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第二章 冒険者ギルド
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お読みいただきありがとうございます。
先ほど45話 46話が同じ内容になっておりました。
ご指摘いただきありがとうございます。
★★★★★★★★★★★★
「ねえ、このオジサンはどなた……?」
ミルリーフは不穏な目で男を見る。
「んん? え!? おいおい、こっちにはアゼリのソックリさんがおるじゃないか? どうなってるんだ?」
「アゼリ!? おばあちゃんを知ってるの? アルカンタラ、この人は何者?」
「……コイツはドワーフの鍛冶屋だ。俺たちパーティーの武器を作ってもらったことがある」
「……は? お前、本当にアルカンタラなのか……? ワシが知らないうちに、人間も何百年と生きる長寿の種族になったのか!?」
ドワーフは口をポカンと開け驚く。
「フフフ……まさかこんなところで俺が知ってる奴に会えるとはな。いいところで使える奴を見つけたぜ」
アルカンタラはニヤリと笑う。
「ど、どうなっとんだ? ワシはタイムスリップでもしちまったのか?」
二人をキョロキョロと見るドワーフに、ミルリーフはゆっくりと説明をした。
◇
「はえぇ……えーっと、つまりお前は本物のアルカンタラで、この嬢ちゃんはソーサーとアゼリの子孫、ってことか……なるほど、スゲェな」
ドワーフはミルリーフの説明に多少驚きはしたもののすぐに納得した。
「オッサン、物わかりがいいな。大体みんな驚くんだけどな」
「まあ驚いたが、魔王の魔法なら何があっても不思議じゃねぇ。魔王が死んでも100年位氷が溶けなくてもな」
いつの間にかドワーフはアルカンタラの机に座りデカいジョッキで酒を飲んでいた。
「それより、ワシは嬢ちゃんの方が驚いたなぁ、なんせアゼリそっくりだ……うひひ、美人だなぁ……」
ミルリーフの全身を舐めるように見渡すドワーフ。
「このオジサン……危険な香りがするわ……」
ミルリーフはとっさに胸元を手で隠す。
「それで……お前らドワーフは暗黒水晶のことは何か知ってるのか?」
アルカンタラはグラスをテーブルに置き、ドワーフに単刀直入に尋ねる。
「ああ……もちろんワシらも今は暗黒水晶で話は持ちきりだ。
少し前に人間の冒険者が最北端の島に行ったじゃろ? ドワーフは世界中の地下で生活しとるんじゃ、その辺の情報も既に入ってきておる。
なかなかマズイ状況のようじゃな……」
「まだ暗黒水晶は未完成ってことですけど、完成してしまったらどうなるんでしょうか?」
ミルリーフは恐る恐る尋ねる。
「うーむ…… 詳しいことはわからんがあれは魔族の秘宝だ。元々は小さい水晶で何の力もなかった。それが長い年月をかけて、人や生き物の憎悪を少しずつ吸収し、成長したのが今の暗黒水晶だ。
それが完成したら悪のエネルギーが命の源である魔族やモンスターはさらに強力になるじゃろうな……」
ドワーフはチビりとジョッキを傾ける。
「……俺の魔法でも……古代魔法でも暗黒水晶は壊せないのかよ?」アルカンタラが言う。
「無理じゃろうな。昔よりは弱いとはいえ、大勢の魔法使いの魔力を集めた攻撃でもビクともせんかったらしい。
それに……アルカンタラの魔法は今なら強いだろうが、当時は魔王には全然通用せんかったじゃろ?」
「ぐぬぬ……」アルカンタラは歯を食いしばる。
先ほど45話 46話が同じ内容になっておりました。
ご指摘いただきありがとうございます。
★★★★★★★★★★★★
「ねえ、このオジサンはどなた……?」
ミルリーフは不穏な目で男を見る。
「んん? え!? おいおい、こっちにはアゼリのソックリさんがおるじゃないか? どうなってるんだ?」
「アゼリ!? おばあちゃんを知ってるの? アルカンタラ、この人は何者?」
「……コイツはドワーフの鍛冶屋だ。俺たちパーティーの武器を作ってもらったことがある」
「……は? お前、本当にアルカンタラなのか……? ワシが知らないうちに、人間も何百年と生きる長寿の種族になったのか!?」
ドワーフは口をポカンと開け驚く。
「フフフ……まさかこんなところで俺が知ってる奴に会えるとはな。いいところで使える奴を見つけたぜ」
アルカンタラはニヤリと笑う。
「ど、どうなっとんだ? ワシはタイムスリップでもしちまったのか?」
二人をキョロキョロと見るドワーフに、ミルリーフはゆっくりと説明をした。
◇
「はえぇ……えーっと、つまりお前は本物のアルカンタラで、この嬢ちゃんはソーサーとアゼリの子孫、ってことか……なるほど、スゲェな」
ドワーフはミルリーフの説明に多少驚きはしたもののすぐに納得した。
「オッサン、物わかりがいいな。大体みんな驚くんだけどな」
「まあ驚いたが、魔王の魔法なら何があっても不思議じゃねぇ。魔王が死んでも100年位氷が溶けなくてもな」
いつの間にかドワーフはアルカンタラの机に座りデカいジョッキで酒を飲んでいた。
「それより、ワシは嬢ちゃんの方が驚いたなぁ、なんせアゼリそっくりだ……うひひ、美人だなぁ……」
ミルリーフの全身を舐めるように見渡すドワーフ。
「このオジサン……危険な香りがするわ……」
ミルリーフはとっさに胸元を手で隠す。
「それで……お前らドワーフは暗黒水晶のことは何か知ってるのか?」
アルカンタラはグラスをテーブルに置き、ドワーフに単刀直入に尋ねる。
「ああ……もちろんワシらも今は暗黒水晶で話は持ちきりだ。
少し前に人間の冒険者が最北端の島に行ったじゃろ? ドワーフは世界中の地下で生活しとるんじゃ、その辺の情報も既に入ってきておる。
なかなかマズイ状況のようじゃな……」
「まだ暗黒水晶は未完成ってことですけど、完成してしまったらどうなるんでしょうか?」
ミルリーフは恐る恐る尋ねる。
「うーむ…… 詳しいことはわからんがあれは魔族の秘宝だ。元々は小さい水晶で何の力もなかった。それが長い年月をかけて、人や生き物の憎悪を少しずつ吸収し、成長したのが今の暗黒水晶だ。
それが完成したら悪のエネルギーが命の源である魔族やモンスターはさらに強力になるじゃろうな……」
ドワーフはチビりとジョッキを傾ける。
「……俺の魔法でも……古代魔法でも暗黒水晶は壊せないのかよ?」アルカンタラが言う。
「無理じゃろうな。昔よりは弱いとはいえ、大勢の魔法使いの魔力を集めた攻撃でもビクともせんかったらしい。
それに……アルカンタラの魔法は今なら強いだろうが、当時は魔王には全然通用せんかったじゃろ?」
「ぐぬぬ……」アルカンタラは歯を食いしばる。
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