仮想現実の歩き方

白雪富夕

文字の大きさ
36 / 47
第1章第5話 仮想現実でドッペルゲンガーに会ったら死ぬの?

*5*

しおりを挟む
私達はランタさんの家を出て、港を目指す。
穏やかな潮風が吹く夕焼けの中、既に大きな船が停泊していた。

詩乃
「うっわー!大きい!私、こんな大きな船乗った事無い!!」

私は胸の前で両手を握り、小さく跳ねる。

春一
「さっきから思ってたんだけど、あんまキャピキャピはしゃぐなよ。
今のお前はJKじゃねぇだろ、おっさん……!」

ランタさんに借りたスーツをピッシリ着ている呆れ顔の春一。
見た目は完全にランタさんだけど、中身はさすがに変われないか……。

詩乃
「いやぁ実に素晴らしい船であるなぁ、ふむふむ」

口髭を摘んでそう言うと、春一は小さく溜息をついた。
まだおじさん初心者なんだから許してくれよ~。
でも大勢の人が乗ってるであろう船だ、どこで誰が見てるか分からないし気を付けなきゃ。

ルイス
「でも確かにこれはテンション上がるわよねっ!」

クロード
「そうだな、非常に楽しみだ」

冷静なクロードもいつになく浮き足立っているように見える。

春一
「オメェらはあくまで俺の友人って事になってんだからな!
勝手な行動すんなよ?
俺を差し置いて楽しむ事は断じて許さねぇ!」

なんて自分勝手な!
でも誰かにバレたら困るのはランタさんだ。

詩乃
「分かった分かった!あんまりはしゃがないように気を付けるよ」

それで良し、と腕を組む春一。

クロード
「あそこから船内に入れるようだな、行くか」

歩き出すクロードの前を春一が塞ぐ。

春一
「俺が数秒前に言った事、もう忘れたのか!?俺の友人な訳!
でしゃばんな!仕切んな!俺の3歩後ろを歩け!
黙って俺について来いっ!」

関白宣言的な事を吠えると、春一はクロードが行こうとした方へズカズカと歩いて行く。
めっちゃイライラしてるなー、あれだけの情報を短い時間に叩き込んだんだもん、そりゃイライラもするよね。
私も一夜漬けの時、殺気立ってるって言われるもんなぁ。
私達は春一扮するランタさんについて行った。
無事に受付を済ませ、中に入る。
『ランタの友人』と言ったら、疑われもせずすんなり入れた。
そして私はあんぐりと口を開き、上を見上げる。
これ、船の中なんだよね?
あまりにも豪華過ぎて、まさに開いた口が塞がらない状態。

ルイス
「……予想を遥かに超えてきたわね……!」

クロード
「なんて煌びやかなんだ……!
こんなにも豪華絢爛な船は見た事が無い」

2人も私と同じように、辺りを見渡す。
3階まで吹き抜けになっていて、天井からは豪華なシャンデリアがぶら下がっている。
赤く大きな螺旋階段が光に反射して輝いていた。
キョロキョロと忙しない私達に、春一が声を掛ける。

春一
「ここで立ち止まっては邪魔になってしまいますよ?
デッキの方に行きましょうか」

詩乃
「え、誰?」

春一の豹変ぶりについ心の声が漏れてしまった。
すかさず春一が私を鬼の形相で睨む。
あっ、と私は小さく声を出すと、小刻みに首を縦に振る。
もう始まってるのね……!

春一
「さあ、行きましょう!」

先に進む春一。
慣れないなぁ、なんか吹き出しそうになっちゃうんだよな。
でもヘマしたら殺されそうだから、大人しくついて行く。
その時、ランタさん!と誰かに呼ばれ、春一は振り返る。

???
「ご無沙汰しております、ランタさん!」


ランタさんの知り合い、スーツの中年男性キター!
まるでRPGの敵キャラが来たみたい。
あれ?えっと、名前何だっけ?
えーっと、えーっと?
ヤバい、1文字も出てこない!
ていうかこんな知り合い居たっけ?

春一
「ああ!ご無沙汰しております!お元気そうですね!」

春一は慌てる事も無く当然のように笑顔で話す。
おや?春一氏はお分かりで?

???
「こういう場は苦手だと仰っていたので、いらっしゃらないかと……」

春一
「苦手なりに楽しむつもりですよ」

???
「ははは!ランタさんらしいですね!」

いや、当の本人は影武者使って逃げたんですがね。
男性はそれではまた、と言って立ち去った。

詩乃
「すごいじゃん、よく誰だか分かったね!」

春一
「いや、全然誰だか思い出せなかった……誰だあのオヤジは、あんな奴居たか?」

なーんだ、ただ合わせてただけか!
最初の試練を切り抜けたところでアナウンスが入り、船は出港した。
最初は少し揺れを感じたけど、もう安定している。
さすが豪華客船!
私達はデッキに移動する。
広々としたデッキには大きなプールがあった。
早速優雅に泳いでいる人達が居る。
テーブルではお酒や軽食を食べている人も居た。
Theバカンス!って感じだ。

詩乃
「プールがあるなら水着持ってくれば良かったよ……」

春一
「小太り中年オヤジの水着シーンだなんて誰も望んでねぇよ」

詩乃
「全ての小太り中年オヤジは水着も着ちゃいけないんですか!?
いつか春一だってこうなるんだからね!」

春一
「なりませんー!俺の未来はダンディなイケオジですー!
っ痛!!」

突然手の甲を押さえる春一。

クロード
「落ち着け、あまり目立つな」

段々声が大きくなっていたようで、クロードに止められた。
クロードが春一の手の甲をつねったらしい。
危ない危ない、私らも優雅に上品に振る舞わないと!

春一
「……何で俺だけつねられたの?」

詩乃
「ランタ君、我々も1杯ビールで洒落込むとするかねぇ?」

春一
「さすがにビールじゃ洒落込めないっす。
せめてシャンパン開けましょう」

ルイス
「見た目はおじさんだからってお酒飲んじゃダメでしょ?」

ルイスさんにたしなめられ、私はごねる。

詩乃
「え~!?この見た目は絶対お酒似合うでしょ!
ファンタジー世界は子供でもお酒OK!的な事は無いの~?」

クロード
「無い、飲酒は20歳になってから」

詩乃
「きっちりしてんな~!あれよぉ!
ファンタジー世界特有の【トンデモ常識】あれよぉ!」

春一
「はーい残念でしたー!
ガキは大人しく子供ビールかぶどうジュースで洒落込んでろ」

私はブーッと不貞腐れた。
チェッ!せっかく大人の仲間入りが出来ると思ったのにさ!

???
「クロちゃん?」

突然誰かの名前を呼ぶ声がした。
振り返ると男の人がクロードを見つめ立っていた。

???
「あ!やっぱクロちゃんだよね?おひさ~!元気してた!?
つか何でこんなとこに居るの!?」


クロードの事をクロちゃんと呼ぶ大柄の男の人は、ブンブン手を振りながらクロードに駆け寄った。
金髪で襟足が長く、頭には黒いバンド。
健康的な褐色肌に黒い目。
何だろ、このチャラい人は。
こんな人とクロードが知り合いだなんて、あんまりピンと来ない。
クロードは大きく驚いていた。

クロード
「な、何故お前もここに!?」

???
「仕事だよ!ウェイターのカッコして警備してんの!
マジ良くね?このカッコマジでキマってね?」

黒の燕尾服に白い手袋、確かに周りに居るウェイター達に同化していた。
目の前でクルクル回りポーズをとるが、クロードに両肩を押えられ強制的に止められる。

クロード
「バカッ!変装しているなら大きい声で警備だなんて言うな……!」

???
「みんな浮かれ気分でオレらの話なんか誰も聞いてねぇーてば!」

そう言って豪快に笑った。
体も声も大きい人だ……。

???
「えーっと、あなたがランタさんだから、突然参加した知り合いってクロちゃんの事だったんだな!」

クロードの後ろに立っていた春一を見る。

春一
「え?全ての招待客を把握しているんですか?」

???
「まあね!オレはクロちゃんの同期、ダンテ・ベルナールっす!
よろしくっ!」

私達3人の手を順番に取り、無理矢理握手させられる。
悪い人では無さそうだけど……。

ルイス
「同期って事はこの方も聖騎士団なの?」

クロード
「ネオタウンを管轄している王族専属聖騎士団第五団長だ、一応……」

ダンテ
「一応って何だしー!
バリバリアタマ張らせてもらってますけどぉー!?」
つーか、こんな美人さんがむさ苦しいヤロー共に交じって大丈夫な訳?」

ダンテさんはルイスさんに近付くと腰に手を回す。

ダンテ
「何かあったらオレを頼ってくれても良いんだぜ?
って痛った!!」

ダンテさんが反射的にルイスさんから離れ、手の甲を押さえる。
静かに近付いたクロードがどうやらダンテさんの手の甲をつねったらしい。

クロード
「お前に頼るまでも無い、彼女は大丈夫だ」

ダンテ
「へーへー、そうですかぁー。こいつぁ失礼しやしたぁー」

特に悪びれた様子が無いダンテさん。
クロードからのお叱りは慣れっこなのかもしれない。
ルイスさんはクロードに女扱いしてもらった事が嬉しいのか、頬を赤らめて俯いている。

クロード
「……で、何故ウェイターなどに扮している?
何かあったのか?」

クロードは周りを警戒しながら、小声で話す。

ダンテ
「ここじゃあ話せねぇなぁ」

胸ポケットから鍵を取り出した。

ダンテ
「オレらの待機部屋だ、ちょっとここで待ってて」

そう言うと、クロードの胸ポケットにそっと入れた。

ダンテ
「あー!お客様!?さすがに酒飲み過ぎっすよ!
今水持ってきますんで!」

クロード越しに泥酔している客を見つけて、バタバタと駆け寄っていくダンテさん。
去った後、春一が小声で呟く。

春一
「……俺、ああいうタイプ苦手だわぁ」

詩乃
「え?キャラが被るから同属嫌悪?」

春一
「どこが被ってんだ?
ああいう誰とでも仲良くなれます!みたいな根っからの陽キャは苦手なんだよ……」

ああ、そういう事ね。
確かに春一って仲良くなる人間、選り好みしそうだもんね。
私達は鍵に付いている札に書かれた部屋番号を頼りに、部屋へ向かった。




扉を開けると大きなダイニングテーブルと、その周りをいくつかのイスが囲んでいる。
その奥にはダブルベッド。
一見すると普通のホテルのようだけど、レースカーテンが掛かった大きな窓の外には赤く染った海が見える。
イスに座ってしばらく待っているとドアがノックされ、クロードが開ける。
ダンテさんがやって来た。

ダンテ
「やー、お待たせお待たせ!結構忙しくってさ!
ウェイターも楽じゃねぇよ」

そう言ってベッドに寝っ転がった。

クロード
「何故警備などしているのだ?」

ダンテ
「えー!?労いの言葉無く、もう本題行っちゃうー!?」

ダンテさんはまあいっかと言うと、上体を起こして話し出す。

ダンテ
「【ファントムクリスタル】って知ってる?」

私達は首を傾げたが、クロードだけは頷いた。

クロード
「それを持つ物に巨万の富を与え、魔を払うという幻の水晶だな。
それがどうした?」

ダンテ
「パーティーの主催者、シェーマス・ロイドがそれを掘り当てたんだと。
で、今日お披露目会って訳」

詩乃
「幻の水晶掘り当てちゃうなんて、その人ホントラッキーだね!」

私が笑うと、ルイスさんは苦笑いする。

ルイス
「単純に運が良かったというよりか、掘り当てるまでに相当な大金注ぎ込んでそうだけどね」

クロード
「ファントムクリスタルの警備というだけで聖騎士団が駆り出されたのか。
……随分と用心深いのだな」

ダンテ
「相手がただのゴロツキならオレ達は動かねぇ。
警備会社にでも頼めって感じ」

ダンテさんは眉間に皺を寄せる。

ダンテ
「ただ、今回の相手はあの【怪盗Q】ときた。
そんならオレ達が動くしかねぇだろ?」

クロード
「あの怪盗Qから予告状が来たのか!?」

クロードと共にルイスさんも驚きの表情を見せる。

春一
「いやぁ、随分面白くなってきましたねぇ!
で、怪盗Qとは?」

さっきまでつまらなそうに聞いていたのに、急に前のめりになる春一。

クロード
「神出鬼没の怪盗だ。
予告状を出し、宝を盗む。
誰も本当の顔を見た事が無く、聖騎士団でも手こずっている指名手配犯だ。
なお、殺しは美学に反するらしく盗むのも金持ちからという事で、巷じゃ義賊だなんて持て囃されている」

春一
「……え、カッコよ……!」

少し目が輝く春一。

ダンテ
「全然カッコ良くねぇよ!聖騎士団の方がカッケーし!
予告状の封筒にトランプのクイーンを入れるから敬意を込めて【怪盗クイーン】だなんて呼ぶ連中も居るけど、あんなんQで充分だっつーの!
ぜってぇ捕まえてボッコボコにしてやる!」

さっきまであんなにチャラついていたのに、拳を握り締め闘志を燃やすダンテさん。
随分怪盗Qに悩まされているよう。

ルイス
「そのトランプから【ハートのクイーン】や【クイーンオブレッド】っていうあだ名も聞いた事あるわ」

誰も素顔を知らない怪盗Q。
女王だなんて言われるって事は神格化してる人もいそうだし、口裂け女みたいに噂に尾ひれがついてそう。

詩乃
「お披露目会なんて中止にしちゃえば良いのに」

ダンテ
「オレもオッサンと同意見だよ!」

なぜだろう、地味に傷付く、その呼び名……。
詩乃、心の俳句……。

ダンテ
「でも船も用意しちゃったし、大勢招待客も呼んじゃったし、中止にする訳にいかねぇんだと。
街の権力私物化すんな!って言いたいとこだけど、Qを捕まえられる絶好のチャンスだからさぁ」

溜息をつくダンテさん。

クロード
「我々も不審な人物が居ないか注意して見てみる」

ダンテ
「助かる~!さすがクロちゃん!頼れる同期っ!」

春一
「今、ファントムクリスタルはどちらに?」

ダンテ
「オレの部下とロイドさんが見張ってるけど……どうして?」

春一
「どんな風に監視しているのか気になりまして……俺達も見に行かせてもらえないですか?」

春一の提案にダンテさんはうーんと腕組みして考える。

ダンテ
「クロちゃんの知り合いだしオレとしては別に良いんだけど、ロイドさんがなんて言うか……」

春一
「『ランタが会いたい』と伝えていただければ」

ダンテさんは首を傾げたけど、ちょっと待っててと部屋を出た。

ルイス
「ちょっと!そんな勝手にランタさんの名前使って良いの?」

春一
「だって見てぇじゃん」

詩乃
「でも本当に名前パスみたいなので行けるのかなぁ?」

春一
「それはランタと主催者の間柄次第だな」

クロード
「もし入る許可が得られたら私もより協力出来る故、今回の春一の提案は助かった」

クロードの言葉に春一はしたり顔で微笑んだ。
しばらくするとダンテさんが帰って来た。

ダンテ
「ランちゃんすげぇよ!ロイドさんがランタ君なら喜んでだってよ!」

春一はニヤリと得意気に笑った。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

スライム退治専門のさえないおっさんの冒険

守 秀斗
ファンタジー
俺と相棒二人だけの冴えない冒険者パーティー。普段はスライム退治が専門だ。その冴えない日常を語る。

元邪神って本当ですか!? 万能ギルド職員の業務日誌

紫南
ファンタジー
十二才の少年コウヤは、前世では病弱な少年だった。 それは、その更に前の生で邪神として倒されたからだ。 今世、その世界に再転生した彼は、元家族である神々に可愛がられ高い能力を持って人として生活している。 コウヤの現職は冒険者ギルドの職員。 日々仕事を押し付けられ、それらをこなしていくが……? ◆◆◆ 「だって武器がペーパーナイフってなに!? あれは普通切れないよ!? 何切るものかわかってるよね!?」 「紙でしょ? ペーパーって言うし」 「そうだね。正解!」 ◆◆◆ 神としての力は健在。 ちょっと天然でお人好し。 自重知らずの少年が今日も元気にお仕事中! ◆気まぐれ投稿になります。 お暇潰しにどうぞ♪

異世界で王城生活~陛下の隣で~

恋愛
女子大生の友梨香はキャンピングカーで一人旅の途中にトラックと衝突して、谷底へ転落し死亡した。けれど、気が付けば異世界に車ごと飛ばされ王城に落ちていた。神様の計らいでキャンピングカーの内部は電気も食料も永久に賄えるられる事になった。  グランティア王国の人達は異世界人の友梨香を客人として迎え入れてくれて。なぜか保護者となった国陛下シリウスはやたらと構ってくる。一度死んだ命だもん、これからは楽しく生きさせて頂きます! ※キャンピングカー、魔石効果などなどご都合主義です。 ※のんびり更新。他サイトにも投稿しております。

さようならの定型文~身勝手なあなたへ

宵森みなと
恋愛
「好きな女がいる。君とは“白い結婚”を——」 ――それは、夢にまで見た結婚式の初夜。 額に誓いのキスを受けた“その夜”、彼はそう言った。 涙すら出なかった。 なぜなら私は、その直前に“前世の記憶”を思い出したから。 ……よりによって、元・男の人生を。 夫には白い結婚宣言、恋も砕け、初夜で絶望と救済で、目覚めたのは皮肉にも、“現実”と“前世”の自分だった。 「さようなら」 だって、もう誰かに振り回されるなんて嫌。 慰謝料もらって悠々自適なシングルライフ。 別居、自立して、左団扇の人生送ってみせますわ。 だけど元・夫も、従兄も、世間も――私を放ってはくれないみたい? 「……何それ、私の人生、まだ波乱あるの?」 はい、あります。盛りだくさんで。 元・男、今・女。 “白い結婚からの離縁”から始まる、人生劇場ここに開幕。 -----『白い結婚の行方』シリーズ ----- 『白い結婚の行方』の物語が始まる、前のお話です。

公爵家の秘密の愛娘 

ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝グラント公爵家は王家に仕える名門の家柄。 過去の事情により、今だに独身の当主ダリウス。国王から懇願され、ようやく伯爵未亡人との婚姻を決める。 そんな時、グラント公爵ダリウスの元へと現れたのは1人の少女アンジェラ。 「パパ……私はあなたの娘です」 名乗り出るアンジェラ。 ◇ アンジェラが現れたことにより、グラント公爵家は一変。伯爵未亡人との再婚もあやふや。しかも、アンジェラが道中に出逢った人物はまさかの王族。 この時からアンジェラの世界も一変。華やかに色付き出す。 初めはよそよそしいグラント公爵ダリウス(パパ)だが、次第に娘アンジェラを気に掛けるように……。 母娘2代のハッピーライフ&淑女達と貴公子達の恋模様💞  🔶設定などは独自の世界観でご都合主義となります。ハピエン💞 🔶稚拙ながらもHOTランキング(最高20位)に入れて頂き(2025.5.9)、ありがとうございます🙇‍♀️

処理中です...