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第1章 仮面天使エル・ディアブロ
開かれた顎
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「ど、どうするんですか社長! あんなこと頼まれて……」
会議が終わり、会場になっていた超高層ビルのエレベーターに静内と二人で乗り込んだ瞬間に僕は静内に食ってかかった。
「まあ落ち着けマネージャーくん」
「落ち着いてられますか! 事務所の状況はご存知ですか? ウチのデビュー済み天使(アイドル)は1名だけ、しかも現在負傷中で戦える状態じゃないんですよ?」
「わかっているとも」
静内はスーツのポケットから携帯端末を取り出してなにやら忙しなく操作している。
『機獣に対して安定した防衛が行えるようになった今、五稜郭防衛戦以降姿を見せていない未確認の敵を捜索してほしい』
これが衛州に言い渡された〝頼み〟だった。
52名もの天使をいとも簡単に葬った未確認の敵。その捜索なんて、弱小事務所にこなせるわけがない。しかも『青海プロダクション』に所属しているデビュー済みの唯一の天使、梅谷彩葉(うめたに いろは)は前回戦闘における負傷中で戦える状態ではない。
僕は自分の右手首に目をやる――そこには鮮やかなピンク色のブレスレットが巻かれていた。
おおよそ男には似合わない代物(しろもの)ではあるが、僕の大切な機装(ギア)――天使(アイドル)を目指し養成所で厳しい訓練を乗り切った僕に唯一適合した第二世代機装――『プルシアン・ブロッサム』
――しかし
僕は天使(アイドル)にはなれなかった。
武装は辛うじて召喚できたが、変身できなかったのである。
――実力不足
そうだと思った。僕には人類を守る力がないのだと。
それを知った時目の前が真っ暗になった。
機装(ギア)を返還して引退を考えた。
だが、そんな僕を静内は天使(アイドル)ではなく整備員(マネージャー)として雇ってくれたのである。
『天使(アイドル)を目指していたのなら、天使のこと、機装のこと誰よりもよく知っているだろう。……その知識を整備員(マネージャー)として活かしてみないか?』
パッと視界が開けた気がした。こんな役立たずの僕にもまだやれることがある。……それだけでどれほど救われたことか。
僕は『プルシアン・ブロッサム』のブレスレットを優しく撫でる。
「僕にも力があれば……」
「それは言うなといっただろう? マネージャー――いや、友坂夕真(ともさか ゆうま)くん。俺は君に機装を与え、雇ったことを微塵も後悔していない」
思わず零れた言葉に、案の定静内は優しく応えてくれた。静内の想いを裏切らないように僕も頑張らなければ……!
「しかし、彩葉ちゃんも僕も戦えないんだったら一体どうやって……」
「……俺に考えがある。今助っ人に連絡をとった。事務所に来てくれるそうだ」
先程から静内が携帯端末を弄っていたのはそういうことだったのか。
静内が考えがあるといえば、それは半端なものでは無い。十分に熟慮した上で最適解を導き出している。
恐らく衛州にこのような依頼をされることを予測はしていたのだろう。
であれば僕はもう彼に全てを委ねるしかない。
そうこうしているうちに、最上階から長い時間をかけて一階にたどり着いたエレベーターは、ポーンという気の抜けた音を立てて扉を開き、僕は静内の後について高層ビルを後にしたのだった。
*
天使(アイドル)事務所、『青海(あおみ)プロダクション』。東京港のほど近くの商業施設が立ち並ぶ一角に、大型商業施設の裏に張り付くように立っている。10メートル四方の古びた3階建ての小さな建物が〝それ〟だ。
天使事務所が港の近くに配置されているのは、海から襲来してくる機獣がだいたい港から上陸してくるからで(理由は不明)速やかに天使が出撃できるように……ということで条例で定められているのであった。
静内は大手事務所の社長ではあるまいし、ハイヤーなんぞは持ち合わせていない。もちろん会議の会場から事務所までは公共交通機関を利用して帰った。
途中で、事務所で留守番していた彩葉(いろは)から「なんか事務所に変な人来てるんですけど!」という電話がかかってきたが、どうやらその〝変な人〟というのは静内の呼んだ〝助っ人〟だったらしく、静内はそのまま待っていろと指示を出した。
僕は事務所のドアを引いて開けて(古い建物なので自動ドアではなかった)社長を中に入れる。3階建てのビルの1階部分は応接室になっており、狭い部屋に古びたソファーとテーブルが配置されていた。
ソファーには一人の人影が座しており、僕達が事務所に入ったのを察知したのか、立ち上がってこちらを向いた。
「……は?」
僕は自分の目を疑った。その人物は確かに彩葉の言うとおり〝変な人〟だった。
身長は160センチほどとあまり高くはなかったが、黒いロングコートを着込み、何より特筆すべきはその顔面を覆う鉄の仮面だった。その出で立ちのせいで性別や年齢すら分からない。
「よお、久しぶりだな! ……えっと」
「『八雲(やくも)』。今はそう名乗っています」
静内の呼び掛けに八雲と名乗った人物は合成音声のような声で答えた。どうやら仮面には変声機能がついているらしい。あるいは事故等で声帯を失っているのか。
「お初にお目にかかります。……このような姿で失礼いたします。何卒容赦を」
「は、はぁ……こちらこそ変な声だしてすみませんでした!」
僕の方に向き直って丁寧に頭を下げた八雲、僕も慌てて頭を下げた。八雲は見かけによらず礼儀正しい性格のようだ。ひとまず安心した。
すると、事務所の奥の給湯室の方から一人の少女が現れた。
黄色いふわふわの長髪を後ろでリボンで縛った美少女――梅谷 彩葉(うめたに いろは)だ。しかし彼女の右足には痛々しいギブスが巻かれており、彼女は電動の車椅子に乗っている。その膝にはお盆とお茶の入った湯のみが乗せられていた。
相変わらず気の利く子だ。
「すみませーん! お茶持ってきたんですけど……って皆さんおかえりなさい!」
「お気遣いなくといったのですが……申し訳ない」
「いえいえ、私にはこれくらいしかできませんから、やらせてください!」
八雲と彩葉もお互いペコペコとやっている。どいつもこいつも腰が低い。
「ふむ……メンバーは揃った……いや、あと一人か」
「……助っ人って、八雲さんは天使(アイドル)……なんですか?」
「いや、八雲は指揮官(プロデューサー)として雇うことになっている。うちには指揮官(プロデューサー)がいないからな。今までは俺が指揮官の真似事をやってきたが……依頼の難易度からして、プロに頼むのがいいだろうってな」
僕の問いかけに静内は腕を組みながら答えた。
静内は「皆さんの分もいれてきます!」と引き返そうとした彩葉を手で制しながら、事務所の2階へと続く暗い階段をうかがった。
「戦う天使(アイドル)は――この上だ」
「まさか……」
僕は息を飲んだ。この上にいるであろう人物は僕の記憶が正しければ一人だけだ。
「彼女はまだ早いのでは?」
「……他に手はあるか?」
「ないですけど、機装(ギア)は……」
静内は、はぁっと息をつくと、彩葉に目配せをした。……まさか、戦えない彩葉の機装(ギア)を使うというのだろうか!? そんなの前代未聞だ。なによりも適性が……。
しかしそんな僕の懸念は杞憂だったようだ。
彩葉は静かに頷くと、右腕に装着した黄色い腕輪に額を近づける――念話(テレパシー)の仕草――既に接続(アクセス)は完了している――ということは隊列(ユニット)が組まれている?
『柊里(ひまり)ちゃん柊里ちゃん。みんなが呼んでますよ。降りてきてください』
既に彩葉と隊列を組んでいる扱いになっている僕の脳内にも彩葉のその言葉が鮮明に聞こえてきた。ということは、僕も含めて三人の隊列(ユニット)が既に結成されていることになる。……いつの間に?
『もう、せっかくいいとこだったのに……今行く』
少女の気だるげな声がした。
程なくして、トントンという階段をおりる音が聞こえてきて、2階から一人の少女が現れた。
赤い髪で顔半分を隠し、黒いジャージを着た小柄の少女。頭上で揺れるアホ毛がトレードマーク。
彼女の名前は霜月柊里(しもつき ひまり)という。
会議が終わり、会場になっていた超高層ビルのエレベーターに静内と二人で乗り込んだ瞬間に僕は静内に食ってかかった。
「まあ落ち着けマネージャーくん」
「落ち着いてられますか! 事務所の状況はご存知ですか? ウチのデビュー済み天使(アイドル)は1名だけ、しかも現在負傷中で戦える状態じゃないんですよ?」
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静内はスーツのポケットから携帯端末を取り出してなにやら忙しなく操作している。
『機獣に対して安定した防衛が行えるようになった今、五稜郭防衛戦以降姿を見せていない未確認の敵を捜索してほしい』
これが衛州に言い渡された〝頼み〟だった。
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僕は自分の右手首に目をやる――そこには鮮やかなピンク色のブレスレットが巻かれていた。
おおよそ男には似合わない代物(しろもの)ではあるが、僕の大切な機装(ギア)――天使(アイドル)を目指し養成所で厳しい訓練を乗り切った僕に唯一適合した第二世代機装――『プルシアン・ブロッサム』
――しかし
僕は天使(アイドル)にはなれなかった。
武装は辛うじて召喚できたが、変身できなかったのである。
――実力不足
そうだと思った。僕には人類を守る力がないのだと。
それを知った時目の前が真っ暗になった。
機装(ギア)を返還して引退を考えた。
だが、そんな僕を静内は天使(アイドル)ではなく整備員(マネージャー)として雇ってくれたのである。
『天使(アイドル)を目指していたのなら、天使のこと、機装のこと誰よりもよく知っているだろう。……その知識を整備員(マネージャー)として活かしてみないか?』
パッと視界が開けた気がした。こんな役立たずの僕にもまだやれることがある。……それだけでどれほど救われたことか。
僕は『プルシアン・ブロッサム』のブレスレットを優しく撫でる。
「僕にも力があれば……」
「それは言うなといっただろう? マネージャー――いや、友坂夕真(ともさか ゆうま)くん。俺は君に機装を与え、雇ったことを微塵も後悔していない」
思わず零れた言葉に、案の定静内は優しく応えてくれた。静内の想いを裏切らないように僕も頑張らなければ……!
「しかし、彩葉ちゃんも僕も戦えないんだったら一体どうやって……」
「……俺に考えがある。今助っ人に連絡をとった。事務所に来てくれるそうだ」
先程から静内が携帯端末を弄っていたのはそういうことだったのか。
静内が考えがあるといえば、それは半端なものでは無い。十分に熟慮した上で最適解を導き出している。
恐らく衛州にこのような依頼をされることを予測はしていたのだろう。
であれば僕はもう彼に全てを委ねるしかない。
そうこうしているうちに、最上階から長い時間をかけて一階にたどり着いたエレベーターは、ポーンという気の抜けた音を立てて扉を開き、僕は静内の後について高層ビルを後にしたのだった。
*
天使(アイドル)事務所、『青海(あおみ)プロダクション』。東京港のほど近くの商業施設が立ち並ぶ一角に、大型商業施設の裏に張り付くように立っている。10メートル四方の古びた3階建ての小さな建物が〝それ〟だ。
天使事務所が港の近くに配置されているのは、海から襲来してくる機獣がだいたい港から上陸してくるからで(理由は不明)速やかに天使が出撃できるように……ということで条例で定められているのであった。
静内は大手事務所の社長ではあるまいし、ハイヤーなんぞは持ち合わせていない。もちろん会議の会場から事務所までは公共交通機関を利用して帰った。
途中で、事務所で留守番していた彩葉(いろは)から「なんか事務所に変な人来てるんですけど!」という電話がかかってきたが、どうやらその〝変な人〟というのは静内の呼んだ〝助っ人〟だったらしく、静内はそのまま待っていろと指示を出した。
僕は事務所のドアを引いて開けて(古い建物なので自動ドアではなかった)社長を中に入れる。3階建てのビルの1階部分は応接室になっており、狭い部屋に古びたソファーとテーブルが配置されていた。
ソファーには一人の人影が座しており、僕達が事務所に入ったのを察知したのか、立ち上がってこちらを向いた。
「……は?」
僕は自分の目を疑った。その人物は確かに彩葉の言うとおり〝変な人〟だった。
身長は160センチほどとあまり高くはなかったが、黒いロングコートを着込み、何より特筆すべきはその顔面を覆う鉄の仮面だった。その出で立ちのせいで性別や年齢すら分からない。
「よお、久しぶりだな! ……えっと」
「『八雲(やくも)』。今はそう名乗っています」
静内の呼び掛けに八雲と名乗った人物は合成音声のような声で答えた。どうやら仮面には変声機能がついているらしい。あるいは事故等で声帯を失っているのか。
「お初にお目にかかります。……このような姿で失礼いたします。何卒容赦を」
「は、はぁ……こちらこそ変な声だしてすみませんでした!」
僕の方に向き直って丁寧に頭を下げた八雲、僕も慌てて頭を下げた。八雲は見かけによらず礼儀正しい性格のようだ。ひとまず安心した。
すると、事務所の奥の給湯室の方から一人の少女が現れた。
黄色いふわふわの長髪を後ろでリボンで縛った美少女――梅谷 彩葉(うめたに いろは)だ。しかし彼女の右足には痛々しいギブスが巻かれており、彼女は電動の車椅子に乗っている。その膝にはお盆とお茶の入った湯のみが乗せられていた。
相変わらず気の利く子だ。
「すみませーん! お茶持ってきたんですけど……って皆さんおかえりなさい!」
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「いえいえ、私にはこれくらいしかできませんから、やらせてください!」
八雲と彩葉もお互いペコペコとやっている。どいつもこいつも腰が低い。
「ふむ……メンバーは揃った……いや、あと一人か」
「……助っ人って、八雲さんは天使(アイドル)……なんですか?」
「いや、八雲は指揮官(プロデューサー)として雇うことになっている。うちには指揮官(プロデューサー)がいないからな。今までは俺が指揮官の真似事をやってきたが……依頼の難易度からして、プロに頼むのがいいだろうってな」
僕の問いかけに静内は腕を組みながら答えた。
静内は「皆さんの分もいれてきます!」と引き返そうとした彩葉を手で制しながら、事務所の2階へと続く暗い階段をうかがった。
「戦う天使(アイドル)は――この上だ」
「まさか……」
僕は息を飲んだ。この上にいるであろう人物は僕の記憶が正しければ一人だけだ。
「彼女はまだ早いのでは?」
「……他に手はあるか?」
「ないですけど、機装(ギア)は……」
静内は、はぁっと息をつくと、彩葉に目配せをした。……まさか、戦えない彩葉の機装(ギア)を使うというのだろうか!? そんなの前代未聞だ。なによりも適性が……。
しかしそんな僕の懸念は杞憂だったようだ。
彩葉は静かに頷くと、右腕に装着した黄色い腕輪に額を近づける――念話(テレパシー)の仕草――既に接続(アクセス)は完了している――ということは隊列(ユニット)が組まれている?
『柊里(ひまり)ちゃん柊里ちゃん。みんなが呼んでますよ。降りてきてください』
既に彩葉と隊列を組んでいる扱いになっている僕の脳内にも彩葉のその言葉が鮮明に聞こえてきた。ということは、僕も含めて三人の隊列(ユニット)が既に結成されていることになる。……いつの間に?
『もう、せっかくいいとこだったのに……今行く』
少女の気だるげな声がした。
程なくして、トントンという階段をおりる音が聞こえてきて、2階から一人の少女が現れた。
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