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第8話 ああ、こうなるとは
入って来た男性をジッと見るザガード。
金髪を一つ結びにし、切れ長の眼差しに青い瞳。
端正な顔立ちで制服の上からでも分かるくらいに筋骨隆々の身体をしていた。
制服を少し着崩しているのは、身体に合っていない所為で着崩しているようであった。
ドアを開けて入って来た男性を見て、フィリックは挨拶する。
「やぁ、ティルズ君。今日も来たのかい」
「ああ。明日に備えて、少しは出来る様になっておかないと駄目だろうからな」
男性は肩を回したりしながら、フィリックと話す。
その男性はフィリックと話していると、見学しているザガード達を見つける。
「先生。あの者達は見学ですか?」
「ええ、そうです」
「・・・・・・」
男性はザガード達というよりも、ザガードを注視する。
ザガードは前に出て、リエリナを自分の背に隠す。
「何か?」
「いや、何、お前、名前は?」
「わたしはザガードと申します。こちらにおられるリエリナ様の護衛をしております」
一礼しながら告げるザガード。
思ったよりも丁寧な対応に、男性は驚く。
「これはご丁寧に。俺はティルズ=フォン=ガーランドだ」
ティルズは自分を指差しながら名乗る。
「それで、我々を見ていたのは、どういう事でしょうか?」
「いや、なに、お前が強そうだと思って見ていただけだ」
「そうですか。少々買い被りかと思いますが」
「はっはは、そうか? 俺はそうは思えないが」
豪快に笑うティルズ。
ザガードは肩を竦める。
「まぁ良い。ところでどうだ? ちょっと身体を動かす気はないか?」
「すいませんが、お嬢様の護衛がありますので」
ティルズが手合わせしないかと誘うが、ザガードはにべもなく断る。
「・・・そうか。じゃあ、仕方がない」
ティルズも無理矢理、戦う様な事はせず、フィリックと話し出す。
「お嬢様、そろそろ、次の所に向かいましょう」
ザガードがそう言いうが、リエリナは答えなかった。
目を細め、口を一文字に結んだ。
(あ、不味い)
ザガードはその顔を見て、嫌な予感がした。
この顔は何かに不満があった時にする顔だからだ。
外と人前という事で、このような顔だが、家族しか居ない場合は、頬を膨らませる。
「お嬢様。次は料理関係の部を見に行きませんか? そろそろ、御菓子などを摘まむ時間でしょうし」
「まだ、昼ですよ?」
「でしたら、少し早い昼食というのは如何ですか?」
「・・・・・・・」
ザガードが何を言っても、リエリナは顔色を変えなかった。
(まいったな。これは)
内心、困ったなと思うザガード。
そう思っていると、再び扉が開いた。
「失礼する」
今度はキッチリと制服を着こなした生徒を中心とした集団が入って来た。
「おや、剣術部の。何か御用で?」
フィリックが入って来た者達に声を掛ける。
「どうもこうも無い。フィリック先生っ」
「何か?」
「どうして、明日の模擬演舞で僕達、剣術部の模擬演舞の場所が第一体育館ではないのですか!」
「伝統で言えば、明日の部活紹介を行う第一体育館は僕達剣術部が行われる筈ですっ」
「余ったスペースは他の部活の紹介にあてる。これが我が校の伝統ではないですかっ」
剣術部の生徒達は、フィリックに詰め寄る。
「ああ、それはですね。・・・・・・」
フィリックは聞き分けのない子供に言い聞かせるように、剣術部の生徒達に話し出す。
「第一体育館でしたら、ここの案内書で見た限りですとかなり広いと思ったのですが?」
「さぁ、何かしら理由があるのでしょう」
リエリナは疑問を感じたようだが、ザガードには分からないので、何とも言えなかった。
「ああ、それはな」
ザガード達の話しが聞こえたのだろう。ティルズが寄って来る。
思わず身構えるザガード。
「そう構えるな。別に戦う訳ではないぞ」
「・・・・・確かにそうですね」
ザガードは身構えるのを止めた。
「それで、どんな理由があるのですか?」
リエリナは理由の方が気になるのか、ティルズに訊ねる。
「ああ、それはな。今年度の剣術部の部員数があまりに少ないから、第一体育館を使うにはかなりスペースを余らせるという話しが教師達の間にあがってな。それで、部活紹介は人数的に十分な第三体育館になったんだ」
「成程」
「だが、剣術部はその部が出来た時から、ずっと第一体育館で部活、部活紹介をしていたから、それが伝統になってな、それで今、武術全般を教えているフィリック先生に談判しているっといったところだ」
「そうですか。ご説明ありがとうございます」
「何、これぐらいどうという事はない」
ティルズは笑顔を浮かべる。
話しを聞いたザガードはどうしたものか考える。
このまま居たら、リエリナがティルズに手合わせしろと言いだしそうだったからだ。
なので、早くこの部屋を出たいのだが、談判にきた剣術部の者達で扉を抑えられて出て行く事が難しい。
どうしたら良いか頭を悩ませるザガード。
「・・・という訳です」
「ですが。伝統で言えばっ」
「伝統に従いたい気持ちは分かりますが、既に会議で決まった事ですので、もう覆る事はありません」
「しかしっ」
「それに、貴方達剣術部は最近成績が悪いので仕方がないかと」
「な、何ですとっ」
「大会に出ても、個人戦、団体戦全て予選で敗退。更に、ここ数年は部活動という名目で舞踏会に出席しているのは流石に無理がありますね」
「せ、成績については、これから上げていきます」
「それに舞踏会でると言っても、それはわたし達の家に招待状が届いているので、それだったら、団体で行く事にしているだけです」
「ふぅ、その事については、わたしの口から言う事ではありませんね。ですが、どう言われても、もう会議で決まりましたので……ああ、そうだ」
フィリックは言っていて、何か思いついたかのような顔をする。
「どうです。少し手合わせしませんか?」
「手合わせですか?」
「ええ、こちらとしても模擬演舞の練習なりますし、そちらも少しはいい勉強になると思いますよ」
「先生。僕達はその模擬演舞の事で話しをしているのですが?」
「もし、この手合わせで貴方達が勝ちましたら、わたしが明日の模擬演舞の場所を第一体育館に変更するように掛け合いますよ」
「っ⁈ それは本当ですか?」
「ええ、嘘はつきませんよ。何でしたら、この場に居る人達を証人にしますよ」
「分かりましたっ。手合わせさせてもらいますっ」
剣術部の者達はやる気になった。
ザガードはその様子を見て、現金な者だなと思った。
「六人の団体戦で良いですね」
「はい。こちらはそれで構いません」
フィリックの提案に、剣術部の者達は頷き、輪を作り話し合った。
誰が出るか相談しているようだ。
「先生」
「何ですか?」
模擬演舞の練習をしていた生徒の一人がフィリックに話しかける。
「六人でしたら、こちらは二人程足りません」
「ああ、そうでしたね。さて、どうしたものか」
フィリックは顎に手を当てながら、さりげなくザガード達を見る。
「ああ、そうだ。ティルズ君の隣にいるそこの君」
「はい?」
ザガードは自分かと指を指す。すると、フィリックは頷いた。
「名前を聞いていない事を思い出してね。名前を聞いても良いかな?」
「ザガードと申します」
「じゃあ、ザガード君とティルズ君。話しは聞いていましたね」
「はぁ」
「はい」
「手が足りないので、出てくれませんか?」
「はっ?」
ザガードは聞き間違いかと思った。
「俺は構いませんが、ザガードもだして大丈夫なのですか?」
「大丈夫でしょう。手合わせと言っても、負けても問題ありませんし、二人共、相当デキますから、負ける事はないでしょう」
「俺は良いですが。そちらはどうなんだ?」
ティルズは水を向ける。
ザガードは答えず、リエリナを見る。
リエリナは微笑み。
「良いですよ。偶には身体を動かしなさい」
「…仰せのままに」
ザガードは胸に手を当てて答えた。
「よし。先生。これで人数は揃いました」
「では、誰が先に出るか、話し合いましょうか」
フィリックは魔導剣闘術の生徒とティルズとザガードを交えて話し出した。
これが後にザガードの無二の親友になるティルズ=フォン=ガーランドとの出会いであった。
金髪を一つ結びにし、切れ長の眼差しに青い瞳。
端正な顔立ちで制服の上からでも分かるくらいに筋骨隆々の身体をしていた。
制服を少し着崩しているのは、身体に合っていない所為で着崩しているようであった。
ドアを開けて入って来た男性を見て、フィリックは挨拶する。
「やぁ、ティルズ君。今日も来たのかい」
「ああ。明日に備えて、少しは出来る様になっておかないと駄目だろうからな」
男性は肩を回したりしながら、フィリックと話す。
その男性はフィリックと話していると、見学しているザガード達を見つける。
「先生。あの者達は見学ですか?」
「ええ、そうです」
「・・・・・・」
男性はザガード達というよりも、ザガードを注視する。
ザガードは前に出て、リエリナを自分の背に隠す。
「何か?」
「いや、何、お前、名前は?」
「わたしはザガードと申します。こちらにおられるリエリナ様の護衛をしております」
一礼しながら告げるザガード。
思ったよりも丁寧な対応に、男性は驚く。
「これはご丁寧に。俺はティルズ=フォン=ガーランドだ」
ティルズは自分を指差しながら名乗る。
「それで、我々を見ていたのは、どういう事でしょうか?」
「いや、なに、お前が強そうだと思って見ていただけだ」
「そうですか。少々買い被りかと思いますが」
「はっはは、そうか? 俺はそうは思えないが」
豪快に笑うティルズ。
ザガードは肩を竦める。
「まぁ良い。ところでどうだ? ちょっと身体を動かす気はないか?」
「すいませんが、お嬢様の護衛がありますので」
ティルズが手合わせしないかと誘うが、ザガードはにべもなく断る。
「・・・そうか。じゃあ、仕方がない」
ティルズも無理矢理、戦う様な事はせず、フィリックと話し出す。
「お嬢様、そろそろ、次の所に向かいましょう」
ザガードがそう言いうが、リエリナは答えなかった。
目を細め、口を一文字に結んだ。
(あ、不味い)
ザガードはその顔を見て、嫌な予感がした。
この顔は何かに不満があった時にする顔だからだ。
外と人前という事で、このような顔だが、家族しか居ない場合は、頬を膨らませる。
「お嬢様。次は料理関係の部を見に行きませんか? そろそろ、御菓子などを摘まむ時間でしょうし」
「まだ、昼ですよ?」
「でしたら、少し早い昼食というのは如何ですか?」
「・・・・・・・」
ザガードが何を言っても、リエリナは顔色を変えなかった。
(まいったな。これは)
内心、困ったなと思うザガード。
そう思っていると、再び扉が開いた。
「失礼する」
今度はキッチリと制服を着こなした生徒を中心とした集団が入って来た。
「おや、剣術部の。何か御用で?」
フィリックが入って来た者達に声を掛ける。
「どうもこうも無い。フィリック先生っ」
「何か?」
「どうして、明日の模擬演舞で僕達、剣術部の模擬演舞の場所が第一体育館ではないのですか!」
「伝統で言えば、明日の部活紹介を行う第一体育館は僕達剣術部が行われる筈ですっ」
「余ったスペースは他の部活の紹介にあてる。これが我が校の伝統ではないですかっ」
剣術部の生徒達は、フィリックに詰め寄る。
「ああ、それはですね。・・・・・・」
フィリックは聞き分けのない子供に言い聞かせるように、剣術部の生徒達に話し出す。
「第一体育館でしたら、ここの案内書で見た限りですとかなり広いと思ったのですが?」
「さぁ、何かしら理由があるのでしょう」
リエリナは疑問を感じたようだが、ザガードには分からないので、何とも言えなかった。
「ああ、それはな」
ザガード達の話しが聞こえたのだろう。ティルズが寄って来る。
思わず身構えるザガード。
「そう構えるな。別に戦う訳ではないぞ」
「・・・・・確かにそうですね」
ザガードは身構えるのを止めた。
「それで、どんな理由があるのですか?」
リエリナは理由の方が気になるのか、ティルズに訊ねる。
「ああ、それはな。今年度の剣術部の部員数があまりに少ないから、第一体育館を使うにはかなりスペースを余らせるという話しが教師達の間にあがってな。それで、部活紹介は人数的に十分な第三体育館になったんだ」
「成程」
「だが、剣術部はその部が出来た時から、ずっと第一体育館で部活、部活紹介をしていたから、それが伝統になってな、それで今、武術全般を教えているフィリック先生に談判しているっといったところだ」
「そうですか。ご説明ありがとうございます」
「何、これぐらいどうという事はない」
ティルズは笑顔を浮かべる。
話しを聞いたザガードはどうしたものか考える。
このまま居たら、リエリナがティルズに手合わせしろと言いだしそうだったからだ。
なので、早くこの部屋を出たいのだが、談判にきた剣術部の者達で扉を抑えられて出て行く事が難しい。
どうしたら良いか頭を悩ませるザガード。
「・・・という訳です」
「ですが。伝統で言えばっ」
「伝統に従いたい気持ちは分かりますが、既に会議で決まった事ですので、もう覆る事はありません」
「しかしっ」
「それに、貴方達剣術部は最近成績が悪いので仕方がないかと」
「な、何ですとっ」
「大会に出ても、個人戦、団体戦全て予選で敗退。更に、ここ数年は部活動という名目で舞踏会に出席しているのは流石に無理がありますね」
「せ、成績については、これから上げていきます」
「それに舞踏会でると言っても、それはわたし達の家に招待状が届いているので、それだったら、団体で行く事にしているだけです」
「ふぅ、その事については、わたしの口から言う事ではありませんね。ですが、どう言われても、もう会議で決まりましたので……ああ、そうだ」
フィリックは言っていて、何か思いついたかのような顔をする。
「どうです。少し手合わせしませんか?」
「手合わせですか?」
「ええ、こちらとしても模擬演舞の練習なりますし、そちらも少しはいい勉強になると思いますよ」
「先生。僕達はその模擬演舞の事で話しをしているのですが?」
「もし、この手合わせで貴方達が勝ちましたら、わたしが明日の模擬演舞の場所を第一体育館に変更するように掛け合いますよ」
「っ⁈ それは本当ですか?」
「ええ、嘘はつきませんよ。何でしたら、この場に居る人達を証人にしますよ」
「分かりましたっ。手合わせさせてもらいますっ」
剣術部の者達はやる気になった。
ザガードはその様子を見て、現金な者だなと思った。
「六人の団体戦で良いですね」
「はい。こちらはそれで構いません」
フィリックの提案に、剣術部の者達は頷き、輪を作り話し合った。
誰が出るか相談しているようだ。
「先生」
「何ですか?」
模擬演舞の練習をしていた生徒の一人がフィリックに話しかける。
「六人でしたら、こちらは二人程足りません」
「ああ、そうでしたね。さて、どうしたものか」
フィリックは顎に手を当てながら、さりげなくザガード達を見る。
「ああ、そうだ。ティルズ君の隣にいるそこの君」
「はい?」
ザガードは自分かと指を指す。すると、フィリックは頷いた。
「名前を聞いていない事を思い出してね。名前を聞いても良いかな?」
「ザガードと申します」
「じゃあ、ザガード君とティルズ君。話しは聞いていましたね」
「はぁ」
「はい」
「手が足りないので、出てくれませんか?」
「はっ?」
ザガードは聞き間違いかと思った。
「俺は構いませんが、ザガードもだして大丈夫なのですか?」
「大丈夫でしょう。手合わせと言っても、負けても問題ありませんし、二人共、相当デキますから、負ける事はないでしょう」
「俺は良いですが。そちらはどうなんだ?」
ティルズは水を向ける。
ザガードは答えず、リエリナを見る。
リエリナは微笑み。
「良いですよ。偶には身体を動かしなさい」
「…仰せのままに」
ザガードは胸に手を当てて答えた。
「よし。先生。これで人数は揃いました」
「では、誰が先に出るか、話し合いましょうか」
フィリックは魔導剣闘術の生徒とティルズとザガードを交えて話し出した。
これが後にザガードの無二の親友になるティルズ=フォン=ガーランドとの出会いであった。
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