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適材適所
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ポニーテールの先輩の手際はよく、私がもたもたしている間に材料を準備し、流石に見てられなくなったのか、ボウルを奪い取ってかき混ぜ始め、焼くところまでやってしまった。見てるとなんだか伊澄を思い出す。
「あなた、料理とかしたことないの?」
「……ない、です」
「一回も?」
「調理実習で何回か……」
「あはは、それはやったうちに入らないって!」
クレープの生地を華麗にひっくり返した先輩は呆れたように肩を竦めた。私は申し訳なくなってその場で縮こまった。調理実習の時も、結局班の他の人達が作って、私はそれを食べるだけだった。その時は「上手い人が作った方がいい」なんて思ってたけど、今思い返したら、料理の経験が皆無っていうのは女の子としてどうかと思う。
だから、いつまで経っても被保護者に甘んじていることになるんだ……。
「じゃあさ。料理に興味ない?」
「なくはないですけど……」
「料理部に入らない? 楽しいよー?」
「えっでもタマ、ホントに初心者なんで……」
「大丈夫大丈夫ぅ。ウチにも食べるの専門を名乗ってる子いるし。──さっきのりなりーとかそうよ?」
「た、食べるの専門……それって料理部としてどうなんですか?」
「んー、まあ先輩たちやさくらちゃんは楽しければOKかなって方針らしい。わたしたち、作るのに夢中でついつい作りすぎちゃうことあるしさ。そういう時にりなりーみたいな子がいると残り物全部処理してくれるから便利なんだよ」
「なるほど、適材適所ってことですか……」
「そゆこと。──ほら、できたよ。あとはトッピング!」
できたてほかほかの生地に、クリームやらフルーツやらをのせてトッピングをするのだけど、私は巻き方が分からなくてぐしゃぐしゃにしそうになった。すると、見かねたポニーテールの先輩が手伝ってくれたので、結局私がしたことはクレープのトッピングを選んだだけだった。
クリームにいちごにチョコレート。大好きな甘いものだけを乗せたクレープにかぶりつく。ほとんど作ってもらったもので、お店で買うものとあまり変わらないと思うのだけど、なぜか二割増くらいで美味しく感じた。こういうものが毎日食べられるなら、料理部も悪くないかもしれない。
「美味しい?」
「はい、すごく!」
「よかった!」
私の笑顔を見て先輩も嬉しそうだった。
見ると、先輩もチョコとバナナをトッピングした自分用のクレープを食べている。いつの間に作ったのだろう。
程なくして、クレープを食べ終えた先輩は、こんなことを切り出してきた。
「そいえばさ。一緒にいた子、付き合ってるの?」
「んぐふっ!? ……げほげほっ!」
いきなりなんてことを聞くんだろうこの先輩は!
「あーもうほら、そんなに慌てなくても……反応で答えがバレバレで面白いね!」
「……べ、別にそんなんじゃないですから……今はまだ」
「今は……あーそうかなるほど」
なにがなるほどなのかよく分からないけれど、私が理解していないのに周りが勝手に話を進められるなんてよくあることだ。
「相手にとって自分は相応しいのかとか、相手のためにもっと成長しなきゃとか、色々考えちゃうんです」
「ふーん、優しいね。あなたは……」
優しい。また言われた。そんなつもりないのに。
「そういうことをくよくよ悩んで、結局付き合えないまま終わるタイプだー!」
「ぐっ……」
図星をつかれて私はぐうの音も出なかった。絆先輩の時だって、先輩に婚約者がいると聞いた瞬間に、どうせ自分なんかと思ってスッパリ諦めてしまったじゃないか。そのままアタックしていたらもしかしたら振り向いてもらえるかもしれない確率が万に一つもあったかもしれないのに。
頭ではわかっていても、その通りやるのはなかなか難しい。私は臆病なのかもしれない。失敗することが怖いんだ。
「ふふっ♪ なんか、面白そうな話してるね」
「さくらちゃん!」
後ろから声をかけられ、振り向くとそこにはたれ目のおっとりとした女性がいた。ポニーテールの先輩と同じくエプロン姿だが、こちらは生徒というよりも先生っぽい。大人びた色気と果てしない包容力を感じる。
「料理部顧問の菅原さくらです。よろしくね?」
「ち、中学生徒会会計の沢田玲希ですっ……」
「中学の生徒会? それはすごいね」
「といっても、周りに助けてもらってばかりですけど……」
「そう? 玲希ちゃんみたいな子がいると、生徒会楽しそうだけどな?」
「う、うーん……」
それは、さっきポニーテールの先輩が言っていた『適材適所』みたいな感じの意味合いだろうか。確かに生徒会の中にも私の役割というか、立ち位置のようなものがある。私が大嫌いな『マスコット』という立ち位置が。
「気に障るようなこと言ったかしら。ごめんなさいね」
さすが大人というべきか、さくら先生は私の気持ちを察してすぐに謝ってきた。それが逆に申し訳なく思えてしまう。全部私のわがままのせいだというのに、なぜ先生が謝るのだろうと。
「いえ、大丈夫です。こちらこそすみません。今その事で悩んでいて……」
「とにかく、玲希ちゃんは玲希ちゃんのやりたいようにやったらいいんじゃないかな! 恋愛も、生徒会も。そんなに周りに気を遣ってばかりだと疲れちゃうよ? 好きなら好き、嫌なら嫌って真っ直ぐ意思表示することも大切だよ!」
ポニーテールの先輩がフォローというかアドバイスをしてくれる。そりゃあ料理部の先輩たちみたいにパワフルならそういう生き方も出来るかもしれないけれど、残念ながら私には無理だ。どうしても他人の顔色をうかがって行動してしまう。私みたいな人間がはっきりと意思表示をしたらケンカになるというのは先日わかったことだ。
「なかなかそう上手くいかないものよね……でも、焦ることないわ。玲希ちゃんはまだ中学生なんだもの。ゆっくり自分の道を探せばいいから」
さくら先生は柔らかな笑顔を浮かべたままそう言うと、ポニーテールの先輩が作ったクレープの余りを手に取って口に運ぶ。
「うん、美味しい!」
「わーい、さくらちゃんに褒められちゃった!」
「真心が込められているものはなんでも美味しいわ。そういう意味ではうちの料理部の子たちが作ったものはみんな美味しいわよ」
「えへへ~、そうかなぁ……」
「あ、そうそう。そろそろ玲希ちゃんを解放してデートの続きさせてあげてね? 好きな人とあまり離れ離れにさせておくのは可哀想よ?」
「あっ、そうですね! ──おーい、せっちゃん、りなりー、そろそろ心羽ちゃんを離してあげてー?」
「「はぁい♪」」
「……って、デートじゃないですから!」
ポニーテールの先輩が少し離れたところで和気あいあいとクレープを食べている心羽先輩たちに向かって声を上げると、しばらくして二人の先輩が心羽先輩を連れてこちらにやってきた。さっき家庭科室まで案内してくれた、少し肉付きのいい先輩が多分りなりー先輩で、小柄で活発そうな先輩がせっちゃん先輩だろう。何となく覚えた。
心羽先輩は相変わらず少し困ったような顔をしているけれど、料理部の先輩たちは二人とも満面の笑みを浮かべており、すごく楽しそうだ。
「心羽ちゃん、料理部の入部考えておいてね~?」
「だから、わたしはもう社交ダンス部に入ってるから……」
「社交ダンスで消費したカロリーを料理部で補給しようよ」
「しないの……!」
心羽先輩も心羽先輩で、料理部の先輩方から入部の誘いを受けているらしい。心羽先輩はどうやらその気は無いようだが、私は少しこの料理部の雰囲気が好きだった。ガツガツ来られるのはどうかと思うけれど、皆誰に対しても気を遣っていないし、自由でおおらかでフリーダム。上下関係もさほど無さそうだ。皆友達、皆仲間。正直憧れる。私もこの中にいればもしかしたら変われるんじゃないかとすら思う。
「でもタマ、料理できないしなぁ……」
ポニーテールの先輩は料理なんてできなくてもいいと言うけれど、できた方がいいに決まっている。それに、りなりー先輩だって私みたいに全く料理ができないという訳じゃないだろう。私が入ってこの雰囲気を壊してしまったら……という怖さもある。
でも、なによりこの料理部の魅力はさくら先生なのかもしれない。私の考えを否定せずに優しく見守ってくれる。そんな優しい先生。いいなぁ羨ましい。
高校生になったら生徒会じゃなくて料理部に入ってみようかな。と漠然と考えていると、私がぼーっとしていると思った心羽先輩が私の頬を平手でペシペシとやってきた。
「なに魂抜けたみたいな顔してるのよ……」
「す、少し考え事ですよ」
「ふーん、まあ玲希のことだからどうせクレープ美味しかったなぁとかそんなところでしょう?」
「心羽先輩はタマのことそういうキャラだと思ってたんですか!?」
「え、なに? 違うの?」
「もうー!」
私と心羽先輩は顔を見合わせて、どちらからともなく吹き出した。料理部の先輩のうちの誰かが「ほら仲良しー!」とはやし立て、さくら先生も含めてみんなで笑う。なんだか、よく分からないけれど心が温かくなった。なんというか、自分はいかに小さいことで悩んでいるのだろうと、ほんの一瞬だけそう思えた。
今はまだあまり理解できないけれど、この時私に何が起きたのかわかる日が来るのかなと、そんなことを考えながら、私と心羽先輩は家庭科室を後にしたのだった。
────────
※ゲスト出演は星花女子学園料理部の皆さまです。
【星花料理部】
顧問︰菅原さくら(さくら先生)
部長︰宇佐美花音(かの先輩)
副部長︰坂澄天音(あまちゃん先輩)
部員︰紫月詩音(しお先輩)
部員︰嵐つむぎ(つむ先輩)
部員︰北川かおり(かお先輩)
部員︰纏きらら(玲希とクレープを作った子)
部員︰小比類巻世知(せっちゃん)
部員︰愛海りな(りなりー)
部員︰日辻かえで(かえちゃん)
「あなた、料理とかしたことないの?」
「……ない、です」
「一回も?」
「調理実習で何回か……」
「あはは、それはやったうちに入らないって!」
クレープの生地を華麗にひっくり返した先輩は呆れたように肩を竦めた。私は申し訳なくなってその場で縮こまった。調理実習の時も、結局班の他の人達が作って、私はそれを食べるだけだった。その時は「上手い人が作った方がいい」なんて思ってたけど、今思い返したら、料理の経験が皆無っていうのは女の子としてどうかと思う。
だから、いつまで経っても被保護者に甘んじていることになるんだ……。
「じゃあさ。料理に興味ない?」
「なくはないですけど……」
「料理部に入らない? 楽しいよー?」
「えっでもタマ、ホントに初心者なんで……」
「大丈夫大丈夫ぅ。ウチにも食べるの専門を名乗ってる子いるし。──さっきのりなりーとかそうよ?」
「た、食べるの専門……それって料理部としてどうなんですか?」
「んー、まあ先輩たちやさくらちゃんは楽しければOKかなって方針らしい。わたしたち、作るのに夢中でついつい作りすぎちゃうことあるしさ。そういう時にりなりーみたいな子がいると残り物全部処理してくれるから便利なんだよ」
「なるほど、適材適所ってことですか……」
「そゆこと。──ほら、できたよ。あとはトッピング!」
できたてほかほかの生地に、クリームやらフルーツやらをのせてトッピングをするのだけど、私は巻き方が分からなくてぐしゃぐしゃにしそうになった。すると、見かねたポニーテールの先輩が手伝ってくれたので、結局私がしたことはクレープのトッピングを選んだだけだった。
クリームにいちごにチョコレート。大好きな甘いものだけを乗せたクレープにかぶりつく。ほとんど作ってもらったもので、お店で買うものとあまり変わらないと思うのだけど、なぜか二割増くらいで美味しく感じた。こういうものが毎日食べられるなら、料理部も悪くないかもしれない。
「美味しい?」
「はい、すごく!」
「よかった!」
私の笑顔を見て先輩も嬉しそうだった。
見ると、先輩もチョコとバナナをトッピングした自分用のクレープを食べている。いつの間に作ったのだろう。
程なくして、クレープを食べ終えた先輩は、こんなことを切り出してきた。
「そいえばさ。一緒にいた子、付き合ってるの?」
「んぐふっ!? ……げほげほっ!」
いきなりなんてことを聞くんだろうこの先輩は!
「あーもうほら、そんなに慌てなくても……反応で答えがバレバレで面白いね!」
「……べ、別にそんなんじゃないですから……今はまだ」
「今は……あーそうかなるほど」
なにがなるほどなのかよく分からないけれど、私が理解していないのに周りが勝手に話を進められるなんてよくあることだ。
「相手にとって自分は相応しいのかとか、相手のためにもっと成長しなきゃとか、色々考えちゃうんです」
「ふーん、優しいね。あなたは……」
優しい。また言われた。そんなつもりないのに。
「そういうことをくよくよ悩んで、結局付き合えないまま終わるタイプだー!」
「ぐっ……」
図星をつかれて私はぐうの音も出なかった。絆先輩の時だって、先輩に婚約者がいると聞いた瞬間に、どうせ自分なんかと思ってスッパリ諦めてしまったじゃないか。そのままアタックしていたらもしかしたら振り向いてもらえるかもしれない確率が万に一つもあったかもしれないのに。
頭ではわかっていても、その通りやるのはなかなか難しい。私は臆病なのかもしれない。失敗することが怖いんだ。
「ふふっ♪ なんか、面白そうな話してるね」
「さくらちゃん!」
後ろから声をかけられ、振り向くとそこにはたれ目のおっとりとした女性がいた。ポニーテールの先輩と同じくエプロン姿だが、こちらは生徒というよりも先生っぽい。大人びた色気と果てしない包容力を感じる。
「料理部顧問の菅原さくらです。よろしくね?」
「ち、中学生徒会会計の沢田玲希ですっ……」
「中学の生徒会? それはすごいね」
「といっても、周りに助けてもらってばかりですけど……」
「そう? 玲希ちゃんみたいな子がいると、生徒会楽しそうだけどな?」
「う、うーん……」
それは、さっきポニーテールの先輩が言っていた『適材適所』みたいな感じの意味合いだろうか。確かに生徒会の中にも私の役割というか、立ち位置のようなものがある。私が大嫌いな『マスコット』という立ち位置が。
「気に障るようなこと言ったかしら。ごめんなさいね」
さすが大人というべきか、さくら先生は私の気持ちを察してすぐに謝ってきた。それが逆に申し訳なく思えてしまう。全部私のわがままのせいだというのに、なぜ先生が謝るのだろうと。
「いえ、大丈夫です。こちらこそすみません。今その事で悩んでいて……」
「とにかく、玲希ちゃんは玲希ちゃんのやりたいようにやったらいいんじゃないかな! 恋愛も、生徒会も。そんなに周りに気を遣ってばかりだと疲れちゃうよ? 好きなら好き、嫌なら嫌って真っ直ぐ意思表示することも大切だよ!」
ポニーテールの先輩がフォローというかアドバイスをしてくれる。そりゃあ料理部の先輩たちみたいにパワフルならそういう生き方も出来るかもしれないけれど、残念ながら私には無理だ。どうしても他人の顔色をうかがって行動してしまう。私みたいな人間がはっきりと意思表示をしたらケンカになるというのは先日わかったことだ。
「なかなかそう上手くいかないものよね……でも、焦ることないわ。玲希ちゃんはまだ中学生なんだもの。ゆっくり自分の道を探せばいいから」
さくら先生は柔らかな笑顔を浮かべたままそう言うと、ポニーテールの先輩が作ったクレープの余りを手に取って口に運ぶ。
「うん、美味しい!」
「わーい、さくらちゃんに褒められちゃった!」
「真心が込められているものはなんでも美味しいわ。そういう意味ではうちの料理部の子たちが作ったものはみんな美味しいわよ」
「えへへ~、そうかなぁ……」
「あ、そうそう。そろそろ玲希ちゃんを解放してデートの続きさせてあげてね? 好きな人とあまり離れ離れにさせておくのは可哀想よ?」
「あっ、そうですね! ──おーい、せっちゃん、りなりー、そろそろ心羽ちゃんを離してあげてー?」
「「はぁい♪」」
「……って、デートじゃないですから!」
ポニーテールの先輩が少し離れたところで和気あいあいとクレープを食べている心羽先輩たちに向かって声を上げると、しばらくして二人の先輩が心羽先輩を連れてこちらにやってきた。さっき家庭科室まで案内してくれた、少し肉付きのいい先輩が多分りなりー先輩で、小柄で活発そうな先輩がせっちゃん先輩だろう。何となく覚えた。
心羽先輩は相変わらず少し困ったような顔をしているけれど、料理部の先輩たちは二人とも満面の笑みを浮かべており、すごく楽しそうだ。
「心羽ちゃん、料理部の入部考えておいてね~?」
「だから、わたしはもう社交ダンス部に入ってるから……」
「社交ダンスで消費したカロリーを料理部で補給しようよ」
「しないの……!」
心羽先輩も心羽先輩で、料理部の先輩方から入部の誘いを受けているらしい。心羽先輩はどうやらその気は無いようだが、私は少しこの料理部の雰囲気が好きだった。ガツガツ来られるのはどうかと思うけれど、皆誰に対しても気を遣っていないし、自由でおおらかでフリーダム。上下関係もさほど無さそうだ。皆友達、皆仲間。正直憧れる。私もこの中にいればもしかしたら変われるんじゃないかとすら思う。
「でもタマ、料理できないしなぁ……」
ポニーテールの先輩は料理なんてできなくてもいいと言うけれど、できた方がいいに決まっている。それに、りなりー先輩だって私みたいに全く料理ができないという訳じゃないだろう。私が入ってこの雰囲気を壊してしまったら……という怖さもある。
でも、なによりこの料理部の魅力はさくら先生なのかもしれない。私の考えを否定せずに優しく見守ってくれる。そんな優しい先生。いいなぁ羨ましい。
高校生になったら生徒会じゃなくて料理部に入ってみようかな。と漠然と考えていると、私がぼーっとしていると思った心羽先輩が私の頬を平手でペシペシとやってきた。
「なに魂抜けたみたいな顔してるのよ……」
「す、少し考え事ですよ」
「ふーん、まあ玲希のことだからどうせクレープ美味しかったなぁとかそんなところでしょう?」
「心羽先輩はタマのことそういうキャラだと思ってたんですか!?」
「え、なに? 違うの?」
「もうー!」
私と心羽先輩は顔を見合わせて、どちらからともなく吹き出した。料理部の先輩のうちの誰かが「ほら仲良しー!」とはやし立て、さくら先生も含めてみんなで笑う。なんだか、よく分からないけれど心が温かくなった。なんというか、自分はいかに小さいことで悩んでいるのだろうと、ほんの一瞬だけそう思えた。
今はまだあまり理解できないけれど、この時私に何が起きたのかわかる日が来るのかなと、そんなことを考えながら、私と心羽先輩は家庭科室を後にしたのだった。
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※ゲスト出演は星花女子学園料理部の皆さまです。
【星花料理部】
顧問︰菅原さくら(さくら先生)
部長︰宇佐美花音(かの先輩)
副部長︰坂澄天音(あまちゃん先輩)
部員︰紫月詩音(しお先輩)
部員︰嵐つむぎ(つむ先輩)
部員︰北川かおり(かお先輩)
部員︰纏きらら(玲希とクレープを作った子)
部員︰小比類巻世知(せっちゃん)
部員︰愛海りな(りなりー)
部員︰日辻かえで(かえちゃん)
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