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第2章 現実世界
20話 力の正体
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「クッソ。逃がすな、追え」
黒服の集団の一人が指示をだす。すると黒服の人たちはその人の指示に従い動き出す。彼がリーダーなのだろう。
「必要ありません」
だが制止の声がかかる。
「古木さん?」
リーダーを含め黒服の集団は全員不安感を抱く。
「彼らの居場所などすぐに割り出せます。今はまだ泳がしておきましょう」
「ですが彼らの力は・・・」
「安心して下さい。まだ時間はあります。」
「はぁ。分かりました」
黒服の集団は渋々命令に従う。
まさかこれ程まで早く覚醒するとは。あの人がそれほど気に入っているのか、それとも唯焦っているだけなのか。
古木はそんな事を考えながらリュウ達が逃げた方角を眺めていた。
◆ ◆ ◆
それから三日後。
「ねぇ竜也、もう殆ど食材が空なんだけど」
唐突に茜が冷蔵庫の中を見回しながら質問を投げかけてくる。
「そうなんだよな」
三日間引きこもっていたせいで食料が底をつきそうなのだ。しかも俺一人を想定して買っておいたものなので茜と二人となると食料が減るスピードも当然二倍なのだ。
「デリバリーは?」
「あ!」
うっかりしていた。いつもは自炊をしているのでデリバリーの存在をすっかり忘れていた。
「じゃあ今日の昼ご飯は何か頼むか」
「そうね」
待ってましたと言わんばかりに茜が嬉しそうに頷く。
「と、それよりもこれからどうするの?」
笑顔から一変真面目な顔に変わり聞いてくる。驚く程の切り替えの速さなんだが……。
「これから?」
「いつまでも隠れている訳にはいかないでしょ」
現在、俺と茜は俺の家に隠れているが今のところは何も起きていない。だが奴らが捜索を諦めたとも思えない。
「と言ってもなぁ」
正直中途半端に首を突っ込んでしまった為まだ良くわかっていない部分も多いのだ。
「取り敢えず整理してみようか」
「そうね。まずは私達を追っている組織『ガーディアン』についてかな」
「ああ」
「そもそも『ガーディアン』とは裏社会での組織名。表向きは『宮森株式会社』と呼ばれているわ」
「『クリエイトオンライン』を制作している会社か」
「そう。そしてゲーム内の力をそのまま現実でも使えるようにする研究をしているの」
それを示すように茜は手から炎を出現させて見せた。
「それで俺の手に入れた力もその研究の成果という訳か」
「しかも私の時と違って薬も使わずに覚醒したし」
「そうらしいな。だからその珍しさ故に俺を捕まえようとしたと」
「そのせいで私も裏切り者扱いされたのだけど」
「いや、でも茜だって俺を逃がそうとしてくれたじゃん」
「まぁ。とにかく、ゲームは奴らの管理下にあるからログインは出来ない」
「そうだな。ゲームのアカウントから住所を特定される可能性もあるしな。」
黒服の集団の一人が指示をだす。すると黒服の人たちはその人の指示に従い動き出す。彼がリーダーなのだろう。
「必要ありません」
だが制止の声がかかる。
「古木さん?」
リーダーを含め黒服の集団は全員不安感を抱く。
「彼らの居場所などすぐに割り出せます。今はまだ泳がしておきましょう」
「ですが彼らの力は・・・」
「安心して下さい。まだ時間はあります。」
「はぁ。分かりました」
黒服の集団は渋々命令に従う。
まさかこれ程まで早く覚醒するとは。あの人がそれほど気に入っているのか、それとも唯焦っているだけなのか。
古木はそんな事を考えながらリュウ達が逃げた方角を眺めていた。
◆ ◆ ◆
それから三日後。
「ねぇ竜也、もう殆ど食材が空なんだけど」
唐突に茜が冷蔵庫の中を見回しながら質問を投げかけてくる。
「そうなんだよな」
三日間引きこもっていたせいで食料が底をつきそうなのだ。しかも俺一人を想定して買っておいたものなので茜と二人となると食料が減るスピードも当然二倍なのだ。
「デリバリーは?」
「あ!」
うっかりしていた。いつもは自炊をしているのでデリバリーの存在をすっかり忘れていた。
「じゃあ今日の昼ご飯は何か頼むか」
「そうね」
待ってましたと言わんばかりに茜が嬉しそうに頷く。
「と、それよりもこれからどうするの?」
笑顔から一変真面目な顔に変わり聞いてくる。驚く程の切り替えの速さなんだが……。
「これから?」
「いつまでも隠れている訳にはいかないでしょ」
現在、俺と茜は俺の家に隠れているが今のところは何も起きていない。だが奴らが捜索を諦めたとも思えない。
「と言ってもなぁ」
正直中途半端に首を突っ込んでしまった為まだ良くわかっていない部分も多いのだ。
「取り敢えず整理してみようか」
「そうね。まずは私達を追っている組織『ガーディアン』についてかな」
「ああ」
「そもそも『ガーディアン』とは裏社会での組織名。表向きは『宮森株式会社』と呼ばれているわ」
「『クリエイトオンライン』を制作している会社か」
「そう。そしてゲーム内の力をそのまま現実でも使えるようにする研究をしているの」
それを示すように茜は手から炎を出現させて見せた。
「それで俺の手に入れた力もその研究の成果という訳か」
「しかも私の時と違って薬も使わずに覚醒したし」
「そうらしいな。だからその珍しさ故に俺を捕まえようとしたと」
「そのせいで私も裏切り者扱いされたのだけど」
「いや、でも茜だって俺を逃がそうとしてくれたじゃん」
「まぁ。とにかく、ゲームは奴らの管理下にあるからログインは出来ない」
「そうだな。ゲームのアカウントから住所を特定される可能性もあるしな。」
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