ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?

さかいおさむ

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反撃開始

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 その頃、僕は知る由もなかったが、【ゴーレムのダンジョン(A級)】の周りに王国の調査団が集まっていた。

 「最近1か月くらいこの国の地震が収まらない。恐らく誰かに【石化の首飾り】を奪われたゴーレムの怒りなのだろう」

 「凶暴な魔獣がウヨウヨいるダンジョンだ。慎重に調査を始めるぞ。しかしなぜゴーレムは1か月も宝を奪い返さないのか……?」

 ◇

 『ガリガリッ!』

 僕は鈍い音に気づき長い眠りから目が覚めた。

 「んー……?」
 寝ぼけながら薄く目を開けたとき

 「「「ガッーーーー!!」」」 

 「うあああぁぁあ」

 魔獣が僕の体にまとわりついている。

 「そうか……僕は【眠気】を使って寝てたのか……」
 まだ意識のハッキリしない頭で今の状況を思い出した。

 どれくらい寝ていたのだろうか?

 まだ【誘導】の効果は続いているようで相変わらず魔獣は攻撃し続けている。
 絶え間ない攻撃でも、僕に全くダメージを与えられない魔獣達に少し憐れみを感じ始めていた。

 「さて、どれくらいレベルアップしてるのかな?」
 僕は自分を【鑑定】しようとした。

 その時

 「うっ!?」

 わずかだが魔獣の立てた爪に痛みを感じた。

 「おかしいな……石化しているのどうして?」
 僕は首にかけてある【石化の首飾り】に目をやった。

 「!!!!」
  僕はゾッとした。
 【石化の首飾り】の宝玉に今にも割れそうなヒビが入っていたのだ。

 「まずいな……いつ壊れてもおかしくなさそうだ」

 幻のアイテムといえども、度重なる魔獣の攻撃で痛んでいたようだ。
 おそらく僕が今、目を覚ましたのも石化の力が弱まり、攻撃を感じたのだろう。

 もし寝てる間に石化が解けてしまっていたらと思うと恐ろしい……

 『ガッガッガッ』
 魔獣は攻撃の手を止めない。

 見る見るうちに首飾りの宝玉のヒビが大きくなる。

 「くっ! もうダメだ……!」

 宝玉が砕け散るのと同時に僕は魔法を発動させた。
 初めて使う魔法だ。眠りに入る前に取得した魔法を確認しておいて良かった……

 僕は群がっていた魔獣の背後に瞬間移動した。
 初めての【瞬間移動】だがうまくいったようだ。

 突然、僕がいなくなり魔獣達は困惑している。
 しかし、すぐに魔獣には見つかる。この崖底は魔獣で溢れているのだ。

 「くっ!」
 僕は魔獣のいない方へ全力で走る。

 「はぁはぁ……どうしよう」
 魔獣の群れのど真ん中だ。【鑑定】をするヒマもない。

 魔力はあがっているのは間違いないが、僕は実戦の経験など皆無だ。
 今は逃げ回るしかない。

 しかし、相手は強力な魔獣。必死に逃げるが、あっという間に追いつかれる。
 魔獣達からすればやっと獲物の石化が解けたのだ。ほっておくわけはない。

 魔獣が逃げる僕の背中を爪で切り裂く。

 「ぐわぁぁぁぁぁああ」
 激痛で僕は崩れ落ちる。人生で一番の痛みだ。これが魔獣……

 「うっ……ぐ……」
 うずくまる僕に魔獣の大群が襲い掛かる。

 「くそっ! やるしかない!」
 初めての戦いがA級ダンジョンとはな……

 いつかどこかの魔法使いが使っていた魔法を思い出す。
 僕は無我夢中で魔獣に向け手のひらを向け、ダメ元で魔法を唱えた。

 【炎魔法!!】
 
 『ゴゴゴゴゴゴゴゴ』

 僕の手からは巨大な炎が噴き出す!

 「え……?」

 「「「「「「「「「「ギャアァァァァ」」」」」」」」」」

 魔獣達が炎に飲まれる。ダンジョン内の温度がグッと上がった。

 魔獣たちも驚いただろうが、一番驚いたの僕自身だ。
 以前の炎はマッチほどの火力しかなく、父親がタバコを吸うときに役に立つくらいしか使い道がなかった。

 それが今はどうだろう。10体ほどの魔獣を飲み込む巨大な炎だ。
 
「そんな……僕はこんなにレベルアップしているのか?」
 多少のレベルアップは分かっていたがここまでとは……

 僕が困惑している中、他の魔獣達は次々に襲い掛かってくる。

 「!!!」

 僕はまた魔獣に魔法を唱えた。

 【水魔法!】

 すると、高速の水の弾丸が魔獣達を粉々にしていく。

 「す、すごい……」

 これで確信した。僕は強くなりすぎてしまったようだ……

 ひるむ魔獣達の隙を見て僕は自分を【鑑定】した。

 ーーーーーーーーーーーーーーー

 ペルーサ レベル100

 ーーーーーーーーーーーーーーー

 「レベル……100……!?」

 レベルアップしているのは分かっていたが、レベル100ってなんだ!?

 【回復魔法】

 僕は魔獣に切り裂かれた背中の傷に回復魔法をかける。
 血が滲み、ひどい痛みだった傷は一瞬で完治した。

 「す、すごい……」

 この頃には僕に襲い掛かる魔獣はもういなかった。遠くから怯え、僕を見る魔獣たち。
 さっきまで石化していた僕に襲い掛かる魔獣とは思えなかった。

 「よし……いくぞ!」
 僕はここまでレベルアップに付き合ってくれた魔獣達にどこか感謝の気持ちも持ちつつ、魔法を唱えた。

 【風魔法】

 魔獣の群れめがけ風の刃が放たれ、魔獣を次々と切り裂いていく。

 数秒後、崖底に立っているのは僕だけになった。
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