23 / 187
敵討ちは華麗に。
敵討ちは華麗に。⑤
しおりを挟む
夕焼けに染まるアッシュブロンドの髪と、切れ長の美しい翡翠のような瞳が
うるうると私をジッと見つめていた。
「これは任務でしょ?クロード・・。」
「僕さ、気づいたんだ。
君のマリッジブルーに気が付かなくてごめんね。
君が一番好きだよ。昔からずっと、それは変わらないんだ!!」
何を白々しいことを・・。
ジュリーと万年盛っているくせに!!
私は、数日前にアレクシアの日記を読んでいた。
色々と理解出来ない箇所と謎の部分もあったけど・・。
彼女の苦悩に満ちた三年間の日々が綴られた日記に、酷く胸を痛めた。
ジュリーの前は、ケイシー・・。
その前は、2年の担任の先生にまで手を出していた。
屑を通り越して、視界に入れるのも不愉快レベルの粕。
と、言うことで無視、無視・・!!
「あそこ、この間、女子生徒が襲われた場所だわ!」
呆れたような表情を浮かべた私の腕を取ると、クロードが強引に私の腕を引き寄せた。
「ねえ、お願いだからこっちを見てよ、シア・・。
いつまで、僕の浮気に何も言わないの??もう、僕なんてどうでも良くなったの??」
「今は巡回中でしょう・・?」
私の胸は何故か痛んでいた・・。
きっとアレクシアの痛みなのだと思うと、哀しくなる。
思いつめていたアレクシアは、あの小瓶の毒を呷ったのだろうか・・。
「シア・・。君は僕のものだろ??
急にレオと仲良くするなんてこっちも不愉快だよ・・!!
同性でも、あいつには叶わないって・・。僕だって不安になるんだよ。」
道の端へと押し付けられて、驚いていると背中に感じる
冷たいレンガの感触に戸惑う。
肩を掴まれて揺さぶられた私は、睨むようにクロードを見上げた。
「もうすぐ結婚するのに・・。レオに心変わりするなんて、嫌だよ!!」
懇願するように見下ろす瞳には、ギラっとした欲望が垣間見えて身体が震えた。
一体、どの口が言うのかしら!?
今すぐ蹴り上げてしまいたい衝動が込み上げてくる・・。
レンガ塀に、挟まれたままクロードに壁ドンされていた。
「いいから、離して・・!!」
近い・・。
私の真正面から、首筋にかけて冷たい唇が触れた。
ゾクッと嫌な感覚が全身に広がっていった。
身体を押しても、力が強くて離すことができない。
顔を首筋から離して押しやると、嬉しそうに私を見下ろす碧色の瞳と目が合う。
「シアの肌は、いい香りがするね・・。」
・・こいつ!?
全身がゾワッと悪寒が走って鳥肌が立つ。
「クロード、もう、いい加減にしないと・・!!」
そんな最悪な瞬間に、私の耳に気になる言葉が飛び込んできた。
「あいつじゃないか・・??
ほら、細身でスタイルがいいし・・。金髪に瞳が綺麗な水色だぜ。」
「いや、よく見ろ。髪が長い・・。リボンはレッドだ。ちゃんとよく見ろよ。」
クロードの後ろから聞こえてきた声に、私はハッとして声のした方を見た。
うちの学院の制服を着た男子2名が、こちらを見ながら足早に通りすぎていく。
その言葉に、私は驚いた。
「・・ちょっと邪魔、ごめんね!」
「えっ・・!?」
ドン・・!!
怯んだ瞬間に、力いっぱいにクロードを木製の柱へ突き飛ばすと
今さっき通り過ぎた影を目で追う。
うるうると私をジッと見つめていた。
「これは任務でしょ?クロード・・。」
「僕さ、気づいたんだ。
君のマリッジブルーに気が付かなくてごめんね。
君が一番好きだよ。昔からずっと、それは変わらないんだ!!」
何を白々しいことを・・。
ジュリーと万年盛っているくせに!!
私は、数日前にアレクシアの日記を読んでいた。
色々と理解出来ない箇所と謎の部分もあったけど・・。
彼女の苦悩に満ちた三年間の日々が綴られた日記に、酷く胸を痛めた。
ジュリーの前は、ケイシー・・。
その前は、2年の担任の先生にまで手を出していた。
屑を通り越して、視界に入れるのも不愉快レベルの粕。
と、言うことで無視、無視・・!!
「あそこ、この間、女子生徒が襲われた場所だわ!」
呆れたような表情を浮かべた私の腕を取ると、クロードが強引に私の腕を引き寄せた。
「ねえ、お願いだからこっちを見てよ、シア・・。
いつまで、僕の浮気に何も言わないの??もう、僕なんてどうでも良くなったの??」
「今は巡回中でしょう・・?」
私の胸は何故か痛んでいた・・。
きっとアレクシアの痛みなのだと思うと、哀しくなる。
思いつめていたアレクシアは、あの小瓶の毒を呷ったのだろうか・・。
「シア・・。君は僕のものだろ??
急にレオと仲良くするなんてこっちも不愉快だよ・・!!
同性でも、あいつには叶わないって・・。僕だって不安になるんだよ。」
道の端へと押し付けられて、驚いていると背中に感じる
冷たいレンガの感触に戸惑う。
肩を掴まれて揺さぶられた私は、睨むようにクロードを見上げた。
「もうすぐ結婚するのに・・。レオに心変わりするなんて、嫌だよ!!」
懇願するように見下ろす瞳には、ギラっとした欲望が垣間見えて身体が震えた。
一体、どの口が言うのかしら!?
今すぐ蹴り上げてしまいたい衝動が込み上げてくる・・。
レンガ塀に、挟まれたままクロードに壁ドンされていた。
「いいから、離して・・!!」
近い・・。
私の真正面から、首筋にかけて冷たい唇が触れた。
ゾクッと嫌な感覚が全身に広がっていった。
身体を押しても、力が強くて離すことができない。
顔を首筋から離して押しやると、嬉しそうに私を見下ろす碧色の瞳と目が合う。
「シアの肌は、いい香りがするね・・。」
・・こいつ!?
全身がゾワッと悪寒が走って鳥肌が立つ。
「クロード、もう、いい加減にしないと・・!!」
そんな最悪な瞬間に、私の耳に気になる言葉が飛び込んできた。
「あいつじゃないか・・??
ほら、細身でスタイルがいいし・・。金髪に瞳が綺麗な水色だぜ。」
「いや、よく見ろ。髪が長い・・。リボンはレッドだ。ちゃんとよく見ろよ。」
クロードの後ろから聞こえてきた声に、私はハッとして声のした方を見た。
うちの学院の制服を着た男子2名が、こちらを見ながら足早に通りすぎていく。
その言葉に、私は驚いた。
「・・ちょっと邪魔、ごめんね!」
「えっ・・!?」
ドン・・!!
怯んだ瞬間に、力いっぱいにクロードを木製の柱へ突き飛ばすと
今さっき通り過ぎた影を目で追う。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
2,664
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる