きますね
【完結】モブ令嬢のわたしが、なぜか公爵閣下に目をつけられています
きゅちゃん
ファンタジー
男爵家の三女エリーゼは、前世の記憶を持つ元社畜OL。社交界デビューの夜、壁際でひとりジュースを飲んでいたところを、王国随一の権力者・ヴァルナ公爵カイルにスカウトされる。魔法省の研究員として採用されたエリーゼは、三年間誰も気づかなかった計算の誤りを着任三日で発見。着々と存在感を示していく。一方、公爵の婚約候補と噂されるクロード侯爵令嬢セラフィーヌは、エリーゼを目障りに思い妨害を仕掛けてくるが...
母は何処? 父はだぁれ?
穂村満月
ファンタジー
うちは、父3人母2人妹1人の7人家族だ。
産みの母は誰だかわかるが、実父は誰だかわからない。
妹も、実妹なのか不明だ。
そんなよくわからない家族の中で暮らしていたが、ある日突然、実母がいなくなってしまった。
父たちに聞いても、母のことを教えてはくれない。
母は、どこへ行ってしまったんだろう!
というところからスタートする、
さて、実父は誰でしょう? というクイズ小説です。
変な家族に揉まれて、主人公が成長する物語でもなく、
家族とのふれあいを描くヒューマンドラマでもありません。
意味のわからない展開から、誰の子なのか想像してもらえたらいいなぁ、と思っております。
前作「死んでないのに異世界転生? 三重苦だけど頑張ります」の完結記念ssの「誰の子産むの?」のアンサーストーリーになります。
もう伏線は回収しきっているので、変なことは起きても謎は何もありません。
単体でも楽しめるように書けたらいいな、と思っておりますが、前作の設定とキャラクターが意味不明すぎて、説明するのが難しすぎました。嫁の夫をお父さんお母さん呼びするのを諦めたり、いろんな変更を行っております。設定全ては持ってこれないことを先にお詫びします。
また、先にこちらを読むと、1話目から前作のネタバレが大量に飛び出すことも、お詫び致します。
「小説家になろう」で連載していたものです。
悪役令嬢に仕立て上げたいなら、ご注意を。
潮海璃月
ファンタジー
幼くして辺境伯の地位を継いだレナータは、女性であるがゆえに舐められがちであった。そんな折、社交場で伯爵令嬢にいわれのない罪を着せられてしまう。そんな彼女に隣国皇子カールハインツが手を差し伸べた──かと思いきや、ほとんど初対面で婚姻を申し込み、暇さえあれば口説き、しかもやたらレナータのことを知っている。怪しいほど親切なカールハインツと共に、レナータは事態の収拾方法を模索し、やがて伯爵一家への復讐を決意する。
死に物狂いで支えた公爵家から捨てられたので、回帰後は全財産を盗んで消えてあげます 〜今さら「戻れ」と言われても、私は隣国の皇太子妃ですので〜
しょくぱん
恋愛
「お前のような無能、我が公爵家の恥だ!」
公爵家の長女エルゼは、放蕩者の父や無能な弟に代わり、寝る間も惜しんで領地経営と外交を支えてきた。しかし家族は彼女の功績を奪った挙句、政治犯の濡れ衣を着せて彼女を処刑した。
死の間際、エルゼは誓う。 「もし次があるのなら――二度と、あいつらのために働かない」
目覚めると、そこは処刑の二年前。 再び「仕事」を押し付けようとする厚顔無恥な家族に対し、エルゼは優雅に微笑んだ。
「ええ、承知いたしました。ただし、これからは**『代金』**をいただきますわ」
隠し金庫の鍵、領地の権利書、優秀な人材、そして莫大な隠し資産――。 エルゼは公爵家のすべてを自分名義に書き換え、着々と「もぬけの殻」にしていく。
そんな彼女の前に、隣国の冷徹な皇太子シオンが現れ、驚くべき提案を持ちかけてきて……?
「君のような恐ろしい女性を、独り占めしたくなった」
資産を奪い尽くして亡命した令嬢と、彼女を溺愛する皇太子。 一方、すべてを失った公爵家が泣きついてくるが、もう遅い。 あなたの家の金庫も、土地も、働く人間も――すべて私のものですから。
私と母のサバイバル
だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。
しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。
希望を諦めず森を進もう。
そう決意するシェリーに異変が起きた。
「私、別世界の前世があるみたい」
前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる