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~第1章~
第2話 悲劇の再会
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百合side
百合「ん……朝?」
カーテンから差し込む光で目が覚める。父はもう仕事に行ったのだろう。
百合「今日から学校か……頑張らないと」
朝、父が用意してくれた朝食を食べてから制服に着替え、お弁当を入れて家を出る。
学校まで歩いて30分この時間だとゆっくり歩いても大丈夫そうだ。
百合「それにしても、静かだなぁ……」
都会とは違い静かな道、百合は咲いている花を見ながらゆっくり学校へ向かった。
~森林高校~
百合「ここか……緊張するな」
校舎に入り職員室に向かう。職員室は案外わかりやすかった。
百合「すいません、今日転校してきた雛詩ですが……」
先生「あぁ、君が雛詩さんだね君のクラスの担任してる、坂本です宜しく」
20代くらいの若い男の先生……いかにも熱血そう。
百合「はい!宜しくお願いします。」
その後私は自分のクラスの前まで案内してもらった。2年3組……他のクラスと比べて明るい生徒が多いそうだ。
先生「そしたら、俺が呼んだら中に入ってな」
先生は、笑って教室の中に入っていった。
先生「ほら!静かにしろー!今日は転校生が来てる!」
?「えー!それって美人!?」
男子生徒が騒いでるのが聞こえる……あんまり期待して欲しくないなぁ……。
先生「宍道!うるさい、今から来るから待ってろ!」
!?、今先生……宍道って言った?いや気の所為だよね……まさか、ここで再開とかないよ。
そう思いながらも私の心臓はうるさいくらい高鳴っていた。この高鳴りは緊張からか、期待からかこの時の私にはよく分からなかった。
先生「では!雛詩入れ」
私は緊張しながら、教室に入った周りの目が気になる……。
百合「ひ……雛詩 百合です宜しくお願いします」
精一杯の声で挨拶したが周りはシーンとしていて
宍道「おー!!!すっげぇ美人じゃん!」
そんな沈黙を破ったのはあの騒いでた男の子だった。
先生「皆仲良くするようにな!席は宍道の隣だ」
前を見ると茶髪の男子生徒が手を振って居たのでその隣りの席に座った。
宍道「俺さ!宍道 歩。今フリーでーす!」
……!?やっぱり、宍道君だ。
百合「あの……小さい頃誰かにクローバープレゼントした事無いですか?」
って何聞いてるの?こんなの頭おかしい子だよ。
歩「クローバー?んー…ねぇな!」
……うそ、彼は眩しい笑顔でそう答えた。漢字も名前も同じ。彼で間違え無いはずなのに。
百合「そう…ですか。」
歩「おう!まぁ、これから宜しくな!雛詩」
幼い頃の記憶なんて……こんなもの。
いくら大切な約束でも直ぐに忘れる
?「ねー!雛詩さん!私結上 咲!」
とても明るい少女が声をかけてきた。私とは正反対な人だ。
百合「結上さん、なにか御用ですか?」
咲「もう、硬いなぁ!咲でいいよ!」
ゆい…咲ちゃんは、クラスの人気者で私は羨ましいと思った。私にもあんな明るさがあればな……
咲「ねね!百合って呼んでいい?」
百合「う……うん!いいよ!」
私は精一杯の笑顔で答えた。
女子1「雛詩さんって気取ってる感じしない?」
……ほら、また。私は気取ってないただ話すのが苦手なだけだ。でも周りからは1匹オオカミとか気取ってて近づき難いとか。
咲「あんな奴ら無視しな!」
咲ちゃんは、女子達を睨みながらそう言ってくれた。あぁ、この子は私に無いもの全部持ってるな。私は密かに嫉妬した……
百合「ありがとう!咲ちゃん!」
でも、この気持ちは隠そうせっかく出来た友達を失いたくない。その時ふと花壇に目が止まった。
あの花は確か【マリーゴールド】。
皮肉にも花言葉は【嫉妬】……私は思わず花壇から目をそらした。あのマリーゴールドは私の心の中の闇を写してる…そういった感覚に囚われたからだ。
まぁ、今日あった中で一つだけ言えること。
あの日約束した事は儚くも消え去った事。
こんな悲劇の再会…したく無かったな。
百合「ん……朝?」
カーテンから差し込む光で目が覚める。父はもう仕事に行ったのだろう。
百合「今日から学校か……頑張らないと」
朝、父が用意してくれた朝食を食べてから制服に着替え、お弁当を入れて家を出る。
学校まで歩いて30分この時間だとゆっくり歩いても大丈夫そうだ。
百合「それにしても、静かだなぁ……」
都会とは違い静かな道、百合は咲いている花を見ながらゆっくり学校へ向かった。
~森林高校~
百合「ここか……緊張するな」
校舎に入り職員室に向かう。職員室は案外わかりやすかった。
百合「すいません、今日転校してきた雛詩ですが……」
先生「あぁ、君が雛詩さんだね君のクラスの担任してる、坂本です宜しく」
20代くらいの若い男の先生……いかにも熱血そう。
百合「はい!宜しくお願いします。」
その後私は自分のクラスの前まで案内してもらった。2年3組……他のクラスと比べて明るい生徒が多いそうだ。
先生「そしたら、俺が呼んだら中に入ってな」
先生は、笑って教室の中に入っていった。
先生「ほら!静かにしろー!今日は転校生が来てる!」
?「えー!それって美人!?」
男子生徒が騒いでるのが聞こえる……あんまり期待して欲しくないなぁ……。
先生「宍道!うるさい、今から来るから待ってろ!」
!?、今先生……宍道って言った?いや気の所為だよね……まさか、ここで再開とかないよ。
そう思いながらも私の心臓はうるさいくらい高鳴っていた。この高鳴りは緊張からか、期待からかこの時の私にはよく分からなかった。
先生「では!雛詩入れ」
私は緊張しながら、教室に入った周りの目が気になる……。
百合「ひ……雛詩 百合です宜しくお願いします」
精一杯の声で挨拶したが周りはシーンとしていて
宍道「おー!!!すっげぇ美人じゃん!」
そんな沈黙を破ったのはあの騒いでた男の子だった。
先生「皆仲良くするようにな!席は宍道の隣だ」
前を見ると茶髪の男子生徒が手を振って居たのでその隣りの席に座った。
宍道「俺さ!宍道 歩。今フリーでーす!」
……!?やっぱり、宍道君だ。
百合「あの……小さい頃誰かにクローバープレゼントした事無いですか?」
って何聞いてるの?こんなの頭おかしい子だよ。
歩「クローバー?んー…ねぇな!」
……うそ、彼は眩しい笑顔でそう答えた。漢字も名前も同じ。彼で間違え無いはずなのに。
百合「そう…ですか。」
歩「おう!まぁ、これから宜しくな!雛詩」
幼い頃の記憶なんて……こんなもの。
いくら大切な約束でも直ぐに忘れる
?「ねー!雛詩さん!私結上 咲!」
とても明るい少女が声をかけてきた。私とは正反対な人だ。
百合「結上さん、なにか御用ですか?」
咲「もう、硬いなぁ!咲でいいよ!」
ゆい…咲ちゃんは、クラスの人気者で私は羨ましいと思った。私にもあんな明るさがあればな……
咲「ねね!百合って呼んでいい?」
百合「う……うん!いいよ!」
私は精一杯の笑顔で答えた。
女子1「雛詩さんって気取ってる感じしない?」
……ほら、また。私は気取ってないただ話すのが苦手なだけだ。でも周りからは1匹オオカミとか気取ってて近づき難いとか。
咲「あんな奴ら無視しな!」
咲ちゃんは、女子達を睨みながらそう言ってくれた。あぁ、この子は私に無いもの全部持ってるな。私は密かに嫉妬した……
百合「ありがとう!咲ちゃん!」
でも、この気持ちは隠そうせっかく出来た友達を失いたくない。その時ふと花壇に目が止まった。
あの花は確か【マリーゴールド】。
皮肉にも花言葉は【嫉妬】……私は思わず花壇から目をそらした。あのマリーゴールドは私の心の中の闇を写してる…そういった感覚に囚われたからだ。
まぁ、今日あった中で一つだけ言えること。
あの日約束した事は儚くも消え去った事。
こんな悲劇の再会…したく無かったな。
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