ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!

さかいおさむ

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 今までで1番高い難易度のレベル10。
 ダンジョンはいつもとは違う、不気味な雰囲気に満ちていた。

「花子さん! 離れずに俺の後ろをついてきて!」
 剣を構え、先頭を進むアキラ。

「は、はい……怖いですね……」
 初めての実戦に怯える花子はアキラの後ろについて行く。

 2人の様子はカブトムシのドローンカメラがしっかりと撮影している。


 ダンジョンを進むと奥からモンスターのうめき声が聞こえる。

「来るぞ! 花子さん、準備して!」

「は、はい!」
 花子は電気銃を構える。出力はもちろん最大だ。

 2人の前にモンスターが姿を現す。
 レベル10のモンスターはゴリラのような見た目だ。

 速いスピードでゴリラはアキラに襲いかかる。

「ぐっ……」
 アキラは鉄の剣で応戦する。今までで1番の強敵だ。

 しかし、アキラも今までの冒険で成長している。

 レベル10のモンスターとも互角に渡り合う。
 そして、今日のアキラは1人ではないのだ。

 アキラはゴリラの足を剣で突き刺す。
 大したダメージは与えられない攻撃だが、足にダメージを負ったゴリラの動きは止まる。

「花子さん! 今だッ!」

「はい!」

 後方で電気銃を構える花子。
 賢い彼女がこの隙を見逃すはずなかった。

【バンッ!】

 花子は電気銃のトリガーを引く。
 弾丸はゴリラに命中し、電流が流れる。

 ゴリラは叫び声を上げ暴れるがすぐに動かなくなり、砂に姿を変え散っていった。

「や、やった……!」
 初めてモンスターを倒した花子は飛び跳ねて喜ぶ。

「花子さん! 視聴者にコメント!」

 普段のクールで優秀なプロデューサーモードとは全然違う彼女は配信中ということもすっかり忘れて喜んでいた。

「あっ……しまった! えーっと……。
 み、みなさん! モンスターやっつけてやりましたよ……!」

 彼女は緊張しながらもカメラに向け、たどたどしくもコメントをする。
 もちろん、彼女の勇姿は飛び回るカブトムシが大迫力で撮影し、配信している。

 ◆コメント欄◆

【名無し うおおおお!】


【名無し すごい!感動した!!★チップ3000円】


【名無し 花子さん……一生ついていきます★チップ10,000円】


【名無し 電気銃初めてみました! 私も欲しい!】


【名無し 緊張してるのかな? 可愛すぎる】


 花子の活躍に大盛り上がりのコメント欄。

 人前だと緊張してしまう花子の素人っぽさも大ウケのようだ。
 今までも花子の人気はすごかったが、配信者としてモンスターと闘う姿は視聴者を釘付けにした。

「すごいよ花子さん! ケガはない?」
 アキラもパートナーの活躍に大喜びだ。

「はい! 大丈夫ですよ! これは……クセになりそうですね……!」
 電気銃を構えるニヤリと笑う花子。
 すっかり配信者としての快感を覚えてしまったようだ。

「ふふふ、君も知ってしまったか……その快感を!」
 アキラもニヤリと笑った。
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