転生伯爵令嬢は、裏切り者からの寵愛に戸惑う。

館花陽月

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横暴な共犯者。

横暴な共犯者。⑦

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この国の王子として、大抵の国の事情には精通しているユヴェールは緑色の瞳を細めた。

「ファーマシスト」は、隣国アルトハルト神聖国での聖職に等しい身分・・。

薬草学に精通していて、どんな病でも治療してしまう神と同等の位を持つ特権階級の少人数精鋭部隊。

しかも、それは・・。

「ふーん・・・。面白いね。その話・・。
アレクシアは、薬学をどれほど独学で学んでいるのかな?」

「さあ・・。付き合いは長いけど初耳だよ。
俺との婚約よりその変な仕事に魅力を感じてるなんてさ・・。
ショックだったんだ。
でも、マリッジブルーでメンタルが可笑しいなら、一過性のことだろうしな。」

ため息交じりにカップに口をつけたクロードは、紅茶の美味しさに目を見開いた。

「この紅茶、すごい上手いな!!どんな茶葉を使ったんだろう。」

その言葉に、ユヴェールは静かに笑顔で頷いた。

最近のアレクシアの変化は、一時的な物ではない。

劇的に、彼女の中で何かが変わってしまったような不思議な感覚を覚えていた。

この紅茶といい、彼女の味覚、嗅覚・・。
そして、勉強の成績の著しい上昇も方々の先生から耳にしていた。

「好ましい変化だけど・・。
場合によったら、マリッジブルーで済まないかもね。」


「なんか言ったか、ユヴェール???」

お茶受けの菓子を取りに立ったクロードが、ユヴェールに笑いかけていた。

「いや・・。何でもない。僕にも、甘い物をくれないか??」

「フィナンシェと・・。あと、マドレーヌもあるぞ。今、持っていくよ。」

美味しそうなお茶菓子を、小花柄の可愛らしい皿へと載せて運んでくるクロードの
姿をジッと見つめる。

「シアのマリッジブルー、早く落ち着くといいね・・。」

爽やかな笑顔を浮かべたユヴェールは、クロードに微笑みかける。

「そうだな、心配で気が気じゃないんだ。
それに最近・・。レオがシアと良く喋るようになって・・。嫌なんだよ。」

クロードは、膨れたような表情でマドレーヌを頬張っていた。

「そうだな・・確かに、急に会話が増えたな。
「ファーマシスト」になりたいシアと、急接近していくレオ・・か。」

なんだか面白くなってきたじゃないか。

ユヴェールは、シアの入れた紅茶を啜ると嬉しそうに笑みを浮かべた。


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