宇宙人二世 マリア

西山鷹志

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宇宙人はドリューンと名乗った

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 佐希子は流石に後ずさりした。安心しろと言われても人間じゃない事が改めて思い知らされた。どうやらドリューンは薬の分析をしているようだ。
 「驚かしてすまない。このカプセルは私を助けてくれそうだ。貰っていいかな」
 「いいわよ……そんな物で治るの?」
 「分析の結果、有効のようだ。人間そっくりに改造した肉体だからね」
 「改造? じゃあ元の形はどんな風なの?」
 「形はない。我々生物は目に見えないような微粒子で出来ている。その微粒子の集合体が集って脳が出来、身体が出来上がって行くが体力がない。だが風邪という細菌は我々には脅威だ」
 「じゃあ貴方は微粒子の塊なの?」
 「ああそうだ。だが私は地球に取り残された微粒子の塊、地球に住む以上は微粒子を符合し続けるしかないのだ。我々は学習する能力がある。だから風邪に対して免疫が出来ればもう大丈夫だ」
  
  佐希子は言っている事を理解しようとするが、微粒子の塊がこのドリューンだとは理解を超えていた。しかし何処から見ても人間そのものだ。眼はやや青く髪はグレーのような妙な色だった。ただ人前で眼から光を放ったら誰もが驚き人とは思わないだろう。
 「でも地球で生きて行く為には沢山の菌があるのよ。それに一人では生きて行けないわよ」
 「君だけが頼りだ。だから助けて欲しい。その代わり君の為なら何でもする。そして人間になりきる事を誓うよ」 
  助けて欲しいというから佐希子は助けたが相手は宇宙人、心配は大いにある。佐希子は人間ならともかく宇宙人を助ける意志があるかないに関わらず、既に脳はコントロールされていて断る事も出来なかった。ただコントロールされたと言っても、ある程度は佐希子の心は残っている。佐希子はドリューンに言った。
 「ねぇ私の助けが必要なら私をコントロールするのは止めて。そして人間として生きて行くなら完璧とまでとは言わないが、人間になりきって生活するのよ。それと私の名は東野佐希子。では貴方をこれからドリューンと呼ぶわね」
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