鳴かない杜鵑-ホトトギス-（鳴かない杜鵑 episode1）

番外編・速水さんは、恋してます。

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ビミョーな空気が流れてる。
遥希も見なかったことにして普通に話せないよね。
俺だって、勃起させながら、政治経済の話できねーし。
するつもりもねーし。

「あの、さ。気まずいよな。サカってるって思うよね、こんなの」

俺は何言ってんでしょうか？
この公開処刑、どうすりゃ良い？
早く静まれ、俺！
落ち着け。
萎えること考えよう。

「ん。びっくりしたけど、それって、あたしが魅力あるって事？」

遥希ぃ。頬染めて、潤んだ目で俺を見ないでくれー！
静まるどころか、勃ち過ぎて痛いっすぅ。
嗚呼、男のサガ。

俺は動けない。

「魅力あるよ。だからキスもしちゃったし。店で最初に会った時から、可愛いって思ったし」

遥希の顔が見れない。
恥ずかしいほど勃起した自身を情けなく見る。

「あたしの事、好きになっちゃった？」

遥希の問いに、俺は頷く。

っておい！
何頷いてんだよ！
しかもめっちゃ自然に頷いて……。

ふにゃって、柔らかい唇が、俺の唇に当たってる。
あ、気持ち良いし。
ヤバい。気持ちいい。
めっちゃ気持ちいい。

「あたしも、速水のこと、好きかも」

上目遣いで見ないでくれ。
俺の理性、崩壊する。
崩壊するけど、この先どうすりゃ良い？




だって俺、童貞だから、どうすりゃ良いか、AVでしか知らねーし！