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ウララ

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第4章 世界戦争

42話 力を持つ資格

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ここは最低限の照明しかない映画館の様な暗さの部屋だ。広さは学校の教室1つ分と、まぁまぁの広さがある。その部屋に俺、コハク、茜、そして金髪の少女、ソフィアがいる。

「お。どうやら集まったようですね」

謎の老人、古木も追加だ。

「それでは2045年9月14日、『第1回 EXランク会議』を始めましょう」

部屋に入って来るなりそう宣言する古木。EXランクは総勢10人。殆どの人は顔すら知らなかったのだが、こうして見ると壮観だ。
ここにいる4人以外はホログラムで参加しているが、暗い部屋で円を描くように立ち殆どの人はホログラム。まるでドラマなんかでよくある悪の組織の会議のようだ。

「会議するのは良いけど、やる気の無い連中ばっかり集めても意味無いじゃない」

古木の進行を遮りソフィアが文句を飛ばす。

「まぁまぁ、落ち着きなよ、ソフィアちゃん。いつものクールさはどうしたんだい?」

「……」

無視だ。チャラ男ぽい男の心配を無視した。まぁ、キザッたらしいし俺も嫌だけど。

「リュウ、コハク。貴方達は力を持つのに相応しく無い!」

「ぅ!!」

「ぇ!!」

そう言われても言い返す言葉が見つからなかった。昨日の戦いで九尾の炎が直撃した9ヵ所は何もかもが燃えて焼け野原になっていた。死者や行方不明者も多く、こんな事が起きたのは約20年ぶりらしい。俺はその現場を見るまでどうにかなると思っていた。ゲームだとかドラマとか見たいに。それに俺は強いと思っていた。それは合っている。何しろEXランクだ。だけどでは無い。それに強いだけじゃ。俺にはまだ覚悟やる気が足りなかったのだ。

「だけど、もう目を逸らさない。覚悟やる気はできた」

ソフィアの目を見て真剣に伝える。ソフィアの方も鋭い目力で睨む。

「そう。なら口先だけじゃ無い事を祈るわ」

互いに睨む事数秒、ソフィアは俺から目を放し、そう言ってくれた。

「で?貴方はどうなの?」

今度はコハクに鋭い目力で睨む。

「わ、私だって。やる気ならあるわ!」

「はぁ。足手まといにはならないでね」  

「え!なんかリュウと態度違うくない!」

「そんなことは無い」

コハクもなんとか認められた、のか?

「さて。もう宜しいですかな?ソフィアさん」

「えぇ」

ソフィアの了承を得てから一度全員を見て、反論が無い事を確認すると、入ってきた時と同じ言葉で切り出す。

「それでは2045年9月14日、『第1回 EXランク会議』を始めましょう」

こうしてモンスターに対抗できる現最強のメンバーによる会議が始まった。

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