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第二章
フォッ×3と笑う人
「シャーロット!・・・大丈夫?」
「ホォッホォッホォッ~。儂は悪い人じゃ無いですぞ~。寝ている最中でしたがテーピングさせて頂いておりましたぞ~。」
・・・悪い人じゃなさそうだけど、本当にホォッホォッホォッって笑う人がいるんだ。
今、夢と現実がごちゃごちゃになってどっちがどっちか分からなくなった。悪い事しちゃったな。
「ごめんなさい・・・。」
「シャーロットが大丈夫ならいいんだ。」
ファリンスが輝いて見える。うわぁ。
「テーピングの続きしますぞ~。痛かったらすぐ言っての~。ホォッホォッホォッ~。」
治療されているのが不思議でまじまじと見ていたら終わった。一度口の中とか背中とかも見られた。ファリンスと何か話し合って部屋の外へ行った。
「シャーロット、痛くなかった?」
「痛くなかった・・・です。」
治療されたのが嬉しくて心が弾む。ファリンスの質問にふにゃりと笑って答えていた。
そんな私を見てファリンスも笑ってくれた。
フッと私の脚を見て笑顔が消える。ボソリと許さない、と呟いていた。私の為に怒ってくれているって幸せ。でも・・・
ローズの為にお父様もお兄様も私を怒っていたのかな?それが普通なのかな?普通が知りたい。
「明日王宮の病院に行こう。シャーロットの傷を治す為に必要なんだ。酷い事はしないから平気だよ。俺が居るし、何があっても守るから安心して。」
「うん・・・。」
「これから夕飯を食べよう。シャーロット、君はいつも何を食べていたんだい?」
食べ物か・・・。
「庭に生えてる草とか、メイドさんがくれるパンとかりんご、主に食べていたのは湧き水。庭を掘ったら水が出たの。それが生きる糧だったかな・・・。」
「・・・そうか。任せてくれ、シャーロットが食べやすい物を用意してくる。」
ファリンスは何を持ってきてくれるのだろう・・・。凄く楽しみだなぁ。
改めて部屋を見渡す。綺麗に並べられた本棚に机や椅子、埃一個もなく清潔でお花も綺麗にお手入れがされている。机の上にはペン等の物がある。その中にある一つの物に目が止まった。
丸くて透明でキラキラ光っている。
「シャーロット、ご飯を持ってきたから食べようか。もしかして・・・水晶玉を見ているのかい?」
あの丸くて綺麗なのは水晶玉と言うらしい。返事をしようとファリンスを見るとキラキラ輝く葉っぱなどを持っている。凄い!
「わぁ!食べたい!」
そうか、と笑って言ってサイドテーブルに食べ物達を置いた。
「フォークを持って、俺は皿を持つからね。」
「うん。」
ザクりと葉っぱを刺し、口に運ぶ。
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