ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?

さかいおさむ

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山の少女

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 「お前たち! よくも私の仲間に!」
 怒り狂っている野犬に跨る少女。

「え? 子供よね……?」

「子供だな。野犬を率いているようだ」
 おそらく10代前半、ショートカットの黒髪に毛皮を纏った少女。

 少女は僕らに襲い掛かる。
「うわわわ!」
 格闘の技術は素人同然の僕は必死に逃げ回る。

「逃げるな! 情けない男じゃな!」
 素手で殴りかかる少女。身軽な身のこなしだ。

「オリビアさん! グリンダさん! 見てないで助けてくださいよ!」

「うーん……魔獣なら心置きなく切れるんだが……どう見ても少女だしな……」

「そんなぁ……」

「逃げるな! お前たち王宮のやつらじゃろ!」
 僕たちの服の王宮の紋章に気づいた少女をさらに攻撃を強める。

「ダメだ……これ以上は避けれない……!」

 ーーー石魔法ーーー
 僕は自分の体を石魔法で硬化させた。

「むっ! 貴様は魔法使いか!」

 少女は硬化した僕に殴りかかる。しかし、レベル100の石魔法の硬化は簡単に破れるものではない。

 『ガッ! ガッ! ガッ! 』 
 少女の必死のパンチは全く効いていない。

「くそ! 卑怯者! 戦え! 魔法がなきゃ戦えない雑魚が!」

 (くっ……イタいところを突いてくるな……)

「ちょっとキミ! 話を聞いてくれないかな?」

「うるさい! 私の仲間にひどいことしたくせに今更なにを話すんじゃ!」
  僕は少女に話しかけるが、彼女は野犬をやられてた怒りで我を忘れている。

「くそ! 硬いな! こうなったら……」

 『ガジッ!』
 少女は石化した僕に噛みつく。

「そんな! 噛みついたりしたら危ない。歯が折れるよ!」

「ギギギ……仲間の恨みだ」
 少女は離そうとはしない。

「もう、しょうがないわね……」
 どこからか縄を取り出したグリンダさん。

「ちょっとおとなしくしてて頂戴ね」
 魔法で遠隔操作し、少女の体に縄を巻く。

「くっ! 離すのじゃ! 卑怯者め……」
 あっという間にぐるぐる巻きになる少女。

「よかった。グリンダさん、ありがとうございます」

「こういう野生児にはこれくらいしなきゃダメなのよ」

「離せババア! 貴様の魔法じゃな?」

「バ……ババア……?」
 グリンダの目に殺気が宿る。

「ま、まあまあグリンダさん……落ち着いて……」

 縄に縛られようやくおとなしくなる少女。

「大丈夫だよ。危害を加えるつもりはないよ」

「ふん! 仲間を攻撃した奴らの言うことなんて信用できるか! 私は喰われるんじゃな……」

「そんなことしないって……」

「仲間を攻撃っていうけどね、元はといえばあの野犬が村を襲ったんでしょ!」
 グリンダさんがビシッと少女に言う。

「う……それはそうじゃが……」

「自分のことは棚に上げて被害者ぶってるんじゃないわよ!」

「う、うるさいババア! お前ら王宮のやつらが来てからこの山はおかしくなったんじゃ!!」

「え?」

 話を聞きいたところ、1か月前から始まった土砂崩れの対策工事の影響で野犬の食べていた作物が減ってしまったということだった。
 それで人里まで下りて畑を荒らしていたようだ。

「なるほど……そういうことなんですね」

「まあなんとなくそんな気もしてたわ……でもね、だからといって畑を襲っていいわけじゃないのよ」
「ふん! 王宮のやつらが工事を始めたせいで私たちの食べ物がなくなったんじゃ! お前たちのせいじゃ!」

「そんな……たしかに僕たちは王宮の戦士だけど……工事も村の人の安全のためだからさ」

「都合のいいことを言いおって! だから王宮のやつらは嫌いじゃ!」

 話し合いは解決しそうにない……その時、オリビアさんが口を開く。

「なぁ? となりの山は工事をしてないんだし、そっちの山に作物を採りに行くのはダメなのか?」
 オリビアさんが提案する。

「なんじゃこのババア剣士は? となりの山には行くには大きな川があって簡単に行けるわけないじゃろ!」
 少女は川を指さす。たしかに大きい川だな……

「バ、ババアだと……? 貴様……」
 剣を構えるオリビアさん。

「オ、オリビアさん! 子供ですから!」

「……そうか、子供から見たら私はもうババアか……」

「ふふ、そうよオリビア。あんたも若くないのよ!」

「グリンダ! 貴様まで!」

「まあまあ! でもなんとかしてあげたいですよね……」

 僕は、隣の山とココの間にある大きな川を眺める。

「あ!」

「どうしたの? ペルーサ君?」

「あの……川に橋を架けることってできませんかね?」

「橋……じゃと?」
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