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新しい時が流れる
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バーベキューもほとんどの食材がみんなの胃袋に収まり、あとはリビングでゆっくり飲むことになった。
「叔父さん。アイス食べても良い?」
「好きにしろー」
独身の詠悟の家にアイスクリームがあるので、若い女の子でも呼んでるなと沙優は思いながらアイスを選ぶ。
「りほと美紅ちゃんも食べるでしょ?どれが良い?」
「わーい。お高いアイスクリームじゃん。誰用だよー」
りほが詠悟を冷やかす。
「美紅ちゃんがいつ来ても良いように買い置きしてるー」
まだ言うかと龍彦は詠悟に仏頂面になる。
「詠悟さんは結婚しないんですか?」
崇人が尋ねる。
「俺は向いてないからなー。自由が一番でしょ?崇人だってまだ結婚考えてないくせに」
「あはは」
藪蛇だったかと崇人は苦笑いする。
「志田さんは?結婚とか考えませんか?」
崇人が裕介に話を振って、裕介は返答に悩む。
「あー、うん、結婚は当分良いかな」
「俺は早くしたい」
龍彦が言うと詠悟と崇人は笑う。
「沙優がなかなか許さないんじゃないのー」
ニヤニヤして隆和が突っ込む。龍彦はフーとため息をついた。
「だよな。そこが一番の問題」
「なんか、本当にみんな仲が良いんですね。シェアハウスも楽しそうだ」
羨ましそうに裕介は言う。
「じゃあ、龍彦を追い出すんで、志田さん一緒に住みますー?」
ダイニングテーブルに座ってアイスクリームを食べる沙優が裕介に話しかける。
「なんで俺を追い出すんだよッ!」
「お!じゃあ、龍彦は俺とここに住むか?たまに可愛い仔猫ちゃんが遊びに来るけど」
楽しそうに詠悟は揶揄う。
「嫌だねッ!なんで美紅と離れてここに住まなくちゃいけないんだよッ!だったら叔父さんのマンション借りるわッ」
言った後に龍彦はハッとする。
「あ!出て行かないからなッ!俺はずっと美紅のそばから離れねーしッ」
龍彦がムキになって、美紅は恥ずかしくなって真っ赤になる。
本当に仲睦まじくて、羨ましいなと裕介は優しい目で美紅と龍彦を見た。
そして、美奈子と添い遂げられなかった事を裕介は考えてしまった。
「志田さん!良かったらまたみんなで飲みません?せっかく知り合えたのも何かの縁だし」
沙優が裕介を誘う。
「そうだよねー。飲みに行くべー」
隆和もノリノリで、他のみんなも同調する。
裕介は、久しぶりに本当に楽しい時間が過ごせたと詠悟に感謝して、沙優はシェアハウスのグループLINに裕介を招待した。
「叔父さん。アイス食べても良い?」
「好きにしろー」
独身の詠悟の家にアイスクリームがあるので、若い女の子でも呼んでるなと沙優は思いながらアイスを選ぶ。
「りほと美紅ちゃんも食べるでしょ?どれが良い?」
「わーい。お高いアイスクリームじゃん。誰用だよー」
りほが詠悟を冷やかす。
「美紅ちゃんがいつ来ても良いように買い置きしてるー」
まだ言うかと龍彦は詠悟に仏頂面になる。
「詠悟さんは結婚しないんですか?」
崇人が尋ねる。
「俺は向いてないからなー。自由が一番でしょ?崇人だってまだ結婚考えてないくせに」
「あはは」
藪蛇だったかと崇人は苦笑いする。
「志田さんは?結婚とか考えませんか?」
崇人が裕介に話を振って、裕介は返答に悩む。
「あー、うん、結婚は当分良いかな」
「俺は早くしたい」
龍彦が言うと詠悟と崇人は笑う。
「沙優がなかなか許さないんじゃないのー」
ニヤニヤして隆和が突っ込む。龍彦はフーとため息をついた。
「だよな。そこが一番の問題」
「なんか、本当にみんな仲が良いんですね。シェアハウスも楽しそうだ」
羨ましそうに裕介は言う。
「じゃあ、龍彦を追い出すんで、志田さん一緒に住みますー?」
ダイニングテーブルに座ってアイスクリームを食べる沙優が裕介に話しかける。
「なんで俺を追い出すんだよッ!」
「お!じゃあ、龍彦は俺とここに住むか?たまに可愛い仔猫ちゃんが遊びに来るけど」
楽しそうに詠悟は揶揄う。
「嫌だねッ!なんで美紅と離れてここに住まなくちゃいけないんだよッ!だったら叔父さんのマンション借りるわッ」
言った後に龍彦はハッとする。
「あ!出て行かないからなッ!俺はずっと美紅のそばから離れねーしッ」
龍彦がムキになって、美紅は恥ずかしくなって真っ赤になる。
本当に仲睦まじくて、羨ましいなと裕介は優しい目で美紅と龍彦を見た。
そして、美奈子と添い遂げられなかった事を裕介は考えてしまった。
「志田さん!良かったらまたみんなで飲みません?せっかく知り合えたのも何かの縁だし」
沙優が裕介を誘う。
「そうだよねー。飲みに行くべー」
隆和もノリノリで、他のみんなも同調する。
裕介は、久しぶりに本当に楽しい時間が過ごせたと詠悟に感謝して、沙優はシェアハウスのグループLINに裕介を招待した。
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