総受けは仕様ですとも――ある村人Mの受難――

羽夢

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村人Mとスキル覚醒

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だ―ーーーーっ!!チックショーーー!!
わーったよ!!俺も男だ!!
やってやろうじゃないのよ!!



夕日の沈む森の奥深く。
号泣全裸男が雄叫びを上げながら、瀕死の血塗れ男のベルトに手をかけた。

…端から見たら完全な猟奇的ホラーだな。うん。






「んっ…くぅ…」

…ふう。良かった。
さっきライの巨根をぶち込み&中出しされた名残で、解さなくてもギリ入るな。
雁まで飲み込んじまえば後は…

「ふ…っ…あぅ…」

は~~~っ…何とか入ったぜ。ゼイハア…
思わず脱力してシリルの胸にペタンと手をつく俺。

おっと、いかん!!
ここで安心している場合じゃない!
今は正に一刻を争う事態ってヤツだよな?
よし。ふん!!と腹筋と尻に気合いを入れて腰を持ち上げる。

「んっ!…ふぅぅ…」

俺の中でズルリと動くシリルのブツに、背中が粟立ち小刻みな震えが来るがここは我慢だ。
ギリギリまで引き上げて、またゆっくりと落とす。

引き上げ~る、落とす。
引き上げ~る、落とす。
引き上げ~る、落とす。

「あ…ぅ…あ、ぁぁっ、んっ」



はい。皆様のご想像の通り、只今シリルの上で騎乗位の真っ最中でございますMです。

しっかし噂には聞いてたけど、死に掛けて勃起する奴って本当にいるんだな。
シリルのベルトに手を掛けた辺りで何となく気付いちゃいたが、ズルリと下ろした下着からお目見えした彼の息子は既に立派な臨戦体勢でした。

う~ん。コレはアレか?
生命力の低下に伴う自然現象か?
あの生命の危機に瀕した際、人は無意識に子孫を残そうとする。ってヤツですか?
恐るべき煩悩。いや、本能。これぞ正に人体の神秘。

まぁ、今の俺からしたら好都合ちゃ好都合だったが、肝心のお相手が男の俺な時点で後世に遺伝子を残せる可能性は0な訳だ。
誠にすまん。ヤル気の有り余ったシリルの遺伝子達よ。
これで本体が助かったならば、是非次回に大活躍してくれたまえ。
陰ながら応援しているぞ。

ふむ。思わぬところで生物の生(性)に対する執着の凄まじさを垣間見ちゃったわ。
いやぁ、実に貴重な経験だったな。人生長生きはしてみるもんだなって…いかん。
ナチュラルに現実逃避している場合じゃなかった!!
今は何より人命第一!って事で、行くぜ!もう一踏ん張り!!



引き上げ~る、落とす。
引き上げ~る、落とす。
引き上げ~る、落とす。

「あっ、んっ、はぁ…っ…あっ、あっ、」

…言っとくが、こんな事したのは生まれて初めてだからなっ!!
これはあくまで人命救助。人助け。恩返し。
何より今ここでシリルに死なれちゃ、後々目覚めが悪いんだからね!!と、謎のツンデレ発言を脳内でかましつつも必死に腰を振る俺。

「あっ、あぅ…、…っ、あぉあっ!?」

「…エ…ムッ」

「シリ、ルっああっ!…ちょ!…まっ、やめ!…ひああぁ~!!」









夢を見た。
俺の中の隠された醜い願望を、まざまざと見せつけられた。
そんな夢だった。





荒い吐息混じりの喘ぎ声。
フワフワと揺れる日に焼けた茶色の髪。
上気した頬につたう汗。

・・・M?ああ…これは夢か。
俺もMの理解者のふりして、実際はこんな事を望んでたって訳か。
これじゃあ他の奴らと何も変わらない。
俺もしょせんそんな奴らの1人だったって事だ。

「あっ、んっ、はぁ…っ…あっ、あっ、」

俺の上で淫らに腰を振るM。
夢だとわかっちゃいるが、その煽情的な光景に俺の理性はあっけなく振り切れる。
そうだ。夢の中なら…どうせただの夢なんだったら。

「あっ、あぅ…、…っ、あぉあっ!?」

俺はMの腰をがっちり掴むと、下から思い切り突き上げた。

「…エ…ムッ」

ごめんな。ホントごめんな。でもこれは夢だから。
今だけは…せめて夢の中だけは許してくれ。
そのままガツガツと思いのたけをぶつけるように突き上げ続ける。

「シリ、ルっああっ!…ちょ!…まっ、やめ!…ひああぁ~!!」

M。M。俺の夢の中のM。俺のM。頼むから俺を拒絶しないでくれ。
俺は腹筋の力だけで上体を起こすと、繋がったままのMを組み敷いた。

「待てって、ううぅぅぅ~~~~っ!!」

俺を拒否する言葉は聞きたくなかった。
だから噛み付くようにその口を塞いだ。

「うう!!ううぅ!!んう~~~~!!」

Mの口内を舌で乱暴に犯しながら、何度も強く腰を打ち付ける。
深く強く俺を刻み付けるように。
ガクガク揺れる頭を両手で押さえ付け、Mの上も下も思う存分夢中で貪り続けた。
Mの顔が歪む。ああ苦しいのか。息上手く出来て無いもんな。
でも止まらない。止められないんだ。ごめんな。ホントごめん。





ーーーーー夢で良かった。
        こんな俺は俺じゃ無いーーーーー



本当は無理をさせたいわけじゃなかった。

もっと優しく宝物のように扱ってやりたかった。

ただ俺の腕の中で…笑って欲しかった。


でも実際は…
自分本意に荒々しく攻め立てる事しか出来ない俺がいる。



何でこうなったんだ?
大事にしたいのに。
同時にメチャクチャにもしたくなる。

そんな自分を押さえきれない…



「うぅぅ、うっ、うっ、うぅ…」



Mの目じりから、一粒涙が零れた。







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