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第3章 偽りの平和
34話 鈴華
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夏休み、私はリュウ君が夢中になっていると言うゲームを始めた。一緒に戦ったりして楽しかった。
だけど大きなイベントがあった後、ゲーム機が壊れたとかで一緒に遊べなくなった。それならと他に遊べるゲームや外に出掛ける事も提案したけど断られた。
2学期になるとゲーム機が直ってまた一緒に遊べる様になった。でも今度はジムに通い始めたとかで一緒に遊ぶのも週に何時間とかになった。
最近はリュウ君と一緒にいる時間が少ない。
約1年半程前の2044年4月12日、その日は人類発の宇宙船が旅立った日。そしてリュウ君の姉、瑠花さんもその宇宙船の乗組員だった。人類初の宇宙船だから安全の保証も無いし、いつ帰ってこれるかも分からない。瑠花さんはそんな宇宙の大冒険へと旅立って行った。
それに両親は仕事の都合で海外にいる。
もしかしたらリュウ君は独りの寂しさを紛らす為にゲームだったりジムに行っているのかも。でもそれなら私といるのはダメなのかな。
それにリュウ君がゲームしかしないから私も『クリエイトオンライン』を始めたのに。おかげでかなり詳しくなってSランクにまでなったし。この前なんか何万人といるユーザーの中で様々な条件をクリアした1人しか挑めない『試練の塔』に挑戦出来たし。まぁ1階しか踏破出来なかったけど。
「それにしても遅いなぁ」
時計を見ると既に9時を回っていた。いくら高校生とはいえ門限がある。そうでなくても最近は不審者がどうとか言われているので早く帰ってきて欲しい。
「ただいま」
リュウ君の声が聞こえたと同時に玄関まで駆け付ける。
「おかえり」
「ん?幻覚か?」
「な訳あるか!何時だと思ってるの!」
幻覚って!心配してたのに。
「あー、まぁ色々あって。って言うか何でいるんだ。ここ俺ん家なんだけど」
「え!今日はお父さんもお母さんも仕事が忙しくて帰ってこれないし、それに明日は土曜日だからお泊まり会しようって言ってたじゃん。リュウ君ものり気だったし」
「あれ?そうだっけ?」
「そうだよ」
普通若い男女が一つ屋根の下でお泊まりするなんて言ったら色々勘繰ってしまう物だけど、リュウ君はあんまりそういうのに興味が無い。もしかしたら有るのかもしれないけど家族同然の私には興味を示していないと思う。本当はもっと興味を持って欲しいんだけど……。
「あっ、悪い。明日は予定があるんだ」
「予定って!私とのお泊まり会は予定じゃないの!」
「ごめん」
「もぉ」
久しぶりのお泊まり会だったのに。久しぶりに1日一緒に居れると思ったのに!
「予定って。どこ行くの?」
「えっと。ジム、そうジムに行くんだ」
「ふーん」
なんか歯切れが悪い。怪しい。
「予定は変えられないの?」
「ぁあ。特別講師が来るらしくてな。明日じゃないと駄目なんだ」
「はぁ。だったら来週はちゃんとお泊まり会するんだよ」
「あぁ、わかった。来週だな」
「だったらほら残り少ない今日を楽しもう。先ずは、リュウ君は夜ご飯食べた?」
「いや、まだ」
「なら一緒に食べよう」
「あぁ」
だけど大きなイベントがあった後、ゲーム機が壊れたとかで一緒に遊べなくなった。それならと他に遊べるゲームや外に出掛ける事も提案したけど断られた。
2学期になるとゲーム機が直ってまた一緒に遊べる様になった。でも今度はジムに通い始めたとかで一緒に遊ぶのも週に何時間とかになった。
最近はリュウ君と一緒にいる時間が少ない。
約1年半程前の2044年4月12日、その日は人類発の宇宙船が旅立った日。そしてリュウ君の姉、瑠花さんもその宇宙船の乗組員だった。人類初の宇宙船だから安全の保証も無いし、いつ帰ってこれるかも分からない。瑠花さんはそんな宇宙の大冒険へと旅立って行った。
それに両親は仕事の都合で海外にいる。
もしかしたらリュウ君は独りの寂しさを紛らす為にゲームだったりジムに行っているのかも。でもそれなら私といるのはダメなのかな。
それにリュウ君がゲームしかしないから私も『クリエイトオンライン』を始めたのに。おかげでかなり詳しくなってSランクにまでなったし。この前なんか何万人といるユーザーの中で様々な条件をクリアした1人しか挑めない『試練の塔』に挑戦出来たし。まぁ1階しか踏破出来なかったけど。
「それにしても遅いなぁ」
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「ただいま」
リュウ君の声が聞こえたと同時に玄関まで駆け付ける。
「おかえり」
「ん?幻覚か?」
「な訳あるか!何時だと思ってるの!」
幻覚って!心配してたのに。
「あー、まぁ色々あって。って言うか何でいるんだ。ここ俺ん家なんだけど」
「え!今日はお父さんもお母さんも仕事が忙しくて帰ってこれないし、それに明日は土曜日だからお泊まり会しようって言ってたじゃん。リュウ君ものり気だったし」
「あれ?そうだっけ?」
「そうだよ」
普通若い男女が一つ屋根の下でお泊まりするなんて言ったら色々勘繰ってしまう物だけど、リュウ君はあんまりそういうのに興味が無い。もしかしたら有るのかもしれないけど家族同然の私には興味を示していないと思う。本当はもっと興味を持って欲しいんだけど……。
「あっ、悪い。明日は予定があるんだ」
「予定って!私とのお泊まり会は予定じゃないの!」
「ごめん」
「もぉ」
久しぶりのお泊まり会だったのに。久しぶりに1日一緒に居れると思ったのに!
「予定って。どこ行くの?」
「えっと。ジム、そうジムに行くんだ」
「ふーん」
なんか歯切れが悪い。怪しい。
「予定は変えられないの?」
「ぁあ。特別講師が来るらしくてな。明日じゃないと駄目なんだ」
「はぁ。だったら来週はちゃんとお泊まり会するんだよ」
「あぁ、わかった。来週だな」
「だったらほら残り少ない今日を楽しもう。先ずは、リュウ君は夜ご飯食べた?」
「いや、まだ」
「なら一緒に食べよう」
「あぁ」
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