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「アキラ先輩! お久しぶりです!」
翌日、連絡をするとすぐに飛んできたイケメン剣士 御剣 流星。
会うのは政府公認冒険者になった冒険者研修以来だ。
「きゃあ! 相変わらずイケメンねぇ」
嬉しそうな花子。
「それでアキラ先輩。今日は何のご用ですか?
もしかして、冒険のお誘いですか?」
嬉しそうなキラキラとした笑顔の御剣。
「いや……御剣くん。ちょっとこの引き出しを見てもらえるかい?」
アキラはダンジョンの入り口の引き出しを指差す。
「え? ひ、引き出しですか? どうして?」
「……いいから見てくれ。御剣くん、驚くはずだよ」
「はい? では……失礼します」
御剣が引き出しを開ける。
「え!? こ、これは、ダンジョンじゃないですか!? アキラ先輩、ダンジョン持ってるんですか……?」
目の前に広がる引き出し内の洞窟。
驚いた表情でアキラを見る御剣。
「……ちょっと入ってみてくれる?」
「え……? なんですか? 怖いですね……」
御剣は怪しむように、引き出しの中に手を突っ込む。
「ん?? 何か……壁みたいなものが……?」
やはりアキラたちのようには入れない御剣。
「……やっぱり」
ため息をつくアキラ。
「な、なんなんですか? アキラ先輩!?」
御剣は訳が分からず戸惑う。
「じ、実はこれは最新のVR映像でね……」
「VR!? す、すごいリアルですね!!
……なんでそんなVR映像を引き出しに!?」
御剣はアキラの嘘をすぐに信じた。
「ほら、引き出しにダンジョンの入り口でもあったら楽しそうじゃないか……?」
「……アキラ先輩、ダンジョン中毒なんですね……
それで今日、僕を呼んだ理由は何なんですか?」
「ん? そのVR映像を見てもらいたかっただけだよ?」
あっけらかんとした表情でアキラは言う。
「えぇっ!? こ、これだけ……?」
涙ぐむイケメン。憧れのアキラ先輩と冒険でもいけると楽しみにしていた彼は落ち込んだ。
「ちょっとアキラさん! 御剣くんがかわいそうじゃないですか!
御剣くん! よかったらみんなでご飯でも食べながら最近のダンジョン情報の交換会をしましょうよ」
「花子さんは御剣くんに甘いな……」
◇
御剣とダンジョンの話をした。
最近のアイテムのこと、倒したモンスターのこと。
今はまだ余計な事は言わないほうがいいな、とアキラは思い当たり障りのない話をする。
御剣も最近、モンスターの出現で呼ばれることが増えたようだ。
人間界に現れるモンスターもそこまで雑魚ではないとのことだ。
「なんていうか……確実に人間界に現れるモンスターのレベルは上がってきていますよね……」
「そうだね……前はスライムくらいだって聞いたけど」
「一般の人を守るためにも……僕たちもっと強くならないとダメですね! 政府公認冒険者になったんだし、僕の地域の人は全員僕が守りたいんです!」
熱い瞳で語る御剣 流星。
「御剣くん……素敵!」
目がハートの花子。
「御剣くん……君は、ほんとに良いやつなんだろうね……」
正義感が強く、おまけにイケメンの御剣に嫉妬する気もなくなるアキラだった。
「じゃあすみません。そろそろ僕、バイトあるんで帰りますね」
大学生の御剣は帰り支度を始める。
「うん……今日はありがとう」
(引き出しに入れるかのチェックだけで呼んだのは申し訳なかったな……)
「これからもモンスター災害が増えそうですし、お互いがんばりましょうね!
僕もアキラ先輩たちみたいな、もっと強いアイテムを手に入れないといけませんね!」
(たしか御剣くんはレア度★★★☆☆くらいのアイテムだったな……)
アキラは御剣の装備を思い出す。
「あ、あのさ……御剣くん!」
「はい?」
御剣を呼び止めるアキラ。
翌日、連絡をするとすぐに飛んできたイケメン剣士 御剣 流星。
会うのは政府公認冒険者になった冒険者研修以来だ。
「きゃあ! 相変わらずイケメンねぇ」
嬉しそうな花子。
「それでアキラ先輩。今日は何のご用ですか?
もしかして、冒険のお誘いですか?」
嬉しそうなキラキラとした笑顔の御剣。
「いや……御剣くん。ちょっとこの引き出しを見てもらえるかい?」
アキラはダンジョンの入り口の引き出しを指差す。
「え? ひ、引き出しですか? どうして?」
「……いいから見てくれ。御剣くん、驚くはずだよ」
「はい? では……失礼します」
御剣が引き出しを開ける。
「え!? こ、これは、ダンジョンじゃないですか!? アキラ先輩、ダンジョン持ってるんですか……?」
目の前に広がる引き出し内の洞窟。
驚いた表情でアキラを見る御剣。
「……ちょっと入ってみてくれる?」
「え……? なんですか? 怖いですね……」
御剣は怪しむように、引き出しの中に手を突っ込む。
「ん?? 何か……壁みたいなものが……?」
やはりアキラたちのようには入れない御剣。
「……やっぱり」
ため息をつくアキラ。
「な、なんなんですか? アキラ先輩!?」
御剣は訳が分からず戸惑う。
「じ、実はこれは最新のVR映像でね……」
「VR!? す、すごいリアルですね!!
……なんでそんなVR映像を引き出しに!?」
御剣はアキラの嘘をすぐに信じた。
「ほら、引き出しにダンジョンの入り口でもあったら楽しそうじゃないか……?」
「……アキラ先輩、ダンジョン中毒なんですね……
それで今日、僕を呼んだ理由は何なんですか?」
「ん? そのVR映像を見てもらいたかっただけだよ?」
あっけらかんとした表情でアキラは言う。
「えぇっ!? こ、これだけ……?」
涙ぐむイケメン。憧れのアキラ先輩と冒険でもいけると楽しみにしていた彼は落ち込んだ。
「ちょっとアキラさん! 御剣くんがかわいそうじゃないですか!
御剣くん! よかったらみんなでご飯でも食べながら最近のダンジョン情報の交換会をしましょうよ」
「花子さんは御剣くんに甘いな……」
◇
御剣とダンジョンの話をした。
最近のアイテムのこと、倒したモンスターのこと。
今はまだ余計な事は言わないほうがいいな、とアキラは思い当たり障りのない話をする。
御剣も最近、モンスターの出現で呼ばれることが増えたようだ。
人間界に現れるモンスターもそこまで雑魚ではないとのことだ。
「なんていうか……確実に人間界に現れるモンスターのレベルは上がってきていますよね……」
「そうだね……前はスライムくらいだって聞いたけど」
「一般の人を守るためにも……僕たちもっと強くならないとダメですね! 政府公認冒険者になったんだし、僕の地域の人は全員僕が守りたいんです!」
熱い瞳で語る御剣 流星。
「御剣くん……素敵!」
目がハートの花子。
「御剣くん……君は、ほんとに良いやつなんだろうね……」
正義感が強く、おまけにイケメンの御剣に嫉妬する気もなくなるアキラだった。
「じゃあすみません。そろそろ僕、バイトあるんで帰りますね」
大学生の御剣は帰り支度を始める。
「うん……今日はありがとう」
(引き出しに入れるかのチェックだけで呼んだのは申し訳なかったな……)
「これからもモンスター災害が増えそうですし、お互いがんばりましょうね!
僕もアキラ先輩たちみたいな、もっと強いアイテムを手に入れないといけませんね!」
(たしか御剣くんはレア度★★★☆☆くらいのアイテムだったな……)
アキラは御剣の装備を思い出す。
「あ、あのさ……御剣くん!」
「はい?」
御剣を呼び止めるアキラ。
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