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第五話
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結局教室に戻ってきた茉理と絢斗。
話があるからと一哉達と離れたはずなのに、教室の中はわちゃわちゃしていて話をする環境ではないなと茉理は思った。
「話って?」
袋の中のパンを出しながら茉理は尋ねる。
絢斗は無糖のアイスコーヒーのペットボトルの蓋を開け飲み始めた。
「仲直りするのかと思ったんだけどね」
茉理が続けて言うと、絢斗はアイスコーヒーを飲みながらチラッと茉理を見た。
「…………別にもうフツーだろ?あの日もちゃんと勉強教えたし、行き帰りだってフツーに一緒に来てるじゃん」
絢斗が言うことはもっともで、変に意識してるのは茉理の方。
「そう言うのがフツーなんだよな。そうだよな、フツーだ」
茉理はそう言って笑って見せる。
笑っているはずなのに、顔が引きつっている気がした。
「元に戻っただけだよ。俺はお前が好きだし、お前は俺を友達だと思ってる。俺が暴走する前に戻っただけだ」
教室で話してくれて良かったと茉理は思った。
感情的にならなくて済む。
それで絢斗は教室に戻ったのかと茉理は思った。
「話ってそれだったんだね。何かとちょっと緊張した」
ホッとして茉理が言うと、絢斗はカレーパンをパクパクと食べ始めた。
茉理もコーンチーズパンをモクモクと食べる。
「正直話はなかった。ただ一哉と臨をふたりきりにしてやりたかっただけ」
アイスコーヒーで口をリセットして絢斗は言う。
「あのふたりも喧嘩してたの?」
見当はずれなことを茉理が言うので、冷めた目で絢斗は茉理を見る。
「ばーか。逆だ」
絢斗はそれだけ言うともう話しかけるなオーラで残りのカレーパンを食べ終えた。
逆?
ん?
喧嘩してたんじゃなくて?
わっかんないや。
茉理も絢斗の空気を読み取って、それ以上は聞かないことにした。
シーンとなりながらふたりは黙々とパンを食べ進める。
「なぁ、なんかあいつらの周りの空気悪くね?」
「ああ、最近、俺もそう思ってた」
クラスメート達は、ふたりに漂う空気にヒソヒソ言い合っていた。
話があるからと一哉達と離れたはずなのに、教室の中はわちゃわちゃしていて話をする環境ではないなと茉理は思った。
「話って?」
袋の中のパンを出しながら茉理は尋ねる。
絢斗は無糖のアイスコーヒーのペットボトルの蓋を開け飲み始めた。
「仲直りするのかと思ったんだけどね」
茉理が続けて言うと、絢斗はアイスコーヒーを飲みながらチラッと茉理を見た。
「…………別にもうフツーだろ?あの日もちゃんと勉強教えたし、行き帰りだってフツーに一緒に来てるじゃん」
絢斗が言うことはもっともで、変に意識してるのは茉理の方。
「そう言うのがフツーなんだよな。そうだよな、フツーだ」
茉理はそう言って笑って見せる。
笑っているはずなのに、顔が引きつっている気がした。
「元に戻っただけだよ。俺はお前が好きだし、お前は俺を友達だと思ってる。俺が暴走する前に戻っただけだ」
教室で話してくれて良かったと茉理は思った。
感情的にならなくて済む。
それで絢斗は教室に戻ったのかと茉理は思った。
「話ってそれだったんだね。何かとちょっと緊張した」
ホッとして茉理が言うと、絢斗はカレーパンをパクパクと食べ始めた。
茉理もコーンチーズパンをモクモクと食べる。
「正直話はなかった。ただ一哉と臨をふたりきりにしてやりたかっただけ」
アイスコーヒーで口をリセットして絢斗は言う。
「あのふたりも喧嘩してたの?」
見当はずれなことを茉理が言うので、冷めた目で絢斗は茉理を見る。
「ばーか。逆だ」
絢斗はそれだけ言うともう話しかけるなオーラで残りのカレーパンを食べ終えた。
逆?
ん?
喧嘩してたんじゃなくて?
わっかんないや。
茉理も絢斗の空気を読み取って、それ以上は聞かないことにした。
シーンとなりながらふたりは黙々とパンを食べ進める。
「なぁ、なんかあいつらの周りの空気悪くね?」
「ああ、最近、俺もそう思ってた」
クラスメート達は、ふたりに漂う空気にヒソヒソ言い合っていた。
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