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第2章
第62話
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「じゃ、次はオレだな! トロイメンカッツェの特攻隊長! KGラーゼンレーヴェの専属パイロットの、ケビン=ブロッサムだ!」
ケビンさんが、そう言って、右手を掲《かか》げながら、
「オマエも右手上げて! 親愛の挨拶のハイタッチだ!」
と言って来たので、右手を上げると、
「よろしくな、兄弟!」
と、オイラの右手に、パシンとイイ音を立てて、ハイタッチをしてくる。
「ええ、よろしくです、ケビンさん。」
うん、何か、こういうの、良いね。
「何か、ケビンさんのKG。戦闘中に、アリーエルスラスターとかいうの使ってる時、すっごい機動性っしたけど、アレ、なんなんスか?」
と、さっきの戦闘中から疑問だった事を聞いて見る。
「ああ。アリーエルスラスターは、オレの相棒のラーゼンレーヴェの全身に隈《くま》なく搭載されている特殊兵装で、通常のスラスターに更《さら》に追加で、アリーエル粒子の同極同士で反発し合う強力な力を使って、全身の機動力に超変換するっつう、すげぇ兵装だ!」
「あ。なるなる。アリーエル粒子を使ったスラスターな上に、足部にだけとかじゃなく、全身に隈《くま》なく装備されてたんすね。」
うんうん、と頷くオイラに更《さら》に答える様に。
「ああ。でな、普段は、アリーエルスラスターを切ってるが、いざという時に、アリーエルスラスターを起動させると、ラーゼンレーヴェは、そこから凄まじい瞬発力と移動力になってよぉ、こう、どれだけ大量の相手からの集中攻撃にさらされても、いくらでも全然余裕で回避し切れるし、ちょっとばかし離れた場所程度なら、余裕で直ぐに辿り着ける程の足の速さにもなるんだ! まあ、アリーエルスラスターを起動してなくても、うちの相棒は、全然早ぇぇけどな!」
ニヒヒと、ケビンさんが上機嫌で良い笑顔を見せる。
それに対してオイラも、
「ですよね! さっきは、距離の離れてたオイラたちに直ぐに追い付いてくれましたし、アリーエルスラスターを起動してたからみたいっスけど、相手からの攻撃も、簡単にバシバシ避けてたっスもんね!」
さっきのケビンさんの活躍を思い出して、嬉しくなって来る。
「おうよ! だがなぁ、アリーエルスラスターのすげぇのは移動や回避だけじゃねぇ! その超スピードを生かして、躱《かわ》せない攻撃を相手に当てまくって、1部隊程度なら、簡単に、それでいて徹底的に沈黙させるくらいすげぇ殲滅力すら発揮してくれんだ!」
相当、説明が楽しい様で、熱の籠《こも》った風にバシバシとオイラの肩を叩いて来るケビンさん。
「ただなぁ……。大量にENを消費するから、長い事は使えねぇのがネックなんだよなぁ……。」
と、ちょっと言《げん》のテンポを落として、ケビンさんが鼻を指で擦《さす》る。
「まあ、色々言ったが、ラーゼンレーヴェの本体ENを大量に消費する変わりに、超高機動化させる事ができる兵装って覚えりゃ良い。燃費は悪ぃが、防御にも攻撃にも奇襲にも使える万能兵装だ! これ以上の詳しい原理は聞くな。マカロニ辺りに聞くと詳しく教えてくれるだろうが、頭が痛くなるだけだろうから止めた方が良いぜ?」
と、分かりやすく纏《まと》めてくれた上、軽く朗《ほが》らかに忠告してくれるケビンさん。
「なるほど、なるほど。まあ、頼りになるのが分っただけで、原理とかは分らなくてOKっスよ。」
ケビンさんが、そう言って、右手を掲《かか》げながら、
「オマエも右手上げて! 親愛の挨拶のハイタッチだ!」
と言って来たので、右手を上げると、
「よろしくな、兄弟!」
と、オイラの右手に、パシンとイイ音を立てて、ハイタッチをしてくる。
「ええ、よろしくです、ケビンさん。」
うん、何か、こういうの、良いね。
「何か、ケビンさんのKG。戦闘中に、アリーエルスラスターとかいうの使ってる時、すっごい機動性っしたけど、アレ、なんなんスか?」
と、さっきの戦闘中から疑問だった事を聞いて見る。
「ああ。アリーエルスラスターは、オレの相棒のラーゼンレーヴェの全身に隈《くま》なく搭載されている特殊兵装で、通常のスラスターに更《さら》に追加で、アリーエル粒子の同極同士で反発し合う強力な力を使って、全身の機動力に超変換するっつう、すげぇ兵装だ!」
「あ。なるなる。アリーエル粒子を使ったスラスターな上に、足部にだけとかじゃなく、全身に隈《くま》なく装備されてたんすね。」
うんうん、と頷くオイラに更《さら》に答える様に。
「ああ。でな、普段は、アリーエルスラスターを切ってるが、いざという時に、アリーエルスラスターを起動させると、ラーゼンレーヴェは、そこから凄まじい瞬発力と移動力になってよぉ、こう、どれだけ大量の相手からの集中攻撃にさらされても、いくらでも全然余裕で回避し切れるし、ちょっとばかし離れた場所程度なら、余裕で直ぐに辿り着ける程の足の速さにもなるんだ! まあ、アリーエルスラスターを起動してなくても、うちの相棒は、全然早ぇぇけどな!」
ニヒヒと、ケビンさんが上機嫌で良い笑顔を見せる。
それに対してオイラも、
「ですよね! さっきは、距離の離れてたオイラたちに直ぐに追い付いてくれましたし、アリーエルスラスターを起動してたからみたいっスけど、相手からの攻撃も、簡単にバシバシ避けてたっスもんね!」
さっきのケビンさんの活躍を思い出して、嬉しくなって来る。
「おうよ! だがなぁ、アリーエルスラスターのすげぇのは移動や回避だけじゃねぇ! その超スピードを生かして、躱《かわ》せない攻撃を相手に当てまくって、1部隊程度なら、簡単に、それでいて徹底的に沈黙させるくらいすげぇ殲滅力すら発揮してくれんだ!」
相当、説明が楽しい様で、熱の籠《こも》った風にバシバシとオイラの肩を叩いて来るケビンさん。
「ただなぁ……。大量にENを消費するから、長い事は使えねぇのがネックなんだよなぁ……。」
と、ちょっと言《げん》のテンポを落として、ケビンさんが鼻を指で擦《さす》る。
「まあ、色々言ったが、ラーゼンレーヴェの本体ENを大量に消費する変わりに、超高機動化させる事ができる兵装って覚えりゃ良い。燃費は悪ぃが、防御にも攻撃にも奇襲にも使える万能兵装だ! これ以上の詳しい原理は聞くな。マカロニ辺りに聞くと詳しく教えてくれるだろうが、頭が痛くなるだけだろうから止めた方が良いぜ?」
と、分かりやすく纏《まと》めてくれた上、軽く朗《ほが》らかに忠告してくれるケビンさん。
「なるほど、なるほど。まあ、頼りになるのが分っただけで、原理とかは分らなくてOKっスよ。」
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