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1章 転生~幼年期
21話 貨幣価値
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今日も尊流は日の出から少し経った時間に起きて庭に居た。
しかし、今日は魔法の練習をする訳でもなく、ベルド鳥にパンをあげながら、果実がなっている木の前に来て眺めていた。昨夜サビオがお茶を淹れる際に踏み台をアイテムボックスに仕舞ってしまったのでキッチンが使えなかったからである。
「今まで実がなってるのは判ってたけど、何故か確認しなかったな、っと、駄目か、届かない。」
果実を確かめようと果実に手を伸ばしたが、手がとどかず諦めた。
そして小屋に戻りリビングに行くと、サビオがお茶を飲んでいた。
「おお、タケル殿、早いの、散歩でもしてたのかの。お茶を淹れたのでタケル殿もどうかの。」
そう言ってサビオはお茶の入ったカップを差し出した、尊流はそう言われソファーに腰掛け、お茶を飲みながら話はじめた。
「昨日サビオさんが踏み台をアイテムボックスに仕舞ったまま寝ちゃったからキッチンが使えなくて朝食が作れないから、仕方なく庭で時間を潰してたんですよ。」
そうして少し嫌みを言うと、サビオが申し訳なさそうに笑った。
「ほほほ、スマンかったの、タケル殿。お詫びに今日はわしが持ってる食事をご馳走にするからの。」
そう言ってサビオはアイテムボックスから何か料理を取り出し出した。
「コレはポルデ豆を煮込んだ物で、結構保存が効くし、栄養満点で旅にうってつけの料理なんじゃ。タケル殿の料理には負けるが、コレもなかなかじゃぞい。」
そう言ってサビオはキッチンから皿を持ってきて、ポルデ豆の料理を皿に取り分けた。
「そうなんですね、地球にも豆料理は色々な国に有りますからね。どんな味なんだろ楽しみだな。」
そう言って尊流はポルデ豆をスプーンで掬い、口に入れた。
「ん、結構美味しいですね。」
「ほほ、そうじゃろ、そうじゃろ。コレもなかなかイケるじゃろ。」
そう尊流が言うとサビオは、機嫌を良くし、自分もポルデ豆を食べ始めた。
「んん~、でも、ちょっと待ってくださいね。」
そう言って尊流は食材ボックスから胡椒を取り出して戻ってきた。
「コレをかけてみましょう。」
尊流は胡椒を少量ポルデ豆にかけ、一口食べた。
「うん。より旨くなった。サビオさんもどうぞ。」
そう言って尊流はサビオに胡椒を渡すと、パクパクとポルデ豆を食べ始めた。
「ほほ、胡椒とな、それはまた珍しい。どれどれ、おほっ本当じゃ、コレなら旅の途中毎日食べても飽きなそうじゃな。」
サビオも胡椒をかけたポルデ豆を食べると、より旨くなった事に喜び、一気に平らげた。
「胡椒は珍しいんですか?」
「いや、胡椒自体は珍しい物では無いんだがの、料理に使うという発想がこの世界には余り無いのじゃよ。」
そう言ってサビオは胡椒の入った容器をしげしげと見つめていた。
「そうなんですね、地球では大昔は胡椒は貴重で、同じ重さの金と取引されていたそうですよ。」
アズールと比べて、地球では昔胡椒は貴重だったと尊流がサビオに伝えると、胡椒の容器を置いて、サビオがまた話はじめた。
「ほほっ、金と同じ重さとな。こちらではこの容器位の量で銀貨一枚が良いところじゃろうの。しかし胡椒が料理をあれだけ美味しくすると言う事を知っておるのはベルドール大陸中でもそうはおらんだろうの。」
銀貨一枚と聞いて尊流は少し残念な気持ちであった。
「そっか、ラノベなんかだと胡椒は貴重品っていうのが定番なんだけどな。ここはテンプレじゃないのか。」
「ん?テンプレとは何かの?」
「あ、いえ、テンプレじゃなくて、天ぷらって言ったんですよ、そう天ぷら。」
尊流は何故だか慌てて誤魔化した。
「ほほ。そうであったか、それで天ぷらとは何なのかの?」
尊流は何で誤魔化したのか自分でも判らなかったが、お陰でお昼のメニューを思い付いた。
「ああ、俺の住んでいた国の料理なんですよ、お昼に作りますよ。」
尊流がお昼に天ぷらを作ると言うと、サビオが顔を綻ばせた。
「ほほほ。また新しい料理を食べられるんじゃな、楽しみだの。」
そう言いながらサビオは長い髭を触っていた。
「ええ、楽しみにしていて下さい。あ、それよりも、先程この胡椒が銀貨一枚と言ってましたが、こちらの通貨ってどうなってるんですか?小銀貨がどれくらいの価値が有るのか判らないんですよね。」
尊流は先程の会話で出ていた銀貨の話を思いだし、胡椒を手に取りサビオに尋ねた。
「ほほ、タケル殿はこちらの通貨の事を知らなんだか。」
そう言うと尊流は胡椒を置き話はじめた。
「ええ、女神様から貰った生活基礎知識と言う本が有るのですが、その本にはこの小屋の事や、大陸の成り立ちとか、国々の事は書いて有ったのですが、お金の事は書いてなかったんですよね。」
「ほっほっほっ、女神様はお金を使う事なんぞ無いからの、失念していたのかも知れんの。ほっほっほっ」
尊流が本の事を言うと、サビオは髭を触りながら高らかに笑っていた。
「ではタケル殿、代わりにワシが説明いたそうかの。」
そう言うとサビオはアイテムボックスから皮袋を取りだして、ローテーブルの上に置き、中から硬貨を取りだし並べ始めた。
「タケル殿、コレが先程言ってた銀貨だの。」
そう言って硬貨を尊流に見せたあと、ローテーブルに並んでいる硬貨の並びに加えた。そして全ての種類の硬貨を並べ終わり、説明をし始めた。
その内容は次の通りだった。
貨幣の単位はベルク、大体日本のお金と同じような感じで価値が上がっていく。
1ベルク=1円
小銅貨 (1ベルク)
銅貨 (5ベルク、小銅貨5枚で銅貨)
純銅貨 (10ベルク、銅貨2枚で純銅貨1枚)
小銀貨 (100ベルク、純銅貨10枚で小銀貨1枚)
銀貨 (500ベルク小銀貨5枚で銀貨1枚)
純銀貨 (1000ベルク、銀貨2枚で純銀貨1枚)
小金貨 (1万ベルク、純銀貨10枚で小金貨1枚)
金貨 (10万ベルク、小金貨10枚で金貨1枚)
純金貨 (100万ベルク、金貨10枚で純金貨1枚)
白金貨 (1000万ベルク、純金貨10枚で白金貨1枚)
大白金貨 (1億ベルク、白金貨10枚で大白金貨1枚)
「とまあ、こんな感じだの。商店なんかでは端数を切り捨てて売る事が殆どじゃからの、実際には小銅貨は殆ど使わんかの、それと純銅貨や純銀貨、そして純金貨はそれぞれ大白金貨に習って大銅貨、大銀貨、大金貨なんて言わたりしてるの。あとは白金貨や大白金貨は市場では殆ど使われる事は無いかの、商人や商会同士の取引や国同士の取引なんかでも使われているの。」
そうしてサビオは貨幣の種類を説明し終わると、ベルドール大陸の大体の物価を説明し始めた。
「この大陸の庶民の月収は大体小金貨10枚くらいかの。だから庶民からしたら胡椒の銀貨1枚は少し高級品って事になるの。一般的な宿屋なんかは3000ベルク~5000ベルクかの。宿屋や飲食店なんかは300~500ベルクで、胡椒と同じ位かの。あとは地域によって違いはあるが、大体こんな感じかの。」
サビオが説明を終えると、尊流は頷き納得した。
「成る程、判りました。ところでサビオさん大白金貨や白金貨が高額だと言ってまましたが、もしかしてそれがそうですか?」
そう言って尊流は大白金貨を指差した。するとサビオがそれをつまみ上げ、裏と表を尊流が見えるように見せると、笑いながら話はじめた。
「ほっほっほっ、そうだの、コレが大白金貨で1億ベルクだの。」
それを聞いた尊流は声を上げて驚いた。
「えええ!やっぱりそれがそうなんですか!1億って凄い金額ですよね、それに一般的には使われて無いって言ってたじゃないですか、それをサビオさんは持ってるんですか!?」
尊流の問いに対し、サビオは笑いながら話はじめた。
「ほっほっほっ、驚いたかの、確かに普通は使われんが、高ランクの冒険者なんかが討伐した高ランクの魔物なんかを取引すると、コレくらい行くことも有るの。ワシも高ランクの冒険者だったからの、ドラゴン等を討伐してたから、コレくらいは持っていて当たり前だの。」
と、更に驚きの発言がとびだした。
「え!ドラゴンですか、ドラゴンがこの世界には居るんですか?それにサビオさんはドラゴンを倒した事が有るんですか?」
サビオの発言を聞き、尊流が驚いて声をあげた。
「ほっほっほっ、タケル殿の居た世界にはドラゴンは居ないんじゃったの、そう言えば魔物すら居ないと言っていたの、なら驚くのは無理も無いかの、ドラゴンは確かにおるが、そうそう現れんて、ドラゴンは強大な力を持っているがの、個体数が少ないんじゃ。」
ドラゴンの話をサビオに聞いた尊流は、いつか自分もドラゴンを見ることが出来るかも知れないと、期待に胸を踊らせ、ワクワクしていた。
「いつか自分もドラゴンを見てみたいですね。」
尊流がそう言うと、サビオが笑いながら話はじめた。
「ほっほっほっ、タケル殿はドラコンが見たいのかの、良いぞ、見せてあげるでの。
」
「はい、サビオさん、宜しくお願いします。いつか連れて行って下さい。」
そう尊流が言うと、またサビオが笑いながら言った。
「ほっほっほっ、タケル殿、いつかなんて言わず、今すぐに見せてやるぞい。」
「ええええーーーーーーーー!」
尊流の絶叫が小屋の外まで響いていた。
しかし、今日は魔法の練習をする訳でもなく、ベルド鳥にパンをあげながら、果実がなっている木の前に来て眺めていた。昨夜サビオがお茶を淹れる際に踏み台をアイテムボックスに仕舞ってしまったのでキッチンが使えなかったからである。
「今まで実がなってるのは判ってたけど、何故か確認しなかったな、っと、駄目か、届かない。」
果実を確かめようと果実に手を伸ばしたが、手がとどかず諦めた。
そして小屋に戻りリビングに行くと、サビオがお茶を飲んでいた。
「おお、タケル殿、早いの、散歩でもしてたのかの。お茶を淹れたのでタケル殿もどうかの。」
そう言ってサビオはお茶の入ったカップを差し出した、尊流はそう言われソファーに腰掛け、お茶を飲みながら話はじめた。
「昨日サビオさんが踏み台をアイテムボックスに仕舞ったまま寝ちゃったからキッチンが使えなくて朝食が作れないから、仕方なく庭で時間を潰してたんですよ。」
そうして少し嫌みを言うと、サビオが申し訳なさそうに笑った。
「ほほほ、スマンかったの、タケル殿。お詫びに今日はわしが持ってる食事をご馳走にするからの。」
そう言ってサビオはアイテムボックスから何か料理を取り出し出した。
「コレはポルデ豆を煮込んだ物で、結構保存が効くし、栄養満点で旅にうってつけの料理なんじゃ。タケル殿の料理には負けるが、コレもなかなかじゃぞい。」
そう言ってサビオはキッチンから皿を持ってきて、ポルデ豆の料理を皿に取り分けた。
「そうなんですね、地球にも豆料理は色々な国に有りますからね。どんな味なんだろ楽しみだな。」
そう言って尊流はポルデ豆をスプーンで掬い、口に入れた。
「ん、結構美味しいですね。」
「ほほ、そうじゃろ、そうじゃろ。コレもなかなかイケるじゃろ。」
そう尊流が言うとサビオは、機嫌を良くし、自分もポルデ豆を食べ始めた。
「んん~、でも、ちょっと待ってくださいね。」
そう言って尊流は食材ボックスから胡椒を取り出して戻ってきた。
「コレをかけてみましょう。」
尊流は胡椒を少量ポルデ豆にかけ、一口食べた。
「うん。より旨くなった。サビオさんもどうぞ。」
そう言って尊流はサビオに胡椒を渡すと、パクパクとポルデ豆を食べ始めた。
「ほほ、胡椒とな、それはまた珍しい。どれどれ、おほっ本当じゃ、コレなら旅の途中毎日食べても飽きなそうじゃな。」
サビオも胡椒をかけたポルデ豆を食べると、より旨くなった事に喜び、一気に平らげた。
「胡椒は珍しいんですか?」
「いや、胡椒自体は珍しい物では無いんだがの、料理に使うという発想がこの世界には余り無いのじゃよ。」
そう言ってサビオは胡椒の入った容器をしげしげと見つめていた。
「そうなんですね、地球では大昔は胡椒は貴重で、同じ重さの金と取引されていたそうですよ。」
アズールと比べて、地球では昔胡椒は貴重だったと尊流がサビオに伝えると、胡椒の容器を置いて、サビオがまた話はじめた。
「ほほっ、金と同じ重さとな。こちらではこの容器位の量で銀貨一枚が良いところじゃろうの。しかし胡椒が料理をあれだけ美味しくすると言う事を知っておるのはベルドール大陸中でもそうはおらんだろうの。」
銀貨一枚と聞いて尊流は少し残念な気持ちであった。
「そっか、ラノベなんかだと胡椒は貴重品っていうのが定番なんだけどな。ここはテンプレじゃないのか。」
「ん?テンプレとは何かの?」
「あ、いえ、テンプレじゃなくて、天ぷらって言ったんですよ、そう天ぷら。」
尊流は何故だか慌てて誤魔化した。
「ほほ。そうであったか、それで天ぷらとは何なのかの?」
尊流は何で誤魔化したのか自分でも判らなかったが、お陰でお昼のメニューを思い付いた。
「ああ、俺の住んでいた国の料理なんですよ、お昼に作りますよ。」
尊流がお昼に天ぷらを作ると言うと、サビオが顔を綻ばせた。
「ほほほ。また新しい料理を食べられるんじゃな、楽しみだの。」
そう言いながらサビオは長い髭を触っていた。
「ええ、楽しみにしていて下さい。あ、それよりも、先程この胡椒が銀貨一枚と言ってましたが、こちらの通貨ってどうなってるんですか?小銀貨がどれくらいの価値が有るのか判らないんですよね。」
尊流は先程の会話で出ていた銀貨の話を思いだし、胡椒を手に取りサビオに尋ねた。
「ほほ、タケル殿はこちらの通貨の事を知らなんだか。」
そう言うと尊流は胡椒を置き話はじめた。
「ええ、女神様から貰った生活基礎知識と言う本が有るのですが、その本にはこの小屋の事や、大陸の成り立ちとか、国々の事は書いて有ったのですが、お金の事は書いてなかったんですよね。」
「ほっほっほっ、女神様はお金を使う事なんぞ無いからの、失念していたのかも知れんの。ほっほっほっ」
尊流が本の事を言うと、サビオは髭を触りながら高らかに笑っていた。
「ではタケル殿、代わりにワシが説明いたそうかの。」
そう言うとサビオはアイテムボックスから皮袋を取りだして、ローテーブルの上に置き、中から硬貨を取りだし並べ始めた。
「タケル殿、コレが先程言ってた銀貨だの。」
そう言って硬貨を尊流に見せたあと、ローテーブルに並んでいる硬貨の並びに加えた。そして全ての種類の硬貨を並べ終わり、説明をし始めた。
その内容は次の通りだった。
貨幣の単位はベルク、大体日本のお金と同じような感じで価値が上がっていく。
1ベルク=1円
小銅貨 (1ベルク)
銅貨 (5ベルク、小銅貨5枚で銅貨)
純銅貨 (10ベルク、銅貨2枚で純銅貨1枚)
小銀貨 (100ベルク、純銅貨10枚で小銀貨1枚)
銀貨 (500ベルク小銀貨5枚で銀貨1枚)
純銀貨 (1000ベルク、銀貨2枚で純銀貨1枚)
小金貨 (1万ベルク、純銀貨10枚で小金貨1枚)
金貨 (10万ベルク、小金貨10枚で金貨1枚)
純金貨 (100万ベルク、金貨10枚で純金貨1枚)
白金貨 (1000万ベルク、純金貨10枚で白金貨1枚)
大白金貨 (1億ベルク、白金貨10枚で大白金貨1枚)
「とまあ、こんな感じだの。商店なんかでは端数を切り捨てて売る事が殆どじゃからの、実際には小銅貨は殆ど使わんかの、それと純銅貨や純銀貨、そして純金貨はそれぞれ大白金貨に習って大銅貨、大銀貨、大金貨なんて言わたりしてるの。あとは白金貨や大白金貨は市場では殆ど使われる事は無いかの、商人や商会同士の取引や国同士の取引なんかでも使われているの。」
そうしてサビオは貨幣の種類を説明し終わると、ベルドール大陸の大体の物価を説明し始めた。
「この大陸の庶民の月収は大体小金貨10枚くらいかの。だから庶民からしたら胡椒の銀貨1枚は少し高級品って事になるの。一般的な宿屋なんかは3000ベルク~5000ベルクかの。宿屋や飲食店なんかは300~500ベルクで、胡椒と同じ位かの。あとは地域によって違いはあるが、大体こんな感じかの。」
サビオが説明を終えると、尊流は頷き納得した。
「成る程、判りました。ところでサビオさん大白金貨や白金貨が高額だと言ってまましたが、もしかしてそれがそうですか?」
そう言って尊流は大白金貨を指差した。するとサビオがそれをつまみ上げ、裏と表を尊流が見えるように見せると、笑いながら話はじめた。
「ほっほっほっ、そうだの、コレが大白金貨で1億ベルクだの。」
それを聞いた尊流は声を上げて驚いた。
「えええ!やっぱりそれがそうなんですか!1億って凄い金額ですよね、それに一般的には使われて無いって言ってたじゃないですか、それをサビオさんは持ってるんですか!?」
尊流の問いに対し、サビオは笑いながら話はじめた。
「ほっほっほっ、驚いたかの、確かに普通は使われんが、高ランクの冒険者なんかが討伐した高ランクの魔物なんかを取引すると、コレくらい行くことも有るの。ワシも高ランクの冒険者だったからの、ドラゴン等を討伐してたから、コレくらいは持っていて当たり前だの。」
と、更に驚きの発言がとびだした。
「え!ドラゴンですか、ドラゴンがこの世界には居るんですか?それにサビオさんはドラゴンを倒した事が有るんですか?」
サビオの発言を聞き、尊流が驚いて声をあげた。
「ほっほっほっ、タケル殿の居た世界にはドラゴンは居ないんじゃったの、そう言えば魔物すら居ないと言っていたの、なら驚くのは無理も無いかの、ドラゴンは確かにおるが、そうそう現れんて、ドラゴンは強大な力を持っているがの、個体数が少ないんじゃ。」
ドラゴンの話をサビオに聞いた尊流は、いつか自分もドラゴンを見ることが出来るかも知れないと、期待に胸を踊らせ、ワクワクしていた。
「いつか自分もドラゴンを見てみたいですね。」
尊流がそう言うと、サビオが笑いながら話はじめた。
「ほっほっほっ、タケル殿はドラコンが見たいのかの、良いぞ、見せてあげるでの。
」
「はい、サビオさん、宜しくお願いします。いつか連れて行って下さい。」
そう尊流が言うと、またサビオが笑いながら言った。
「ほっほっほっ、タケル殿、いつかなんて言わず、今すぐに見せてやるぞい。」
「ええええーーーーーーーー!」
尊流の絶叫が小屋の外まで響いていた。
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