ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!

さかいおさむ

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 世界の至る所にダンジョンが現れて30年。
 ダンジョンでレアアイテムを手に入れる『ダンジョン冒険者』は人気職業になった。
 そして、冒険の様子を動画配信し収益を得る『ダンジョン配信』も誕生した。

 ◇◇◇

 ◆コメント欄◆
【すげぇ……】

【ますます強くなってんな。この2人】

【レベル50のダンジョンだぞ!?】

【これが政府公認冒険者か!】

 アキラたちが政府公認冒険者になって、数ヶ月の月日が経っていた。

 日本に30名ほどしかいない政府公認冒険者になり、チャンネル登録者も増え、今や『アキラちゃんねる』はトップクラスの人気配信者となっていた。

 今はレベル50のダンジョンでの配信を行っている。

 襲いかかる強力なモンスター、アキラは剣で斬り、花子は炎魔法で撃退する。

 視聴者が見守る中、2人はボスモンスターを撃破した。
 レベル50のダンジョンをクリアできる冒険者は世界でも一握りしかいない。

「皆さん! 政府公認冒険者『アキラちゃんねる』のチャンネル登録、高評価お願いします!」

 ◇

「ふぅ、今日もいい配信だったなぁ。レベル50も2人で無理なくクリアできるようになってきたね」

 トップクラスの人気配信者となったいちじく アキラはなかなか金持ちとなっていた。
 ダンジョン配信での収益は、サラリーマン時代とは比べ物にならない。
 さらに政府公認冒険者となってからは、大手企業からの企業案件もひっきりなしに来るようになった。
 今では一般の冒険者たちはアキラの真似をして、ヘルメットをかぶり冒険する、ヘルメットブームまで訪れていた。

「アキラさん、またヘルメットの会社から企業案件が来てますけどどうしますか?
 全く、どうなってるんですかね? アキラさんが使うヘルメットはあっという間に売り切れちゃうなんて。
 すっかりインフルエンサーですね」

「いやいや……花子さんには負けるよ……」

『アキラちゃんねる』のプロデューサーで、アキラの相棒 熊野御堂くまのみどう 花子。
 彼女もアキラと同じく、いや、アキラ以上に凄まじい人気になっていた。

 激レアアイテム『炎帝のブレスレット』を使い、今では世界で5本の指に入る最強炎魔法使いとなっていた。
 さらに、もともとのビジュアルの良さを生かして、最近ではテレビCMやファッション雑誌で見かけることも多い。
 まるで大人気アイドルのような扱いだ。

 ◇

 配信を終え、アキラの部屋で動画編集をしている2人のところに、学校終わりのまどかがやってきた。

『まどかチャンネル』の円山 麗華まるやま れいかことまどか。
 彼女も最近はすごい活躍だった。

 ダンジョン禁止のお嬢様学校の女子高生のため、おおっぴらには活動できていないまどか。
 ソロ配信者の『まどかチャンネル』のチャンネル登録数は、アキラと花子2人でやっている『アキラちゃんねる』に引けをとらない。
 圧倒的な剣スキル、華麗な戦いでまどかに憧れて、ダンジョン、配信者を目指す若い女の子が爆増していた。

 まどかは政府公認冒険者となり国営ダンジョンが安く使えるようになった。
 最近ではアキラの部屋のダンジョンだけでは無く、国営ダンジョンから配信することも多かった。

「お、久しぶりだね。まどかちゃん」
「お久しぶりですわ。最近は国営ダンジョンから配信することが多かったですからね」
「またアキラさんのダンジョンを使えばいいじゃない?」
 アキラの家の隣に住むまどかだが、毎回アキラに使わせてもらうのは少し気が引けていた。

 そして、何より……
「うーん……アキラちゃんねるさんのダンジョンは近くて、もちろんいいんですけれども……ここに来ると、毎回アキラちゃんねるさんのご両親がジロジロ見てきて恥ずかしいんですわ……」

「あー! それわかる! 私も今でもジロジロ見られる。ご両親いい人なんですけどね……多分私たちがアキラさんの彼女だと思われてるんですよ」
 アキラを睨みつける花子。

「そ、そうかな……?」

「きっとご両親はアキラさんを、こんな美女2人をしている息子だと思っていますよ?」

すって……言い方が良くないな。
 でも確かに、親にも内緒で、こそこそ俺の部屋のダンジョンを使うのも大変なんだよなぁ」

 アキラの部屋に突如現れたダンジョン。
 これを知っているのはアキラ、花子、まどかの3人だけだ。
 噂が広まれば、トラブルになりかねないと秘密にしてきた。
 ダンジョンは金になるのだ。無料で行き放題のダンジョンがあると知れれば、アキラのダンジョンを狙う良からぬ者も現れるだろう。

「そうですね。私たちももう政府公認冒険者なんですから……どうでしょうアキラさん?
 ここは1つ、ご両親と妹さんのために新しいお家をプレゼントするというのは?」

「なるほど……両親と妹を引っ越しさせるってわけか」

「はい! ここよりも立派な家をプレゼントするんです。そしてここは『アキラちゃんねる』の事務所にするんです!」

 アキラの部屋の机の引き出しがダンジョンの入り口だ。
 ダンジョンの入り口を別の場所に移動させることはできないかと試したことがあるが、机を動かしてしまうとダンジョンの入り口はなくなってしまうのだった。
 アキラの部屋のこの場所に机があることで、ダンジョンの入り口は存在するようだ。

「それがいいですわ。アキラちゃんねるさんもいい年ですからね。いつまでも子供部屋おじさんじゃ格好悪いですわ!」
「え……? まどかちゃん、俺のことを子供部屋おじさんって風に見てたの……?」
 まどかの辛辣な言葉に心を痛めるアキラであった。

「事務所計画か……よし! 早速、家族用の新居を探してみよう。豪邸を用意すれば喜んで引っ越してくれるんじゃないかな?」

 何度も言うが、今のアキラは結構な金持ちだ。
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